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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

柏餅の魅力に溢れたこの和菓子は、日本の豊かな自然と歴史、そして季節感が一体となった美しさを持っています

柏餅(かしわもち)とは、日本の伝統的な和菓子のひとつで、主に端午の節句(5月5日・こどもの日)に食べられます。

 

起源

・江戸時代中期(18世紀頃)に江戸(現在の東京)で誕生したとされています。

・それ以前の端午の節句では、ちまき(粽)が一般的でした。中国から伝わった風習です。

 

なぜ柏餅になったのか

・江戸時代、武家社会では「跡継ぎ」や「家の繁栄」が非常に重要とされていました。

・柏の葉は「新芽が出るまで古い葉が落ちない」=「家系が途絶えない」という縁起の良さから、子孫繁栄を願う意味を込めて使われるようになりました。

・そのため、江戸を中心に柏餅が端午の節句の定番として定着していきました。

 

全国への広がり

・江戸発祥の柏餅ですが、明治時代以降に全国へと広まりました。

・一方で、関西ではちまきが今も主流な地域もあり、地域によって端午の節句に食べる和菓子が異なります。

 

柏餅を葉っぱで包む意味

柏餅を葉っぱで包む意味には諸説あり、一つはカシワの葉には抗菌、防腐作用があるといわれています。冷蔵庫がない時代に、餅が腐らないようにと巻いたことが始まりです。
また、カシワの木は落葉樹ですが、新芽が出るまで古い葉が木から落ちないため、「木の神様に守られている」という言い伝えがありました。
このことから「家系が絶えない」「子孫繁栄」などの縁起物のよいものとして、柏餅を食べる風習が広まりました。
西日本にはカシワの木が少ないため、カシワの葉ではなくサルトリイバラ(別名:山帰来/さんきらい)という植物の葉で包む地域もあります。

柏餅の葉っぱの種類

使われている葉っぱは、柏餅が作られる地域によって異なります。

関東地方や中部地方より北の地域では、柏の葉っぱが使われることが多くなっています。柏の葉っぱは兜の形に似ていることから、端午の節句にふさわしいといわれるようになりました。
柏は秋になっても落葉せず、年を越しても新しい芽が出るまで葉が落ちないという独特の習性から、子孫繁栄を願う縁起物として扱われています。また、縁起のよいことから「三つ柏」や「抱き柏」といった家紋にも利用されています。

サルトリイバラ

関西地方では柏の葉っぱではなく、サルトリイバラという植物の葉っぱが柏餅に使用されることが多くなっています。サルトリイバラの葉っぱの形は、楕円または丸型で、先が短く尖っているのが特徴です。また、香りもよく餅を包むのに適した大きさです。

柏餅の葉っぱは食べられる?

「柏餅の葉っぱは食べることができるか?」という問いに対しては、「可能ですが、通常は食べられません」ということになります。
柏餅と聞くと、もち米とあんこが柔らかなもち米の包みとして組み合わされた日本の伝統的な和菓子を思い浮かべます。
しかし、この葉の主目的は保存と風味付けであり、その食感や味わいは柏餅の主成分とは異なります。直接的な味ではなく、柏の葉から発せられる特有の爽やかさが柏餅の魅力を高めています。
しかし、そのまま食べると苦味が強く感じられるため、通常は食べられません。また、自分で摘んだ柏の葉では、農薬や汚染物質が問題になる場合もあるため、適切に洗浄することが必要です。
そうは言っても、葉っぱを食べることができないのがもったいないと思われる方もいるかもしれません。
その場合は、葉っぱをお湯で湯がいたり、電子レンジや蒸し器で蒸すことで、柔らかくしてから食べることができます。
そうすれば、食感を損なうことなく、柏餅と葉っぱの風味を両方楽しむことが可能です。
ただし、柏餅の葉っぱを食べることはあまり一般的ではないかもしれません。

 

柏餅に葉っぱを巻く意味

柏餅に葉っぱを巻くのには、いくつか理由があります。

殺菌作用

柏の葉っぱには「オイゲノール」という殺菌作用のある成分が含まれているのが特徴です。菌の繁殖を防ぐ効果があり、餅が傷むのを防ぐことができるため、昔の人は柏の葉を巻いたといわれています。

保湿作用

柏餅に巻かれている葉っぱには、餅の乾燥を防ぐという目的もあります。餅は乾燥してしまうと表面がかたくなり、食感が悪くなってしまうため、乾燥から守るラップなどがない時代に天然のもので保湿をしていました。

香りづけ

餅に香りをつけるのも、葉っぱを巻いている理由のひとつです。葉っぱを巻いてから蒸すことで餅に香りが移り、口に入れた瞬間に風味が広がります。

食べやすさ

餅を手に持って食べやすくするためというのも、葉っぱが巻かれている理由です。直接、手で食べるとべたべたとくっついてしまいますが、葉っぱで包まれていることによって手を汚さずに食べることができます。

 

柏餅の種類

柏餅の餅は白色が一般的ですが、よもぎ入りの草餅や淡い紅色のもの、お茶の葉を練り込んだものなどさまざまな種類があります。
あんは、小豆あん(粒あん・こしあん)、味噌あんの3種類があり、どのあんが入っているかは葉の表裏で見分けることができます。ザラッとした裏面が見えているものは小豆あんで、つるっとした葉の表を外側にして包んでいるものが味噌あんというのが一般的です。

 

こどもの日に柏餅を食べる理由

5月5日、こどもの日には、日本家庭で柏餅を味わう風情が根付いています。
その由来は、古代の信仰に深く根差していますが、またその具体的な背景についても見ていきましょう。

柏餅とは
もち米を蒸し上げ、その中に甘いあんこを包み込み、最終的には柏の葉で覆うという特徴的な和菓子のことを指します。これは、穀物の神を尊び、子供たちの元気な育ちを祈願するためのお菓子でした。
柏の木

新芽が伸びるまで葉が落ちないことで知られています。その特性から、子孫の繁栄や長寿を象徴し、生命の連続性を顕示することで一般的に認識されています。
これらの生命力に触れ、子供たちの健康と成長を祈って、柏餅という習慣が生まれました。それに加えて、柏の葉の香りが餅に染みつくことで、邪念を追い払う力もあるとされています。
以上の歴史と意味が認識できれば、こどもの日の柏餅が単なる和菓子ではなく、日本人の信仰と願望を盛り込んだ一品であることが分かるでしょう。
今年のこどもの日には、これまで以上に深い感情を注ぎ、自宅で柏餅を手作りするのも良いでしょう。

 

まとめ

柏餅は、新緑の季節に食べると、その風味と歴史が深い満足感へとつながります。
見た目の美しさ、素材の選び方、作り方に至るまで、日本の伝統や文化を感じさせる柏餅を楽しむ一方で、更にその背景にある意味や起源を知ることで、日本の文化への理解が深まります。
一度柏餅を手に取り、美味しさや伝統、そして季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。
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