トレーニングの成果をさらに高める食事メニューやタイミング、筋トレ前と筋トレ後のどちらに食事やプロテインを摂るのが良いのかなど食事に関する鉄則をご説明します。
- 食事のタイミング
- 食事メニュー
- 筋肉の肥大のために栄養素をバランスよく摂ろう
- 筋トレ後と筋トレ前の両方
- プロテインを食事代わりに摂取しても良い?
- 食事制限も必要?
- 炭水化物
- タンパク質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
- コンビニや外食時に手軽に食べられるもの
食事のタイミング
まず1つ目の鉄則は食事のタイミングです。
カラダを鍛える際、どうしてもトレーニング内容にばかりとらわれがちですが、体へ栄養補給するタイミングも重要となります。
知っておきたい食事のタイミングは、運動前・運動中・運動後の3つです。
それぞれについて見ていきましょう。
運動前は空腹状態を避けるように。
空腹のままトレーニングをしても、体の栄養素が足りない状態なので筋肉の維持や修復に使われる栄養素が、運動するエネルギーに代用されてしまうため、せっかくトレーニングしたのに効果が低減してしまうからです。
運動中は、体を動かして消費してしまう水分や糖分を補給するのが大切です。
そして運動後は、トレーニングによって傷ついた筋肉を修復するためしっかり食事を摂りたいタイミングです。
運動をした後の体はエネルギーや栄養素を大量に消費している状態なので、栄養をしっかり摂取することで体に吸収されるのです。特に運動後45分以内に食事やプロテインを摂取するのが好ましいと言われています。
食事メニュー
2つ目の鉄則は食事メニューです。
「何を食べるか」ということですね。
前述した食事のタイミングに合わせて、それぞれ何を食べると良いかを見ていきましょう。
運動前にぜひ摂取したいのが、必須アミノ酸と糖質です。
必須アミノ酸は体の中で作ることができないので、食事で摂取する必要があります。
また、糖質は筋肉を成長させる上で重要です。
タンパク質を豊富に含んだバランスの良い食事を摂るのも良いですし、アミノ酸と糖質を含んだプロテインなどを摂取するのもおすすめです。
運動中に摂取すべきものは、汗となって体から失われた水分と糖質です。キャンディーなどでも良いのですが、トレーニング中に摂取しやすいのはスポーツドリンクなど飲み物です。糖質と電解質が含まれたドリンクを口にするのが良いでしょう。
運動後はタンパク質と糖質を摂取します。特に1:3の比率で摂取するのが筋肉増強に良いと言われています。
運動後は筋肉が疲れ切っている状態なので、合わせて必須アミノ酸のロイシンも摂取することでさらに素早く筋肉の回復が見込めます。
運動前、運動中、運動後に摂取したい栄養素をそれぞれお伝えしましたが、どの段階でも共通して摂取したいのが糖質です。
糖質は筋肉を直接増強するわけではありませんが、筋肉のエネルギー源となります。ぜひ積極的に摂取していきましょう。
筋肉の肥大のために栄養素をバランスよく摂ろう
筋肉の肥大のためには、過不足なく栄養素を摂ることが重要です。そのためには、食卓を次の5つに分類して、まんべんなく摂ることが大切です。
-
1. 主食(からだを動かすエネルギー源:ご飯、パン、麺類)
-
2. 主菜(筋肉や骨、血液の材料となる:肉類、魚介類、卵、大豆・大豆製品)
-
3. 副菜(体調を整えたり、骨や血液の材料となる:野菜、いも、きのこ、海藻)
-
4. 牛乳・乳製品(骨や歯を形成する)
-
5. 果物(エネルギー源となる、疲労回復に役立つ)
これら5つがそろった「基本的な食事の形」になるように注意し、特に以下の栄養素を意識的に摂るようにしましょう。
筋トレ後と筋トレ前の両方
3つ目の鉄則は、筋トレ前と筋トレ後の両方に食事をすることが望ましいということです。
筋トレ前については、空腹でトレーニングを行う避けるべきであることをご説明しました。もちろん、必ずしも筋トレの直前に食事をするべきということではありません。空腹でない状態でトレーニングをするのが好ましいのです。
もし食事から時間が経っていれば軽食やプロテインなど軽く口にしてからトレーニングを行います。
また、筋トレ後の食事もとても大切です。
前述のとおり、運動後45分以内はタンパク質を摂取するゴールデンタイムと言われていますので、筋肉の修復のためにもぜひ積極的に食事・プロテインを摂取しましょう。
体作りの基本は栄養バランスのとれた食事です。
プロテインを食事代わりに摂取しても良い?
プロテインはあくまで栄養補助食品ですので、食事代わりにするのはおすすめできません。
ただし、筋トレ後に時間がなくて食事を摂る時間がないとき
このようなケースの場合は、食事代わりにプロテインを摂取するのではなく、あくまで体作りのための栄養素として摂取することをおすすめします。
決して主食としては考えないでください。
食事制限も必要?
シェイプアップも兼ねて筋トレやトレーニングを行っている人も多いはずですが、カラダづくりを考えると食事制限はおすすめできません。
というのも、筋肉はタンパク質で成り立っています。
トレーニングで疲労した筋肉は、食事やプロテイン、サプリメントなどでタンパク質を摂取することで疲れを解消することができます。
逆に言えば、タンパク質が欠乏してしまうとリカバリーができず、カラダづくりができません。
暴飲暴食はもってのほかですが、あまりにもストイックすぎる食事制限は筋トレの効果を低下させてしまうことを知っておきましょう。
炭水化物
主な特徴として、さまざま(瞬発的・持久的)なスポーツにおいてエネルギー源として大切な栄養素であり、消化吸収される「糖質」とされない「食物繊維」に分けられます。
不足すると、体内のタンパク質や脂肪を分解してエネルギーとして使われます。摂りすぎると、体脂肪として蓄積される可能性があります。
含まれる主な食品は、穀類では、ごはん・パン・麺類・もちなど、野菜類では、かぼちゃ・れんこん・とうもろこしなど、イモ類、果物などが挙げられます。
タンパク質
主な特徴として、筋肉・骨・血液など体を構成する主成分となる、酵素やホルモンなど体の機能を調整する成分になる、エネルギー源になるなどがあり、たくさんのアミノ酸で構成されています。
不足すると、筋肉がつきにくい、体力や免疫力の低下、貧血、成長障害(成長期の子どもの場合)などになる可能性があります。摂りすぎると体脂肪として蓄積される可能性があり、カルシウムの尿中排泄量が増加してカルシウムが不足しやすくなります。
また、筋肉づくりに有効に活用されるタンパク質は体重×1.2~1.8g程度(体重70kgの人は84g~126g)といわれており、過剰分はエネルギーとして使われたり脂肪として体内に蓄積されたりします。
脂質
主な特徴は、細胞膜やホルモンの構成成分である、長時間の運動で効率のよいエネルギー源になる、脂溶性ビタミンの吸収を助けることが挙げられます。
不足すると、肌が乾燥しやすくなる、便が固くなり排泄しにくくなる、コレステロールの不足によりホルモンの低下につながり、摂りすぎると体脂肪として蓄積される可能性があります。
含まれる食品は様々ありますが、油脂類、肉・魚類、ナッツやごまなどの種実類に多く含まれます。
ビタミン
ビタミンは、体の調子を整えるのに欠かすことのできない栄養素です。ビタミンは13種類あり、体の中での働きは種類によって異なります。
必要な量は少ないのですが、人の体の中で作ることができなかったり、作られても量が十分ではなかったりするので、食べ物からと摂る必要があります。
ミネラル
多量ミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン)、微量ミネラル(鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン)があります。
カルシウム、鉄、マグネシウムは不足しやすいので注意が必要です。
ミネラルは、体の中では合成されないので、毎日の食事から摂らなければなりません。
しかし、吸収されにくかったり、他の成分によって吸収を妨げられたりすることがあります。
また、体内に貯蔵できないものも多くあります。一方、ミネラルの吸収を助ける働きをするものもあり、カルシウムやリンはビタミンDによって、鉄はビタミンCによって吸収が高められます。
タンパク質 |
メニュー例 |
---|---|
牛肉 |
プルコギ、牛ヒレステーキ、野菜の牛肉巻き、肉じゃが、牛肉とごぼうの卵とじなど |
豚肉 |
豚肉のしょうが焼き、豚しゃぶサラダ、豚汁、回鍋肉、豚肉とキャベツの重ね蒸しなど |
鶏肉 |
バンバンジー、蒸し鶏のねぎだれかけ、親子丼、タンドリーチキン、鶏肉のトマト煮込み、治部煮など |
魚介類 |
海鮮丼、魚の煮付け、焼き魚、クラムチャウダー、たらチリ鍋、しらすおろしなど |
大豆製品 |
湯豆腐、高野豆腐の煮物、五目煮、白和え、ポークビーンズ、納豆とねぎのオムレツなど |
乳製品 |
野菜のチーズ焼き、フルーツナッツ入りヨーグルト、トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼなど |
コンビニや外食時に手軽に食べられるもの
コンビニで手に入る低糖質高タンパク質のものを紹介します。
手軽に手に入るコンビニの食品は間食にうまく利用すると良いでしょう。
-
サラダチキン
-
焼き鳥(タレより塩)
-
ゆで卵
-
プロセスチーズ
-
魚の缶詰
-
蒸し大豆
-
ギリシャヨーグルト
-
するめ
-
豆乳
-
スモークチキン
-
焼きちくわ(でんぷん不使用のものがあればなお良い)