まいまい〜マインドセット！

「マインドセット」とは、一言で言えば「物事の捉え方や考え方の傾向」「心の持ち方」を意味します。人が何かに対してどのように考え、どんな態度で向き合うかを形づくる“心のフレーム”のようなものです。

もう少し詳しく言うと…

• 信念や価値観：自分自身や世界に対する深い思い込み
• 習慣的な思考パターン：いつも無意識にしている考え方
• 感情や行動の土台：どんな反応をするかを左右する基盤

なぜマインドセットが大切か？

同じ状況でも、マインドセットが違えば「感じ方」「行動」「結果」がまるで違ってきます。

たとえば、起業や資格試験などで「失敗＝ダメな自分」と思えばやる気を失いますが、「失敗＝学び」と捉えれば継続できます。

自分のマインドセットに気づき、意識的に整えることが、人生の方向性や成果に大きな影響を与えます。

「マインドセット」と「飲食店経営」は、実は密接に関わっています。特に経営者や店長のマインドセットが、そのままスタッフの士気・サービスの質・売上・リピーター率に直結します。

成功する店舗に共通するマインドセット

マインドセット	内容	影響
成長志向（Growth Mindset）	「改善できる」「学びがある」	クレームや売上不振も前向きに捉え、改善に動ける
顧客志向	「お客様の笑顔が第一」	リピート率が上がり、口コミや紹介が生まれる
チーム志向	「自分一人ではなくチームで勝つ」	スタッフの定着率ややる気が向上する
感謝マインド	「来てくれることが奇跡」	接客・料理に心が宿り、お客様に伝わる
数字に強くなる意識	「感覚ではなく、根拠で動く」	無駄な仕入れ・人件費カット・利益率改善が可能になる

失敗しがちなマインドセット

マインドセット	内容	結果
「忙しい＝儲かってる」	実際は赤字でも気づかない	廃業リスク
「俺流が一番」	時代のニーズやデータ無視	客離れ
「人がいないから仕方ない」	スタッフ教育を放棄	離職＆サービス悪化
「広告＝チラシだけ」	SNS・口コミなど無視	集客チャンスを失う

どう整える？飲食店経営者のマインドセット改善法

・毎日の売上・原価・客数を「見える化」する
・週1で「今週のよかった点・改善点」を振り返る
・クレームは「改善の種」と捉える
・月1で成功している他店舗を観察する
・スタッフの声に耳を傾け、「一緒に創る」意識を持つ

店長向けのマインドセットは、現場のリーダーとしてチームを引っ張り、数字と人の両方に責任を持つ立場として非常に重要です。ここがブレると、スタッフのモチベーションや店舗運営にも直接悪影響を及ぼします。

店長に必要な7つのマインドセット

マインドセット	内容	現場への影響
①主体性（自責思考）	「何があっても自分にできることがある」	言い訳せず行動が早くなる。スタッフも育つ。
②現場第一主義＋全体視点	現場に入りつつ、数字・客動線・SNSも見る	バランスの良い店舗運営ができる
③スタッフ育成＝使命	「人を育てるのも仕事の一部」	離職率が下がり、チーム力が上がる
④変化対応力（柔軟性）	突発対応・メニュー変更にも冷静に対応	ストレスが減り、信頼される
⑤売上はお客様とスタッフの“ありがとう”の数	数字だけでなく価値提供を重視	長期的に愛される店になる
⑥お客様目線（俯瞰力）	「自分が客ならどう感じるか？」	接客・清潔感・導線が改善される
⑦感情コントロール	怒りや不安をコントロールし、冷静に判断	雰囲気がよく、スタッフが安心する

店長マインドを強化するアクション例

・朝礼で「ありがとう」を口に出す文化づくり
・月1で「スタッフ1人1人の成長点」を共有
・クレームを「改善日報」としてポジティブに報告
・週1で自店のGoogle口コミをチェック＆対応

 

飲食店経営者に求められる7つのマインドセット

マインドセット	内容	経営インパクト
①ビジョン志向	「この店で社会に何を提供したいのか？」がある	想いに共感したお客様・スタッフが集まりやすい
②数値責任（PL/BS視点）	感覚でなく数字で経営する	黒字化・資金繰りの見通しが立つ
③他責ではなく全責任	問題が起きた時「それでも自分がどう動くか」を問う	短期的には苦しくても、長期的に信頼が積み上がる
④学び続ける謙虚さ	成功しても学びをやめない	時代変化・競合に負けない経営ができる
⑤人材投資マインド	スタッフ＝コストでなく“資産”と見る	人が辞めず育つことで、経営が安定する
⑥撤退・転換を恐れない柔軟性	「撤退＝失敗」ではなく“再設計”と捉える	不採算店舗・メニューからの冷静な判断が可能に
⑦自己管理力（心身・時間・感情）	経営者自身が健康で安定していること	スタッフや家族も安心し、長期経営が可能になる

経営者マインドを鍛える実践法

・毎朝「理念・ビジョン」を声に出す or 書き出す
・月1で“損益計算書の気づき”を記録
・自分の時間の使い方を「経営者」として見直す
・成功している他業態・異業種からも学ぶ
・「逃げずに向き合う」決断を毎月1つはする

経営者のマインドセットが変わると…

・スタッフが「ついていきたい」と感じるようになる
・集客も「理念ベースの発信」で差別化できる
・失敗を恐れず、次の一手を打てるようになる
・「1人で抱えこむ」状態から解放される