コエンザイムQ10(Coq10)とは、生命活動をする為のエネルギー産生に欠かせない補酵素のひとつ。英語でコエンザイム(coenzyme)とは日本語では補酵素という意味なのでそのままの意味合いをさします。
肉類や魚介類、野菜にも自然に含まれている成分です。もちろん、私たち人間の体内でも作られています。別名を「ユビキノン」いいます。
- コエンザイムQ10とは?
- 「コエンザイム」は酵素を助ける補酵素の1つ
- 健康を維持するのに大きな役割
- 体内のコエンザイムQ10は 20代をピークに減少
- 老化予防・抗酸化効果
- 生命活動に必要なエネルギーの生産
- サプリメントの実際の効能
- コエンザイムQ10がたくさん入っている食べ物
- 生合成量は加齢とともに減少
コエンザイムQ10とは?
アンチエイジングのカギを握る 「コエンザイムQ10」健康や美容のキーワードとして目にすることが多いコエンザイムQ10。そもそもどのような効果を持つ成分なのでしょうか?コエンザイムQ10の「コエンザイム(coenzyme)」は補酵素という意味で、アミノ酸などと同じように、私たちの身体を維持するうえで重要な健康成分の1つです。体内では、細胞の中の「発電所」といわれるミトコンドリアに多く存在しています。
「コエンザイム」は酵素を助ける補酵素の1つ
酵素とは体の中で発生するあらゆる化学反応であり、消化吸収、代謝反応の触媒となって活動する重要なたんぱく質です。主に「消化酵素」「代謝酵素」に分類されますが、補酵素に助けられて酵素は本来の力を発揮するとも言われる為、健康な生命活動をする上で欠かせない存在の1つです。
ビタミンB群(チアミン、リボフラビン、ピリドキシン)やナイアシンなどが補酵素として有名ですがコエンザイムQ10は、これらのビタミン類と同じ働きをするということから、「ビタミンQ」と呼ばれていた時もありました。
しかし、私たちの体内で作り出すことができるものはビタミンとは呼ばない為、今では「ビタミン様物質」と分類されています。簡単に言うと、ビタミンに似た働きをする物質ということです。
化学構造を見ると分かるのですが側鎖「イソプレン(C5H8)」を10単位持っているので、「コエンザイムQ10」と名付けられました。
健康を維持するのに大きな役割
最初に発見したのは1957年、ウィスコンシン大学の付属酵素研究所でした。ミトコンドリアの内膜や原核生物といった細胞膜に存在し、電子伝達系を構成する成分のひとつであることが分かったのです。
私たちの体のすべての細胞ひとつひとつに、コエンザイムQ10が存在しています。それは、体にとってなくてはならない成分だということを証明しています。体を動かす原動力になっていますし、体の健康を維持していくために大きな役割を果たしていると考えられています。
ただし、年齢を重ねるとともに、体内のコエンザイムQ10の量が徐々に減っていくということも分かっています。 体内のコエンザイムQ10の量を年齢別に計測した資料を見ると・・・ 20歳のときの量を100%とすると、80歳のときには、肺は65%に、心臓は43%にまで減ってしまうそうです。
体内のコエンザイムQ10は 20代をピークに減少
あまり知られていませんが、ヒトの体内にはもともとコエンザイムQ10が存在します。しかし、体内のコエンザイムQ10濃度は、20代をピークに加齢とともに減少してしまいます。近年、各種研究が進み、コエンザイムQ10が身体の若々しさを保つことに重要な役割を果たしていることが明らかになってきました。
老化予防・抗酸化効果
コエンザイムQ10は、体内にあるサビの原因「活性酸素」を取り除くはたらきをサポートします。このはたらきにより、身体の老化・生活習慣病を予防する効果があると考えられています。
生命活動に必要なエネルギーの生産
コエンザイムQ10は身体の「発電所」と呼ばれるミトコンドリアに多く含まれていて、体内に取り入れた食物をエネルギーに変えるはたらきをサポートします。
サプリメントの実際の効能
現在、コエンザイムQ10は医薬品ではなく食品のカテゴリーに入っているので、サプリメントの『効能』というものははっきりと言えない(分からない)、というのが正解です。
疲労感の改善
また、他の試験でも、身体的疲労の度合いを測るために唾液SlgA分泌速度の変化を調べたところ、コエンザイムQ10を2ヵ月間摂取した後とする前とでは、2倍以上の変化が見られた。
QOLの向上
QOLとは「Quality of Life」のこと。
高齢化が進む時代に、毎日の生活の質が向上するというのは、すごく大きなメリットだと思います。
歯周病の改善
このときにコエンザイムQ10を摂取すると、酸化ストレス抑制効果が発揮され、細胞や組織のATP合成が活性化。歯周の働きが改善するのと、酸化反応と抗酸化反応のバランスが良くなり、炎症を軽減する効果が期待できるのだそうです。
コエンザイムQ10がたくさん入っている食べ物
コエンザイムQ10は、私たちの体の中で合成し、作り出すことが可能な物質です。でも、そのほとんどは食べ物に由来すると言われています。
コエンザイムQ10が多く含まれる食べ物
第1位は、イワシやサバ、アジなどの青魚類です。100g当たり6~7mgのコエンザイムQ10が含まれています。
また、豚肉、牛肉、鶏肉も豊富で、(部位にもよりますが)100gあたりおおむね2~4mgが含まれています。バターやチーズなどの乳製品、大豆や落花生などのナッツ類、ブロッコリーなどにも多く含まれています。
コエンザイムQ101日の摂取目安量は
100mgと言われていますが、食品からは1日およそ4.5mgしか摂取できません。 食事から補おうとしても、100mgのコエンザイムQ10を摂取するためには、 イワシだとおよそ20尾、牛肉だとおよそ3kgも食べる必要があります。
食事からだけではとても補いきれません。
コエンザイムQ10の補給には、サプリメントを上手に利用するのも1つの方法となります。
生合成量は加齢とともに減少
体内でのコエンザイムQ10の生合成量は、年齢を重ねるとともに徐々に低下します。
特に糖尿病の方や、寝たきりの方は目に見えて生合成量が減っていきます。
また、毎日の食事量全体が減っていくので、食事から摂取するコエンザイムQ10の量も少しずつ低下していきます。
80歳になると血液中のコエンザイムQ10の量は20歳のときの半分程度にまで減ってしまうそうです。このような状態になると、コエンザイムQ10を食べ物からだけ採ることは難しいようで、意識的に補う必要性が指摘されるようになりました。
サプリメントを飲むときに気をつけること現在市販されているコエンザイムQ10は医薬品ではなく、健康食品です。あくまでも食品ですから、このような人は飲んではいけないとか、副作用がある、ということは報告されていません。
ただ、一般の食品と同じように、たくさん摂りすぎると肝障害などが出ることが分かっています。これは、どんなサプリメントにもいえることですが、持病があったり、妊娠中だったりする方は、かかりつけ医に相談してから利用することをおすすめします。
1日の摂取目安量は
コエンザイムQ10を使ったサプリメントは色々なメーカーから様々な種類が市販さています。摂取目安量は、1日当たり100mgが望ましいと言われていますが、詳しくはサプリメントに付属している説明書やパッケージの外箱に記載された注意事項をよく読んでから使用しましょう。
安全性は高い
一般的に、健康な方を対象とした場合にはコエンザイムQ10を1日に300mg、4週間の摂取なら安全と評価されています。1日に100~120mg、2年間摂取した場合にも問題はなかったという報告もあります。 これらのことから、コエンザイムQ10は、他のサプリメントと比べると比較的、副作用が出にくく、安全性は高いと考えられています。ただし、利用方法や利用する方の体調によっては絶対に安全ともいえないので、心配な場合にはかかりつけ医に相談することが大事かと思います。
体内で生合成もされている
コエンザイムQ10は、食品から採ることもできるけれど、私たちの体内で普通に作られているものだということはご存知でしょうか?
ですから、サプリメントとして摂取した後に現れた変化(効能)が、サプリメントに由来するものなのか、体内で生合成されたものに由来しているのか、はっきりと数字やデータで表すことが難しく、サプリメントとしての摂取目安量を明示することが難しいのです。