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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

良質なたんぱく質が豊富で健康な体作りをサポート『きな粉』

香ばしい風味とやさしい甘みが魅力の「きなこ」。よく似たものに大豆粉がありますが、どのような違いがあるのでしょうか?この記事ではきなこの歴史や製法、大豆粉との違いを解説します。

 

きな粉とは

きなことは、大豆を脱皮・脱胚軸(匂いやグリーンの風味を抑えるため)した後、220℃前後で30秒程度焙煎することにより作られる、香ばしい香りと繊細な甘みを持つ食材です。この臭みを抑えた細かい粉は、「きな粉」または「黄粉」などと呼ばれ、主に日本のデザートで使用されますが、その使用範囲はそれだけに留まりません。

きなこの本質的な価値は、それが栄養分たっぷりの大豆をほぼそのまま粉にしたものである点にあります。すなわち、きなこの栄養=大豆の栄養であるともいえます。そのため、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素を含み、ヘルシーやビーガンのレシピにも適しています。

きなこは、わらび餅やお汁粉のような伝統的な日本のデザートでよく見かけます。しかし最近では、その豊富な栄養価と抜群の風味が評価され、様々な料理に利用されるようになりました。例えばスムージーやサラダのトッピングにしたり、肉料理のソースやパスタ、そして意外かもしれませんが、ピザのトッピングとしても使われています。

視覚的には地味なきなこですが、その可能性は無限大。栄養満点でフレキシブルなこの粉は、日本の伝統的な食材であり、あなたの食事に旨味と栄養を追加する万能食材でもあります。あなたの食生活にきなこは新たな風味と栄養をもたらすことでしょう。

 

きなこの歴史

 

大豆が日本にやって来たのは弥生時代、紀元前3千年頃とされています。
初めての登場は主に煮物や炒め物としての利用だったが、やがて時間とともにその使い道は進化しました。
直接分かる最も古い記録として、奈良時代初期には大豆が粉にされていたという証拠があります。
ここから、大豆の粉、すなわちきなこが生まれたと考えられます。その後の時代、平安時代には和漢辞書『和名類聚抄』に大豆を砕いて粉にした「未女豆岐(まめつき)」と言う記述があり、きなこの proto-version とも言える存在が確認できますが、きなこが一般の食物として広まったのは江戸時代でした。
きなこが一層ポピュラーになったのは、菓子を作る文化が広がった江戸時代のこと。
そのためには、江戸時代のきなこ菓子の代表格である「安倍川餅」が欠かせません。
これは、徳川家康が駿河国(現在の静岡県)で発見した金山の金の検分の際、きなこをまぶした餅が献上され、それが始まりと言われています。現代ではきなこはどんな食事でも添えられます。
もちろん、餅にまぶしたり、和菓子に使われたりしますが、健康志向の高まりにより、牛乳やヨーグルトに混ぜて様々な副食としても食べられています。
サラダのトッピングや、味噌汁の隠し味としても活用されており、きなこの可能性は無限とも言えます。
このように、きなこの歴史は、弥生時代から現代まで、数千年にわたり日本人の食生活を彩り続けています。その独特の風味と健康への貢献、そして使いやすさから、きなこは今後も日本の食文化に深く根ざしていくことでしょう。きなこの歴史と進化は、まだまだ続きます。

 

 

大豆粉ときな粉の違いについて

大豆から出来ているという事から大豆粉ときな粉の粉製品の細かな違いは意外と認知されていないかもしれません。
そもそもきな粉と大豆粉は製法によって大きな異なるポイントがあります。

基本

大豆粉は生の大豆をただ粉末状に挽いた粉であり、きな粉は大豆を一度煎ってから粉末状に挽いた粉と言えます。
大豆粉は生の大豆から作られて、きな粉は加熱された大豆から作られています。
大豆粉は火を入れる料理に使用されていて、きな粉は一度は加熱されている事からそのまま使用がオーソドックスであり、調理シーンの大きな違いがあると言えます。

大豆粉ときな粉

それぞれの特徴を考えると小麦粉に比べて大豆粉やきな粉は糖質量が少ないので、ダイエットなどでの糖質制限をしたい時には大豆粉やきな粉が、小麦粉の代わりとして利用できます。
食物繊維量のことを考えると、きな粉の含有量がもっとも高い事からダイエットに最適の食材として女性には人気があります。
食物繊維が高いことは、体外に老廃物を排出してくれる働きがより期待出来ることから、女性の悩みでもある便秘の症状も助けてくれます。

きな粉は、そのまま食べることが出来ると認知されていますが、大豆粉は生の大豆を煎ったものなので、調理の際には加熱が必要になります。
きな粉と大豆粉は、100gで考えた時の脂質量が25g前後と、小麦粉と比べると大幅に多い特徴があります。
脂質は炭素を含む事から加熱すると、焦げて黒くなりやすいといった性質がある事から、お好み焼きやケーキさ、通常小麦粉が使用されて、大豆粉やきな粉は避けられる理由と言えます。
大豆粉やきな粉を加熱して調理する時には、加熱し過ぎないように注意する必要があります。

 

きな粉に期待される効果・効能

きな粉を食べることで期待できる効果・効能は以下のようなものです。

骨や筋肉、皮膚、髪などを健康に保つ
血管や細胞の老化防止
血中コレステロールを低下させる
中性脂肪の蓄積を抑えて肥満を予防
動脈硬化など生活習慣病の予防
肝臓の機能をサポート
更年期のゆらぎを軽減させる
骨粗しょう症の予防
腸内環境を整える

 

健康な体を維持するのに欠かせない「たんぱく質」

大豆のたんぱく質は体内で合成することのできない必須アミノ酸を多く含み、植物性たんぱく質の中でも良質なたんぱく質といわれています。そんな大豆から作られるきな粉も、同様にたんぱく質が豊富な食品です。

筋肉、肌、骨、爪、髪の毛、臓器、血液など、私たちの体の約20%はたんぱく質で構成されています。健やかな体を維持するためにはたんぱく質の摂取が欠かせません。

たんぱく質をきちんと摂ることで、骨を丈夫に保つ、筋肉の減少を防ぐ、疲れにくくなる、髪や爪を健やかに保てるといったメリットがあります。成長期の体作りにはもちろん、若々しさや美しさを望む人、健康寿命を延ばしたい人にも大切な栄養素です。

 

強い抗酸化作用で老化を防ぐ「大豆サポニン」

大豆サポニンは、大豆に含まれるポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用(体内の活性酸素を取り除く作用)があり、悪玉(LDL)コレステロールが酸化されるのを抑え、動脈硬化の予防に効果が期待できます。

腸で吸収したブドウ糖が中性脂肪の元である脂肪酸に合成されるのを抑制し、中性脂肪の蓄積を抑えることによって肥満を防止する効果や、肝臓の機能をサポートする効果もあると言われています。

 

更年期のゆらぎをゆるやかにする「大豆イソフラボン」

大豆イソフラボンも、大豆サポニンと同じく、大豆に含まれるポリフェノールの一種です。化学構造が女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)に似ており、コラーゲンを増やして若々しくハリのある肌を保ったり、新陳代謝を高めて肌の生まれ変わりを促進したりと、女性の美や健康をサポートします。

エストロゲンは更年期を迎える頃から徐々に減り始め、閉経後はほぼ分泌されなくなってしまいます。エストロゲンに似た構造の大豆イソフラボンを摂取することで、更年期のゆらぎをゆるやかにする効果が期待できるため、40代以降の女性に特におすすめの成分です。

また、閉経後の女性は骨密度が低下しやすいですが、大豆イソフラボンはカルシウム溶出を抑制し、骨の健康をサポートしてくれるので、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。

特定保健用食品による大豆イソフラボンの過剰摂取は注意が必要とされますが、大豆や大豆製品を日常的な食生活で食べる分には問題ありません。

 

健康が気になる40代以降の人に特におすすめ

栄養豊富なきなこは誰が食べても良い食品ですが、高い抗酸化作用があり、更年期のゆらぎをゆるやかにする働きが期待できることから、抗酸化力が急激に低下しホルモンバランスが乱れやすくなる40代以降の人に特におすすめです。

日本人の高血圧、糖尿病などの生活習慣病の指摘・疑いがある者の割合は、年齢とともに増加傾向にあります。きな粉は、血管や細胞の老化防止、血中コレステロールを低下させる、動脈硬化など生活習慣病を予防するといった効果・効能が期待できることから、中高年以降は特に意識して摂りたいといえます。

ただし、きな粉はあくまでも予防のために食べるものです。きな粉を食べたからと言って、患っている病気や症状が治るわけではありません。未病(病気とはいえないが健康とも言えない状態)の段階から、飲み物に混ぜたり、料理やお菓子作りに使ったりと、毎日きな粉を食べる習慣を身につけると良いでしょう。

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