Web Analytics Made Easy - Statcounter
View My Stats

japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

A5ランク肉の「A」の意味は、味の評価ではない!

普段なんとなく使っている言葉を改めて考えてみると、どういう意味かわからないことってありますよね。今回は、そんな言葉たちのなかから、「お肉のランクを表すアルファベット」をピックアップしてお届けします。

 

牛肉にはランクがある

牛肉には「格付け」というものが存在していて、ランクの高い牛肉ほど高い値段で売られていますよね。よく耳にするのが「A5ランクの最高級和牛!」といったような表現ですが、実はこのランク、「おいしさ」で測っているものではないのです。

 

お肉のランクを表すアルファベットの意味は?

お取り寄せグルメで人気のお肉。なかでも「A5ランク」のお肉は、最高級で贅沢品のひとつと言われています。スーパーでもA5ランクのお肉が並べられていますね。

さて今回の本題、この「A5」の「A」は、どんな意味か知っていますか? 実はおいしさのランクではないのです。

さて、このアルファベットの意味は何でしょうか?

 

答えは

「取れるお肉の量」

正解は、「取れるお肉の量」でした。

 

実は、牛肉に使われるアルファベットはA〜C(歩留等級)まであり、それぞれ5段階(肉質等級)にわかれています。よって、全部で15通りの評価。

厳密な評価基準はありますが、ざっくり言うと、アルファベットで表すAは「脂身が少なく、食べられる部分が多いもの」、Cは「脂身が多く、食べられる部位が少ないもの」と覚えておくと◎。

また、肉質等級は霜降り度合いのことを指し、1は低く、5は高いという意味です。

つまりA5ランクの牛肉は、「生産性の高い牛から取れた、霜降り部分が多いお肉」ということになります。

 

A5ランクだからおいしい?

というワケではないのですね。

霜降り肉が好みであればA5やB5、ヘルシーな赤身肉が食べたいときはA3やA4を選ぶと良いかもしれません。

お肉の世界は奥深く、霜降りの評価の他にも、美味しさの基準のひとつに「オレイン酸の含有量」や「色合い」による評価もあり、プロでも判断するのは難しいとも言われています。

ただ、格付けが低いからと言って品質そのものは変わりません。調理法や食べ方によっても、さまざまな味わいが楽しめるので、ランクに捉われすぎないようにしたいですね。

ちなみに、A5といった評価は日本独自のものです。アメリカやオーストラリアでは違った評価基準があるので、気をつけて。

いかがでしたか? 牛肉を深掘りをしてみると、おいしい焼肉屋さんは、一定のクオリティを出すために、とてつもない努力をしていることがわかります。これは飲食に携わる方たちにも言えること。感謝しながら食事をしたいですね。

 

牛肉ランクのルールとは

 

牛肉のランクはアルファベットのA〜Cからなる「歩留(ぶどまり)等級」と、1〜5で表される「肉質等級」の2種類を並べてA5やB3などと表記します。
「歩留」+「肉質」で評価を行うのは日本独自のやり方です。

 

 

01be153a9783c474

 

「歩留等級」とは

「その牛の枝肉(※)から取れる、食用の牛肉の量」を評価したものです。Aが最も高く、「たくさんの食用の牛肉が取れる、生産性の高い牛」となります。

「肉質等級」とは

肉質等級とは、下記の4項目を総合的に評価したものです。
・脂肪交雑(サシの入り方)
・脂肪の色沢と質(脂身がきれいかどうか)
・肉の締まり及びきめ(お肉がしまっていてきめ細かいかどうか)
・牛肉の色沢(お肉の色がきれいかどうか)

「脂肪交雑」は12段階に分かれる

肉質等級の評価ポイントの一つ「脂肪交雑」はB.M.S.(Beef Marbling Standard)とも呼ばれ、サシの少ないNo.1から最も多いNo.12までの12段階に分かれています。

 

 

E42476bd6b23c6bd

 

出典:公益社団法人日本食肉格付協会

 

 

12段階に分かれたB.M.S.を5段階の肉質等級に置き換えると
No.1:1
No.2:2
No.3〜4:3
No.5〜7:4
No.8〜12:5となります。まれに「A12ランク」などA5ランクを超える表現を見かけることがありますが、これはB.M.S.の数字と肉質等級を混同しているためと考えられます。※枝肉・・・牛一頭から骨や皮、内臓などを取り除いた状態の呼び方
 

 A1ランク、C5ランクも存在するの?

お店で見かける牛肉は「A5」や「A4」、あっても「A3」ぐらいまでかな?という印象ですが、実際にはB5やA2のお肉も流通しています。
アルファベットの「歩留等級」は「生産性」の評価なので、味には関係ないのですが、「Aランクが一番美味しいのでは」というイメージや、あまりお店側が表記しないために、BやCランクの牛肉を目にする機会が少なくなっています。

ブランド和牛の基準にもランクが使われている牛肉のランクはブランド和牛の認定基準にもよく使われます。例えば有名な「神戸ビーフ」は下記の認定基準が設定されています。但馬牛の中でも、とくに未経産牛・去勢牛であり、枝肉格付等が以下の事項に該当するもの
● 霜降りの度合いを表す「BMS」がNo.6以上
● 可食部分の割合(歩留等級)がA・B等級
● 枝肉重量が499.9kg以下
● 肉質のきめ細かさ、しまり具合がすぐれている
この認定基準から神戸ビーフのランクは自動的にA4、A5、B4、B5が対象となります。神戸ビーフがどれも霜降りたっぷりなのも頷けますね。
 

A5ランクなら美味しい?お肉の美味しさはどう決まる?

さて、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は牛肉のランクは「サシ」と「肉の歩留」で決まっているので、「おいしいかどうか」は見られていません。「牛肉はサシがたくさん入った霜降り肉が好きだ!」という方はA5やB5ランクの牛肉を選べばよいのですが、脂身が苦手な方からすれば「A5だから良い」というわけにはいきません。
では、「おいしい牛肉」とはどのようなものなのでしょうか。

 

 

おいしさを決めるキーワードの一つ「オレイン酸」

肉の美味しさはしばしば「味」「香り」「食感」の3つで決まるといわれています。中でもオリーブオイルなどにも含まれる「オレイン酸」を多く含む肉は脂肪の融点が低く、風味や口溶けが良いため主に食感の良さの観点から「オレイン酸を多く含む牛肉は美味しい」と最近ではいわれています。オレイン酸の含有量をアピールしているのは「信州プレミアム牛肉」「鳥取和牛オレイン 55」「大分の豊味(うま)いの証」など。和牛ブランドごとに様々な観点からおいしさをアピールしているのでじっくり調べて選んでみるのもいいかもしれません。また、昨今ではヘルシーな赤身肉ブームもあり、「A5ランクの牛肉が最も美味しい」とは言い切れなくなってきているのが実情です。
 

海外の牛肉も同じようにランクされている?

A5ランクなど「アルファベット+数字」でのランク付けは日本独自のものであり、海外ではそれぞれ別のルールでランク付けが行われています。たとえばオーストラリアでは「MSA(ミートスタンダードオーストラリア)」という評価基準が存在しており、「やわらかさ」で3段階の評価をしています。
スーパーなどでよく見かける「プライムビーフ」というのはアメリカの格付けで、「サシ」「味わい」「ジューシーさ」「やわらかさ」で最も高い評価がついているものになります。プライムビーフの他には「チョイス」「セレクト」というグレードがあります。
 

肉質等級とはどのような等級?

上記でも記載しましたが、おさらい!
牛肉のランクを決めるもう1つの等級、「肉質等級」について。
「肉質等級」は簡単に説明すると、肉の美味しさに関わる等級です。この肉質等級は、「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉の締まりおよびきめ」「脂肪の色沢と質」によって決まります。
肉質等級を決定する4項目について

まず「脂肪交雑」とは、霜降りの度合いのことで、「B.M.S.(牛脂肪交雑基準)」により判定されます。「肉の色沢」は、肉の色や光沢を表すものです。
良質で新鮮な肉ほど、色つやが良いとされています。「肉の締まりおよびきめ」は、肉眼で判断されます。美味しい肉ほど、身が引き締まっているものです。「脂肪の色沢と質」は切開面の脂肪の色と、脂肪の光沢と質によって決まります。
これら4項目は、それぞれ以下の5段階で評価されます。
  • 5:かなり良いもの
  • 4:やや良いもの
  • 3:標準のもの
  • 2:標準に準ずるもの
  • 1:劣るもの
この4項目それぞれにつけられた評価のうち、最も低い評価がその肉の肉質等級となります。
例えば、ある肉について「脂肪交雑」5、「肉の色沢」5、「肉の締まりおよびきめ」5、「脂肪の色沢と質」4という評価がついた場合、その中で最も低い評価である「4」がその肉の肉質等級となるのです。
スポンサーリンク