日本は災害が多く、万が一の時のために保存食を用意している家庭が増えてきました。
念のために保存食を置いておきたい気持ちはあっても、保存食はおいしくない、体に悪そうといったイメージがあるのも現実です。
- 体にいい保存食とは
- 保存食と非常食の違いは?
- 保存期間が長い食材
- 栄養価が高く、保存に適した食材
- 健康に良い食材
- 栄養素を効率的に摂取できる
- 緊急時の非常食としても使える
- 長期保存によるコスト削減
- 保存食は4つの種類に分けられる
- 保存食の正しい保存方法
- 緊急時に必要な保存食の種類
- 緊急時に必要な量の計算方法
- 非常時に必要な保存食の備蓄方法
- 防災用におすすめの保存食
体にいい保存食とは
保存食にも様々ありますが、いったいどのようなものが体にいいと言えるのでしょうか。
そもそも保存食とは?
保存食とは長期保存ができる食品のことを指します。
保存期間が短い生鮮食品とは異なり長期間保存できるため、非常時に備えたり食材の廃棄を減らしたりすることができます。
また一般的には冷蔵保存を必要とせず、常温保存できるものを指します。
インスタント食品や乾パン、缶詰などが保存食に当たりますね。
体にいい保存食とは?
体にいい保存食とは、長期保存ができると同時に栄養価が高く、健康に良い効果が期待できる食品のことを指します。
その中でも体にいいと言えるものとしては、添加物の入っていない無添加の保存食です。
栄養素でみると魚や肉類の缶詰などが優秀といえます。
保存食のメリットとデメリット
保存食のメリットは、長期保存ができるために備蓄がしやすいことや、コスト削減につながることなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、栄養素の偏りや風味の劣化が起こることがあります。
保存食と非常食の違いは?
よく保存食は非常食と間違えられるのですが、2つの食品は違います。非常食は、災害や戦争など食料困難な状況をサポートする食品です。
災害時は!
電気ガス水道のライフラインが停止し、普段のように料理は作れません。
非常食は、常温でも食べられるレトルト食品やインスタント食品、乾パン、缶詰といった保存性の高い加工食品で、食料困難で困ったときに便利です。
一方、保存食は非常食が開発される前からあった食品です。
昔の人が生きるために考え出した知恵が詰まっており、食材を冷蔵庫や缶詰やレトルト食品などの加工技術がなくても、長期保存できます。
非常食は!
「災害時でも手軽に食べられる食品」、保存食は「長い間、備蓄や貯蔵できるように防腐加工した食品」と異なります。
最近の保存食は、非常食のように手軽に食べられる食品に工夫されているので、万が一の備蓄として保存しておくのもおすすめです。
保存期間が長い食材
乾物や乾燥果物、缶詰など、保存期間が長い食材があります。
これらは長期保存ができるため非常時にも役立ちます。
また保存期間が長い食材には、旬の食材に比べて値段が安いというメリットもあります。
栄養価が高く、保存に適した食材
栄養価が高くかつ保存に適した食材には、乾物やドライフルーツ、缶詰などが挙げられます。
またレトルト食品やジャーキーも保存期間が長く、栄養価が高いという特徴があります。
健康に良い食材
健康に良い食材として保存に適したものには、豆類、ナッツ類、乾燥果物、麦類、海藻類、ドライフルーツなどがあります。
これらの食材には栄養素が豊富に含まれているため、健康にも役立ちます。
栄養素を効率的に摂取できる
保存食には必要な栄養素が豊富に含まれているものもあります。
乳製品や大豆製品などの加工食品には、必須アミノ酸やカルシウム、ビタミンB群が豊富に含まれています。
魚の缶詰であれば、タンパク質を十分に摂取することもできます。
緊急時の非常食としても使える
保存期間が長い保存食は、非常時に備えて備蓄することができます。大災害や停電などの緊急事態が発生した際に、普段の食事が摂れなくなった場合には、保存食が生命維持に役立ちます。
非常食として備蓄する場合には、保存期間や栄養価だけでなく、調理が不要な缶詰や乾物、水分補給ができる飲料も持っておきましょう。
長期保存によるコスト削減
保存食は、長期保存することができるため、買い置きや備蓄にも最適です。
また季節や地域限定の食材も保存食であれば、いつでも手軽に味わうことができます。さらに食材の鮮度が落ちても捨てることが少なくなるため、無駄な費用を削減できます。
保存食は4つの種類に分けられる
保存食に使われる食材は、野菜や果実などの農産物、魚介類の水産物、豚や鶏肉などの畜産物など多彩です。
食材を長期保存するために、4種類の加工方法(乾燥、燻製、漬ける、煮る)があり、多種多様な保存食が作られています。
たとえば、食材を乾燥させて作る保存食と言えば「ビーフジャーキー」「ドライフルーツ」「高野豆腐」などが挙げられます。
燻製の保存食は「ベーコン」「ハム」「サラミ」「かつお節」など、漬けて作る保存食なら「漬物」「塩辛」「新巻鮭」などです。
煮て作る保存食は「ジャム」「ゆべし」などあります。
実は、普段の暮らしで保存食はたくさん使われているのです。
保存食の正しい保存方法
保存食は基本的には長持ちしますが、誤った保存方法だと、想像している以上に劣化が進みます。
温度管理や湿度管理に注意する
保存食を長期保存するためには、温度管理や湿度管理が重要です。
保存する場所によって、保存期間や品質が変化することがあります。
まず保存する場所は、風通しがよく直射日光が当たらない場所を選びましょう。また温度は常温以下の場所が望ましいです。保存する場所が暑すぎると、食品が劣化しやすくなるため、できるだけ涼しい場所を選びましょう。
次に湿度についてですが、湿気が多い場所では、食品にカビや菌が繁殖しやすくなります。
一方湿気が少ない場所では、食品が乾燥して品質が低下することがあります。湿度は、50%〜60%程度のところが望ましいです。
保存容器や保存袋の選び方
保存食を保存するためには、適切な保存容器や保存袋の選び方が重要です。
食品に合った保存容器や保存袋を選ぶことで、鮮度や風味を保ちながら保存することができます。
保存容器にはガラス容器やプラスチック容器、金属容器などがあります。
ガラス容器は耐熱性や耐久性があり、匂いや風味を保持することができます。
プラスチック容器は軽量で割れにくく密閉性が高いため、携帯にも便利です。金属容器は耐久性があり、保存期間が長い食品に適しています。また保存袋にも、食品に合った種類があります。密閉性が高く軽量でコンパクトなジップロック袋や、真空パック袋がおすすめです。
真空パック袋は、食品に空気を入れないため、鮮度や風味を長期間保つことができます。
緊急時に必要な保存食の種類
緊急時に必要な保存食の種類は、災害時にも必要な栄養素を含むものを選びます。
例えば非常食には栄養バランスの良いレトルト食品、保存期間が長い乾パンや缶詰、栄養価の高いレーズンやドライフルーツ、そして水が必要な場合は水の備蓄も欠かせません。
また家族の年齢や健康状態によっては、医療用食品や特別な配慮が必要な食品も用意しておくことが必要です。
緊急時に必要な量の計算方法
緊急時に必要な量の計算方法は、一人あたりの必要なカロリーや栄養素を計算し、家族全員分の備蓄量を算出します。
基本的に一人あたり1日3食、1食あたりのカロリーは約2000kcalが目安です。
ただし年齢や性別、健康状態によって必要なカロリーや栄養素が異なるため、個人の状況に合わせて計算することが重要です。
非常時に必要な保存食の備蓄方法
非常時に必要な保存食の備蓄方法は、常に新しいものから消費していく「先入れ先出し」の原則に従い、備蓄期限を確認しながら定期的に交換することが必要です。
また保存場所については、風通しの良い冷暗所や乾燥した場所を選び、温度や湿度の管理に注意することも重要です。
家族全員が非常時に必要な食料の場合は、家族の人数分の備蓄が必要になるため、備蓄場所の確保も考慮しておく必要があります。
防災用におすすめの保存食
保存食と言っても、製造方法や食材によって数ヶ月で傷んでしまうケースもあります。
災害用に保存食はおすすめされていますが、いざ食べようとしたときに腐っていては意味がありません。
・梅干し
梅干しは保存食の中でも一番おすすめの食品です。
梅干しはたくさんの塩を使うのですが、塩は塩分濃度が高く腐りにくい特徴があるので、昔から「100年経っても腐らない」と言われるほど重宝されてきました。
最近はたくさんのアイデアを取り入れた自家製梅干しレシピがありますが、かつお節やはちみつを使った製法は消費期限が長くありませんので要注意です。保存食として梅干しを作る際は、塩分濃度20%とし、塩以外の調味料や食材は使わないようにしましょう。
・魚の塩漬け
魚の塩漬けは昔から親しまれてきた保存食のひとつで、イワシ・アジ・サケなどといったさまざまな魚を長期保存してきました。
魚介類は、カルシウムやマグネシウムなどの必須ミネラル、ビタミン類、DHAやEPAの不飽和脂肪酸など、健康に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。
鮮度が重要な魚介類を塩漬けすることでミネラル分が増し、生とは違った旨味を引き出します。災害時、塩漬けした魚介類を水で洗い焼くことで、栄養豊富な食事を取れますよ。高温多湿に不向きな食材のため、新鮮な状態で早めに食べきる必要があります。
塩漬けした魚介類は乾物と違い製造の手間がなく、生の状態に近い食味を楽しめるのもおすすめポイントのひとつです。
しかし残念ながら、非常に大きな問題があります!
それは!
ある程度しっかりと用意をしても、実際に災害に遭った場合、その非常食のある場所まで辿り着けるかです。
こればかりは想定通りに行くとは思えません。
マンションの場合は大まか、玄関になると思います。
しかし!一戸建ての場合は?
色々なところの分散をするのが良いかもしれませんし、倉庫が外にあればなおいいかもしれませんね!
昨今本当に災害が多いので、準備はしっかりとしておいて損はしないでしょう。