「うるう年」について多くの人が名前は知っているものの、その詳しい定義や存在意義について知る人は少ないかもしれません。4年に1度の「うるう年」。夏のオリンピックが開催される年がうるう年になります。なぜ、うるう年があるのでしょうか?うるう年の意味やうるう年問題、2月29日生まれの人の誕生日など、知っておくと面白い雑学をまとめました。
- うるう年(閏年)とは
- うるう年の目的
- うるう年がないとどうなる?
- ちなみに「うるう秒」もある?
- うるう日(2月29日)が誕生日の人はどうなる?
- 2月29日が誕生日の人の法的な年齢の計算
- 2月29日が誕生日の人のお祝いはいつする?
うるう年(閏年)とは
うるう年の計算方法
西暦年号が4で割り切れる年は、うるう年です。
しかし、西暦年号が400で割り切れる年は、うるう年です。
例えば
うるう年の目的
地球は
しかし、我々のカレンダーは、1年を365日としています。このため、約0.2422日のずれが毎年発生します。
このずれが積み重なると、4年後には約0.2422日×4 = 0.9688日のずれが発生し、太陽暦とグレゴリオ暦の日付がずれてしまいます。
この問題を解決するために
ただし、4年ごとに "1日" 追加されてしまうので、それでは本来のずれよりも 約0.0312日(1日 - 0.9688日)分、多く加えていることとなります。
この約0.0312日のずれをさらに補正するために、上記の「うるう年の計算方法」で述べた、100で割り切れる年と400で割り切れる年の例外ルールが適用されています。
これによって、グレゴリオ暦ではうるう年が400年に97回設定されることで、1年の平均日数が365.2425日となります。
これは太陽暦の1年の長さ(約365.2422日)と約0.0003日程度の差となり、厳密には同じではありませんが、このまま使用していてもの差し支えない程度の誤差ということで、現状この計算方法でうるう年が設定されています。
うるう年がないとどうなる?
時刻のずれ
うるう年がないと、太陽暦の一年(約365.2422日)とグレゴリオ暦の一年(365日)との間のずれが積み重なり、数年後には季節の開始時期が大きくずれることになります。
農業の影響
季節のずれが生じると、農業に大きな影響が出る可能性があります。
作物の植え付けや収穫のタイミングがずれると、収穫量や品質に影響が出るかもしれません。
文化や伝統の影響
多くの文化や伝統は、特定の季節や日付に基づいています。うるう年がないと、これらの日付がずれてしまい、伝統的な行事や祭りの日程が変わってしまう可能性があります。
経済活動の影響
季節のずれにより、観光業や小売業など、季節に依存する産業に影響が出る可能性があります。
日常生活の影響
長期的には、季節のずれにより、服装の選び方や生活リズム、健康に関する注意点など、日常生活の様々な面に影響が出る可能性があります。
以上のように、うるう年は私たちの生活において重要な役割を果たしています。
ちなみに「うるう秒」もある?
「うるう秒」の存在は知っていますか? 数年に1度、日本時間では9時00分00秒の1秒前に、8時59分60秒が入れられることがあります。
この8時59分60秒のことを「うるう秒」といいます。本来であれば、59秒の次は1分00秒であり、60秒というカウントはされませんよね。なぜ、この1秒が必要なのでしょうか?
実は、地球が自転する速さが極々微妙に変化していることが原因です。
私たちが普段時計から読み取っている時間は、地球の回転を基に決められています。
そのため、地球の回転の時間が変化すれば、1秒間の長さも当然変化してしまうことになります。
そこで20世紀後半ごろに、地球の回転とは別の基軸となる時間が設けられました。普段使っている時間と、この別の時間とのズレを直す目的で作られたのが「うるう秒」なのです。
このうるう秒、うるう年のように規則的にやってくるかといえば、実はそうでもありません。最近だと2017年、2015年、2012年に実施されました。不規則に挿入されるので、次回はいつか明らかにもなっていません。
なんだか、これから少し「うるう秒」が気になりますね。
うるう日(2月29日)が誕生日の人はどうなる?
実際、この特別な日に生まれた人の誕生日の扱いは、国や地域によって異なるのです。
2月29日が誕生日の人の法的な年齢の計算
つまり、うるう年に生まれた人も、他の人々と同じように毎年年齢を重ねていくのですが、その加齢のタイミングは2月28日の夜となるのです。
2月29日が誕生日の人のお祝いはいつする?
日本では、2月29日生まれの方は、閏年には「2月29日」を、平年には「2月28日24時以降(3月1日)」を誕生日として祝うのが一般的です。