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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

健康寿命を延ばす食生活のポイント

「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか。健康寿命とは、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間のことを指します。健康寿命を延ばし、日常生活の制限なく日々を健康的に過ごすためには充実した食生活が大切になります。しかし、「食生活を整えよう」と言われても、具体的に何をすればよいか、迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

 

 

規則正しい食生活とは

栄養素のバランスがとれた食事を、腹八分目を心がけ1日3食取り入れることです。1日3食食べることは活動に必要なエネルギーや栄養素を補うだけでなく、生活リズムを整える点でも重要です。

健康維持のためには食事からの摂取エネルギーと1日の活動で使われる消費エネルギーのバランスになります。

消費エネルギーが少なく、摂取エネルギーが多ければ、余ったエネルギーは体脂肪となり体に蓄積され肥満を引き起こします。

また、摂取エネルギーが少なく、消費エネルギーが多い場合には体重は減っていきます。健康的な体重減少であれば問題ありませんが、食欲の低下や偏った食事により摂取エネルギーが減ってしまった場合には、栄養素も十分に補えていないので、健康を維持することが難しくなってきます。そのため低栄養状態に陥り、寝たきりや要介護のリスクが高まります。

食事は1日3食とし、毎日同じ時間帯に食事を摂るようにします。毎食のエネルギー量は朝:昼:夜を3:4:3(または3:3:4)の割合にするのが理想的です。夕食の量が多かったり、寝る2時間前の食事は肥満を招きます

また、食事と食事の間隔が空きすぎてしまうと、体が飢餓状態となり、1度に沢山食べてしまいます。さらに朝食を抜いてしまうと、体は代謝を抑えてエネルギーを使わないようにしてしまいます。

いくら1日3食食事をしていても、「〇〇だけ」「〇〇抜き」のような偏食はビタミンやミネラル、たんぱく質の不足で栄養素が欠乏してしまいます。3食の食事は、一汁三菜(主食、主菜、副菜2品、汁物)と昔ながら和食スタイルにすると、栄養のバランスが良くなります。

 

規則正しい食生活の効果

規則正しい食生活を続けることで以下の効果があります。

  • 適正体重の維持
  • 健康の維持増進
  • 生活リズムが整う
  • 腸内環境が整う(便秘改善)
  • 自律神経の乱れを防ぐ
  • 気持ちの安定

脳は1日25時間を周期とする「概日リズム」(サーカディアンリズム)にそって活動をしています。1日25時間の「概日リズム」を実際の24時間に修正するのは、私たちの体に備わっている「時計遺伝子」です。

時計遺伝子を24時間に調整する方法は、朝日を浴びることで「中枢時計遺伝子」のリセットされることと、朝食を食べることで、細胞1つ1つに備わる「末梢時計遺伝子」がリセットされることで調整されます。朝日を浴びること、朝食を食べることで正常な1日を始められます

 

理想の食生活とは?「食生活指針」の10項目

①食事を楽しみましょう

健康寿命を伸ばすためには、毎日の食事が基本となり、個々人に必要な量を、バランスの整った食事で摂ることがすすめられますが、無理なく続けていくことが重要です。
そのためには、おいしさや楽しみが伴っていることが大切です。食生活に関する知識や技術を身につけながら、おいしい食事を食べること等で、食事の楽しみはいっそう深まります。

 

②1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを

朝食を欠食する人は、夕食時刻が不規則で、夕食後の間食も多くみられるなど、1日全体の食生活リズムの乱れがみられます。また、夜食や間食を頻繁にとることで、3食の食事が疎かになることもあります。過度な飲酒も食事リズムを乱す一因となります。
1日の食事を規則的にとることで、生活リズムをつくっていくことが、健康的な生活習慣の実現にもつながります。

 

③適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を

肥満は生活習慣病やがん、循環器疾患と関連があり、若年女性のやせは、骨量減少や低出生体重児出産のリスク等と関連があります。また高齢者のやせはフレイル(虚弱)につながる恐れがあります。
このように体重は健康状態と大きく関わっています。健康管理のひとつとして、自分にあった体重(適正体重)の維持を心がけましょう※2。

普段から意識して身体を動かして、適正なエネルギー消費をするとともに、身体機能や筋力の低下を防ぎつつ、必要な食事量を維持することも大切です。

 

④主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランス

主食、主菜、副菜を基本にすることにより、多様な食品を組み合わせ、必要な栄養素をバランスよくとることができます。
食事の楽しさを増すため、また脂質や塩分の過剰摂取を避けるためにも、調理方法も、偏らないようにするとよいでしょう。

 

⑤ごはんなどの穀物をしっかりと

エネルギーになる栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質であり、これらの栄養素は適正な割合があります。日本人の食事摂取基準(2020年版)では、炭水化物のエネルギー比率の目標量は50~65%に設定されています4)。
炭水化物は、脳、神経組織、赤血球など、通常はぶどう糖しかエネルギー源として利用できない組織に、ぶどう糖を供給する重要な役割があります。また、運動時にも身体を動かすための重要なエネルギー源となります。穀物は、炭水化物を多く含む食品なので、しっかりとりましょう。

 

⑥野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて

カリウム、食物繊維、抗酸化ビタミン(ビタミンA、C、Eなど)などの摂取は、循環器疾患やがんなどの予防に効果的に働くと考えられています。これらの栄養素を適量摂取するために、野菜をしっかりとり、果物も毎日とるように心がけましょう。カルシウム摂取量は、小学生を除いて低い傾向があるので、乳製品や豆類、魚など色々な食品をとるようにしましょう。

 

⑦食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて

食塩のとりすぎは、高血圧や脳卒中、心臓病、胃がんを起こしやすくします。日本人の食事摂取基準(2020年度版)で、15歳以上の食塩摂取の目標量は、1日あたり男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています5)。
脂肪はとりすぎに注意し、動物、植物、魚由来のものなど質にも配慮しましょう。

 

⑧日本人の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を

日本には、ごはんを中心とし、各地域の気候・風土に根差した食料生産と結びつき、多様な料理を組み合わせた、特色ある食文化が育まれています。そして、「和食;日本人の伝統的な食文化」はユネスコの無形文化遺産に登録(平成25年12月)されています。
地域の食材を活かす工夫や知恵を、次の世代に伝えていくことは大切です。
また普段の食事に、郷土料理や伝統的な食材を取り入れると、バリエーションが広がって楽しみが増え、色々な食材を使うことで、おのずと栄養バランスも整っていきます。

 

⑨食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を

世界では、食料不足などによる栄養失調により、健康状態が望ましくない人がいる一方、日本では、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品が570万トンとなっています6)(令和元年度現在)。
買いすぎや作りすぎ、また外食時は頼みすぎに注意し、適量をこころがけることが重要です。

 

⑩食に関する理解を深め、食生活を見直してみましょう

子供のころから、健康的な食生活を実践する力や、食生活を楽しむ心を育むことは重要です。そのためには、家庭や学校、地域社会などで、食に関する学習の機会を提供する環境づくりも必要となります。また、食生活は、家族や友達などコミュニティの中で営まれるものなので、食事や食べ物について、会話の機会を持つことも大切です。
健康の維持・増進には、健康的な食生活を実践していくことが重要です。目標を立てて、取り組んでみましょう。

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