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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

「試験や審査などに合格するための最低限の点数」のこと

「及第点」という言葉を見聞きしたことはあるだろうか。及第点はかろうじて合格点に達していることを指す言葉で、使い方に注意すべき点も多い表現です。

 

「及第点」は

「試験や審査などに合格するための最低限の点数」のこと。そもそも「及第」とは、試験や審査などに合格したり、一定の基準に達すること。そこに「点」がついた「及第点」は合格ラインの点数、すなわちギリギリ合格ということです。

例えば

100点満点の試験で80点以上が合格だとすると、「及第点に達した」は80点か、80点よりちょっといいくらいの点数だったことを表します。
余裕で合格の点数なら「及第点」とは言いません。「試験に及第した」なら出来具合いには言及していませんが、「及第点だった」という表現ならギリギリ合格だったというわけです。

 

「及第点」の語源

「及第」は中国から伝わった言葉です。「及」は「及ぶ、届く」という意味、「第」は大きな屋敷を意味しますが、この場合は「家ではなく政府」を表します。昔の中国では科挙(かきょ)という試験に合格すると官僚として国家の中枢で働くことができたのですが、それは「大きな屋敷に及ぶ=高級官僚の道が開かれる」こと。
それを「及第」と表すようになり、ここから試験に必要な基準を満たす点数を「及第点」と言うようになったのです。

 

「合格点」と「及第点」の違い

「合格点」も「合格できる最低点やそれ以上の点数」を示す単語ですが、「及第点」と「合格点」にはニュアンスに大きな違いがあります。ここが重要ポイントなので、しっかり覚えておきましょう。

 

「及第点だね」はギリギリ合格!

前段でも説明した通り、「及第点」は「合格ではあるがギリギリ」という場合に使うワードです。ということは、決してほめ言葉ではないということ。
相手を喜ばせよう、持ち上げようと「及第点ですね!」と言うのはタブーなのです。
「及第点」を使った評価は、少々マイナスの意味が含まれていると捉えて正解です。自分のことを「今回は及第点だった」と評価する場合も、謙遜や自嘲の感情が含まれている表現になります。

 

「合格点だね」は余裕で合格!

「合格点」は最低ライン以上、満点までを表しますが、会話などで使う場合には「余裕をもって合格」や「満点に近い合格」など、プラスの意味で使用します。
このように「及第点」と「合格点」はニュアンスが違うので使い分けが必要ですが、「ギリギリ」や「余裕」ってどのくらいのことを言うのか疑問に思う人もいるでしょう。

実は

「プラス〇点以上なら合格点と言う」というような明確な基準はありません。大変難しい試験にギリギリの点数で合格した人に、「及第点だったんだって?」とは言わないのが大人の気遣い。素直に「合格おめでとう!」と言いたいものです。
そのあたりのさじ加減が“大人の語彙力”なのです。

 

 

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