世界各国で親しまれるクリスマス料理には、その国独自の文化や歴史が反映されています。ここでは有名な海外の定番クリスマス料理をご紹介。。。
ローストターキー
ローストターキーは、特にアメリカとカナダでクリスマスの定番料理として親しまれています。
感謝祭でも人気のこの料理は、ジューシーなターキー（七面鳥）をオーブンでじっくりと焼き上げるもので、グレービーソースやクランベリーソースと一緒に楽しむのが一般的です。
大きなターキーは家族や友人とシェアするのにぴったりで、豪華な食卓を演出します。ターキーの中に詰めるスタッフィングもバリエーションが豊富で、それぞれの家庭のレシピが伝統として受け継がれています。
ローストビーフ
ローストビーフはイギリスを中心にクリスマスディナーのメイン料理として知られています。
ローストビーフは、オーブンでじっくりと焼き上げることで肉の旨味を閉じ込め、外はカリッと、中はジューシーに仕上がるのが特徴です。イギリスの伝統的なローストビーフは、ヨークシャープディングやローストポテトなどの付け合わせと共に提供されます。
特別なクリスマスディナーのために、高品質のビーフを選び、ていねいに調理するのがポイントです。
ユールシンカ
スウェーデンのクリスマスには、ユールシンカと呼ばれるハムが欠かせません。
この料理は通常、豚肉のお尻の部分やもも肉を使用して作られます。調理方法は家庭によって異なりますが、一般的な手順としては、まず肉に砂糖と塩をすり込み、塩抜きをした後、香辛料を加えた湯で煮込みます。仕上げには、ハチミツとマスタードを混ぜたソースを塗り、パン粉をまぶして焼き上げるのが特徴です
クリスマスイブの夜に家族と一緒にユールシンカを楽しむのがスウェーデンの伝統的な習慣です。各家庭で受け継がれるレシピがあり、その味わいは家族の思い出と共に大切にされています。
ミンスパイ
ミンスパイはイギリスのクリスマスには欠かせない伝統的なスイーツです。
ミンスパイは、ドライフルーツやスパイスを混ぜ合わせた「ミンスミート」と呼ばれるフィリングをパイ生地で包み、焼き上げた小さな円形のパイです。
イギリスでは、クリスマスツリーの下で家族と一緒にミンスパイを楽しむのが伝統となっています。その甘く香ばしい香りは、クリスマスの雰囲気を一層盛り上げ、家庭を温かく包み込みます。
ブッシュドノエル
フランスで広く親しまれているクリスマスケーキ、ブッシュドノエルは、切り株や薪を模したデザインが特徴です。フランス語で「ビュシュ・ド・ノエル」と呼ばれ、直訳すると「クリスマスの薪」を意味します。
ブッシュドノエルは、ロールケーキを基本とし、表面にチョコレートやホイップクリームを塗って樹皮のような質感を再現します。 デコレーションはさまざまで、チョコレートで作った枝や葉、砂糖菓子のキノコなどを飾り付けることもあります。
このケーキの魅力は、その美しい見た目と豊かな味わいにあります。チョコレートやクリームをたっぷり使った贅沢な味わいは、クリスマスパーティーを盛り上げるのにぴったりです。また、家族や友人と一緒にデコレーションを楽しむことで、クリスマスの特別な思い出を作ることができます。
シュトーレン
ドイツのクリスマスには、シュトーレンが欠かせません。シュトーレンの歴史は古く、16世紀 にはすでにクリスマスの伝統的な菓子として親しまれていました。
ドライフルーツやナッツが練り込まれたこのパンは、粉砂糖で覆われており、日持ちがするためクリスマスまで少しずつ楽しむ習慣があります。
シュトーレンの魅力は、時間とともに味わいが深まることにあります。クリスマスの数週間前から食べ始め、クリスマス当日まで少しずつ切り分けて楽しむのが一般的です。日が経つにつれて、洋酒に漬けたドライフルーツの風味が生地になじみ、しっとりと味わい深く変化していきます。食べる際は、断面の乾燥を防ぐために真ん中から縦にスライスし、切り口を合わせて保存します。
パネトーネ
イタリアでは、パネトーネがクリスマスの定番スイーツです。
パネトーネは、イタリア北部のミラノが発祥とされる大きなドーム型のパン菓子です。バターや卵をたっぷり使用したリッチな生地とレーズンやオレンジピール、レモンなどのドライフルーツの豊かな風味で広く愛されています。
イタリアでは、クリスマスの4週間前の待降節の期間から、パネトーネを楽しむ習慣があります。クリスマスの朝にスライスして食べるのが一般的で、家族や友人と分け合って食べることが多いです。パネトーネは日持ちが良く、時間が経つにつれてドライフルーツの風味が生地に馴染み、味わいが変化していくのも楽しみの一つです
日本で人気のクリスマス料理
日本のクリスマスの文化は独自に進化し、日本特有のクリスマス料理が誕生しています。
クリスマスケーキ
クリスマスケーキは、日本独自の文化として発展してきました。
クリスマスケーキの始まりは、1910年に老舗洋菓子店が初めて販売したことがきっかけです。 当時は高級品でしたが、戦後の経済成長とともに一般家庭にも広まりました。
日本らしさが表れているのは、イチゴのショートケーキが定番になったことです。これは、冬にイチゴを作る技術が発達したことと、日本人の好みに合わせた結果です。
クリスマスケーキは、日本の消費文化にも大きな影響を与えています。毎年12月になると、お店はこぞって新しいデザインや味のケーキを出します。これは、日本の「特別な日」の文化と、西洋のクリスマス文化が混ざり合った面白い現象です。
また、家族や恋人、友達とケーキを囲むことで、人々の絆を深める役割も果たしています。
このように、クリスマスケーキは単なるお菓子ではなく、日本の文化や社会に深く根付いています。日本の現代史を映し出す鏡のような存在と言えるでしょう。
フライドチキン
日本では、クリスマスにフライドチキンを食べる習慣があります。
これは、1970年代 にケンタッキー・フライド・チキンが「クリスマスにはケンタッキー」 というキャッチフレーズで販売を開始したことがきっかけです。
現代の日本のクリスマスでは、多くの家庭でフライドチキンが食卓に並び、サクサクとした食感とジューシーな味わいが、クリスマスの食卓を一層華やかにします。
ピザ
ピザも日本のクリスマスで人気の料理です。
手軽にシェアできるため、家族や友人と楽しむのに最適です。日本のクリスマス文化の中で、ピザは比較的新しい選択肢として定着しつつあります。
ピザの具に赤（トマト、パプリカ）、緑（バジル、ピーマン）、白（モッツァレラチーズ）を使ってクリスマスカラーを表現したりツリーの形に具材を並べたりするとクリスマスの雰囲気を一層引き立てます。
クリスマスパーティーでは、ピザをメインにして他の料理と組み合わせて楽しむことも多く、フライドチキンやローストチキンといった従来の定番メニューと並んで、ピザもクリスマスの食卓を彩る重要な一品となっています。
クリスマスパーティーが盛り上がる！おすすめの食べ物
パーティーをさらに盛り上げるための料理も重要です。
一口サイズのフィンガーフード
カナッペやピンチョスなどのフィンガーフードは、見た目も華やかで食べやすい一品です。
エビやサーモン、ブロッコリーなどを使い、クリスマスカラーを取り入れるとパーティーにぴったりです。
一口で食べられるため、ゲスト同士の会話も弾みやすく、パーティーの雰囲気を一層盛り上げてくれます。フィンガーフードは、準備が簡単でありながらも、見た目が華やかなので、クリスマスパーティーの食卓に彩りを添えてくれます。
ボリューム感のあるメインディッシュ
クリスマスパーティーを盛り上げるうえで、ボリューム感のあるメインディッシュは欠かせません。ローストターキーや大きな塊肉を焼いた料理は、見た目にも豪華で、パーティーの中心的な存在となります。
オーブンで手軽に調理できるため、他の料理を準備しながら作ることが可能です。特に、ローストビーフは見た目の美しさと味の良さから、クリスマスパーティーの主役として人気が高まっています。
塊肉料理はボリューム感があり、見た目のインパクトも大きいため、パーティーに華を添えること間違いありません。
