穴が開いていることから「見通しがきく」ということで、お正月のおせち料理や祝い事には欠かせないれんこんは、ビタミンCや食物繊維が豊富な野菜です。
- はすの由来は?
- 歴史あるれんこん
- 花
- 種類
- れんこんの選び方
- れんこんの栄養
- ・美肌効果が期待できる!ビタミンC
- ・むくみの解消に!カリウム
- ・腸内環境を整える!食物繊維
- ・強い抗酸化作用で老化防止に効果的!タンニン
- れんこんの下拵え
- 栄養の上手な摂り方
- 食べすぎ注意!れんこんは他の野菜類に比べるとカロリーが高め
- れんこんカリカリピザ調理時間:15分
- 鶏むね肉とれんこんのザクザクバーグ調理時間:20分
はすの由来は?
はすの花が咲いた後、実のはいった花もうが肥大します。これがハチ(蜂)の巣に似ているため、「蜂巣」、それがつまって「はす」になりました。
歴史あるれんこん
食用として利用されるものの原産地はエジプト、インドのなどの説がありますが中国ではないかというの説が有力となっています。大陸から渡ってきた歴史は古く「常陸風土記」(718年)「延喜式」(927年)に記されています。また、1951年に千葉で大賀博士は2000年前のはすの実を掘り出しました。驚いたことにそれが芽をふき、花を咲かせるほどの生命力 があります。
「常陸風土記」より「神世に、天より流れ来たりし水沼なり。生ふる所の蓮根は、味わいとことに、うまきこと他し所に絶れたり。病ある者、この沼の蓮を食へば早く差えて験あり」とあることから、今とかわらずれんこんはおいしい上に病気が早く治るというのような薬膳の効果があったようです。
花
花は7月~8月の盛夏に集中して開花します。20枚あまりの花弁が朝早くから開き始め、午後には閉じて、4日目には開いたまま散ってしまいます。
種類
古くからの在来種と明治以降からの中国種に大別されます。栽培の主な品種は支那種、備中種、朝鮮種、早生種、愛知種など。
特長として
● 在来種は細長く、茶色がかった色。中国種より粘り気があります。地下茎が深く収穫量が少ないので、観賞用などで栽培されたりしています。天王(てんのう)、上総(かずさ)等の品種があります。
● 中国種はふっくらとしていて、肉厚でシャキシャキしているのが特長です。地下茎が浅く、病気に強い。備中(びっちゅう)、支那(しな)などの品種があります。
れんこんの選び方
美味しいれんこんを選ぶポイントはこの3つ。
・傷や色むらがないもの
・ふっくらと丸みがあるもの
・ずっしりと重みがあるもの
穴の中が黒くなっているものは鮮度が落ちているので、購入する際に確認するのがおすすめです。ひと節まるごとの場合は新聞紙で包んでポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。カットされているものは乾燥しないようにラップに包んで冷蔵庫で保存しましょう。
れんこんの栄養
【れんこん(可食部100gあたり)】
エネルギー…66㎉
水分…81.5g
たんぱく質…1.9g
炭水化物…15.5g
ナトリウム…24㎎
カリウム…440㎎
カルシウム…20㎎
鉄…0.5㎎
亜鉛…0.3㎎
マンガン…0.78㎎
ビタミンB1…0.10㎎
ビタミンB6…0.09㎎
葉酸…14㎍
ビタミンC…48㎎
食物繊維総量…2.0g
・美肌効果が期待できる!ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成にかかわるビタミンで美肌を保つために欠かせない栄養素です。また、活性酸素を消去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果が期待できます。さらに、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷や炎症の治りをよくする効果もあります。水溶性のビタミンで熱に弱い性質があるので、生で食べるとより効果的に摂取できます。
・むくみの解消に!カリウム
カリウムは身体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防に効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
・腸内環境を整える!食物繊維
れんこんには水溶性食物繊維が0.2g、不溶性食物繊維が1.8g含まれています。不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することで便通を促して便秘の解消に役立ちます。また、有害物質を排出する効果もあります。水溶性食物繊維は、腸内環境を整える効果や血糖値の急激な上昇を抑える、コレステロールの吸収を抑制する効果が期待できます。
・強い抗酸化作用で老化防止に効果的!タンニン
れんこんを切ると切り口が褐変するのは、このタンニンによるもの。タンニンはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があります。活性酸素の働きを抑制する効果があり、老化防止に効果的です。また、動脈硬化や心臓病などの予防にも効果が期待できます。
れんこんの下拵え
・れんこんの皮
れんこんの皮は食べることもできますが、少し固いので皮をむいてから使用することが多いです。包丁でむいてもいいですが、ピーラーでむくと簡単にむけます。
・水にさらす
れんこんは表面が空気に触れると変色します。切ったらすぐに水にさらしましょう。酢れんこんなど色を白くきれいに仕上げたい場合は酢水にさらすと効果的です。
・れんこんの切り方
れんこんは切り方によっても食感が変わります。薄切りにするとシャキシャキとした食感になるので、酢の物やきんぴらごぼう、サラダなどにおすすめです。少し厚めの輪切りや半月切りにして煮たりゆでたりするとホクホクとした食感になるので、煮物や温野菜サラダなどに。また、すりおろして、れんこんまんじゅうやお好み焼きに加えるともちっとした食感も楽しめます。煮物に加える場合は、乱切りにするとよく味がなじみますよ。料理によって切り方を変えて美味しくいただきましょう。
栄養の上手な摂り方
・水にさらす時間は短めにする
れんこんに含まれているビタミンCやカリウム、タンニンなどは水溶性のため、下処理で水にさらしすぎると栄養素が流れ出てしまいます。水にさらす時間は5分以内にすると効果的に栄養素を摂取できます。
・スープなど煮汁も一緒に食べられる料理にする
ゆでる、煮るなどの調理をすると水溶性の栄養素が流れ出てしまいます。スープやおみそ汁なら、流れ出た栄養素も一緒に摂取することができて効果的に栄養素を摂取できます。
・良質なたんぱく質と一緒に摂取する
れんこんに含まれているビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを生成するのを助ける働きがあります。肉や魚などたんぱく質と一緒に摂取することで、美肌効果が期待できます。
このレンコンを横に切ると、丸いあながぎょうぎよくならんでいることがわかります。また、レンコンのどこを切っても、あなのならび方が同じなのは、あながたてにずっとつながっているからなのです。
このあなは、茎と茎の間の節(ふし)を通りこして、次の茎に、そして節から出ている葉柄(ようへい)にまでつながっています。
このあなは、空気が自由に通ることができます。ハスは、なぜか、どろんこの田んぼが大好きで、田んぼでないとあまりよく育ちません。ところが、ハスが育つためには、どうしても空気が必要です。空気は、当然のことながら田んぼの中にはありません。そのために、ハスは茎の中にあなをあけて、ここを空気の通り道にしたというわけです。
空気は、水の上に出ている葉から、あなを通って地面の下の茎、そして根まで通ります。レンコンにあながあいているのは、空気を根までとどけるためなのです。
食べすぎ注意!れんこんは他の野菜類に比べるとカロリーが高め
れんこんは他の野菜類と比べると炭水化物が多いため、カロリーが高くなっています。よく食べられる野菜類や芋類と、100gあたりのカロリーを比較してみます。
カロリーが高いイメージのあるじゃがいも(59kcal)よりもカロリーが高いため、食べすぎるとカロリーオーバーの恐れも。極端に食べすぎなければ心配する必要はありませんが、毎日食べる場合は小皿1皿分程度にしておくと安心です。
れんこんカリカリピザ調理時間:15分
- れんこん小1節
- ベーコン(スライス)2枚
- 片栗粉少々
- オリーブオイル小さじ2
- ピザ用チーズ適量
- 黒こしょう少々
- 材料を切るれんこんは2mmの薄切りにし、片栗粉を薄くはたく。ベーコンは1cm幅に切る。
- 焼くフライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、れんこんを隙間ができないように少し重ねながら丸く広げる。焼き色がついたら裏返し、ベーコン、チーズをのせて蓋をしてチーズが溶けるまで焼く。黒こしょうをふる。
鶏むね肉とれんこんのザクザクバーグ調理時間:20分
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鶏むね肉1枚
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れんこん小1節
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○しょうがチューブ1cm
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○酒小さじ2
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○片栗粉大さじ1
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○塩・こしょう少々
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●白だし(2倍濃縮)大さじ2
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●みりん小さじ1
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片栗粉小さじ1
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サラダ油大さじ1
作り方
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材料を切る鶏むね肉とれんこんをあらみじん切りにする。
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ハンバーグを作るボウルに1と○を入れてよく練る。4つに分けて丸める。フライパンにサラダ油を入れて中火にかけ、ハンバーグを手で軽くつぶしてのせ、蓋をして3分焼く。蓋をあけて裏返し、裏面も蓋をして2分焼く。
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あんを作る片栗粉は水小さじ2(分量外)を入れて混ぜる。鍋に●と水100ml(分量外)を入れて火にかけ、煮立ったら水溶き片栗粉を回し入れて混ぜ、とろみがついたら火を止める。ハンバーグの上にあんをかける。