さつまいもの旬は9月~11月ですが、実は、さつまいもには旬が2回あります。収穫したての9月~11月だけでなく、収穫の後2ヶ月ほど貯蔵して、水分を飛ばすと甘さが増して、さらにおいしくなるからです。ずんぐりと太く、皮につやがあって色が濃く、実のよくしまったものが良質です。
さつまいもの特徴
やせた土地でも育ち、たくさん穫れることから、江戸時代に青木昆陽が飢饉対策として普及させました。近年では戦中戦後の食糧難時代に、明けても暮れてもさつまいもを食べさせられたという方も多いでしょう。
さつまいもを『十三里』というのは?
また、おいしいさつまいもの産地の川越が、江戸から十三里(約52km)のところにあるため「十三里」と呼ばれるようになった、という説もあります。
ちなみに「十三里」に引っ掛けて、旬にあたる10月13日が「さつまいもの日」。これは埼玉県川越市の「川越いも友の会」が定めました。
さつまいもの種類
紅あずま
紫いも
安納芋(あんのういも)
紅赤(べにあか)
紅芋(べにいも)
さつまいもの栄養
また、食物繊維やビタミンCも豊富。皮の部分にはカルシウムも豊富なので、なるべく皮ごと食べるようにしたいものです。
さつまいもの調理のポイント
さつまいもはアクが強く、空気に触れると変色するので、皮を厚めにむき、すぐに水にさらします。皮が黒い部分は、特にアクが強いので取り除きます。皮のまわりは栄養が多いので、皮ごと加熱調理するのがおすすめ。さつまいもの皮といもの色のコントラストで、料理の彩りもアップします。
皮ごと使うときも、切ったさつまいもを水にさらし、2~3回水を取り替えて、アクを取り除くようにします。
さつまいもの成分
①炭水化物
特徴:三大栄養素のひとつ。過剰に摂取しすぎると肥満の原因になります。効能:体を動かすためのエネルギー源
②食物繊維(総量)
特徴:不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を合計したもの。食物に含まれており、人間の消化酵素では消化できません。効能:腸内環境を整える・糖尿病の予防・肥満の予防
③カリウム
特徴:必須ミネラルのひとつ。塩分(ナトリウム)を排出する働きをします。効能:むくみの予防・脳卒中の予防・血圧を下げる
④カルシウム
特徴:必須ミネラルのひとつ。吸収率が悪いため、意識して摂取する必要があります。効能:丈夫な歯や骨をつくる
⑤マグネシウム
特徴:必須ミネラルのひとつ。効能:丈夫な歯や骨をつくる・血圧を下げる
⑤リン
特徴:必須ミネラルのひとつ。効能:丈夫な歯や骨をつくる・エネルギーをつくり出す
⑥ビタミンA(β-カロテン)
特徴:β-カロテンは体内に入ると、必要な分だけビタミンAになります。効能:皮膚や粘膜を維持する・抗酸化作用・体の成長を促進させる
⑦葉酸
特徴:水溶性のビタミンB群のひとつ。水に溶けやすい性質を持っています。効能:血液をつくる・心疾患のリスクを下げる・動脈硬化の予防
⑧ビタミンC
特徴:水溶性のビタミンのひとつ。水に溶けやすい性質を持っています。効能:抗酸化作用・コラーゲンを合成する・貧血の予防