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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

買ってきた魚は洗う?洗わない?

魚を買ってきた時、皆さんは洗っていますか?
私の場合は、買ってきた魚によって扱いが異なります。

例えば、サンマのように魚一匹の場合は、内臓を出してもらっていても家で洗います。
タラとかシャケの切り身でパックに入っているものは、洗わないかな?
あと、お刺身も洗ってません。

 

 

なぜ魚は洗ったほうが良いの?

“ドリップ”って言葉聞いたことがありますか?
魚を買った時に、パックの下に入っているスポンジが薄い赤い色をした液体を吸っているのを見たことがありませんか?
あと、魚を解凍した時、お皿に同じような薄い赤い色をした液体が溜まっていたり…。
その液体が、ドリップと言われるものです。

ドリップは、細菌がうじゃうじゃと発生している水分で食中毒の原因になってしまいます。
入っていたパックは、直接手で触れないようにして、ゴミ箱にポイっとしましょう。
そのドリップがついてしまった魚は、そのままでは生臭い原因となってしまうので、洗ったほうが良いです。

 

魚の洗い方?

雑菌が繁殖したドリップがついた魚は洗ったほうが良いと言うことはわかりましたが、どのように洗えばいいのかわかりませんよね。

まず、魚の生臭さによって水、塩、酒を使い分けます。

1.流水で3秒間魚の表面を洗います。

残っている鱗なども綺麗に取り除きましょう。
洗った後は、そのまま放置せず、ペーパータオルなどで水分を綺麗に拭き取りましょう。
この時、水分が残っているとまたドリップが発生するかもしれません。
必ず水分は残さず拭き取りましょう。
この時点で、魚の生臭さがなければこのまま調理して大丈夫です。
もし生臭さが残っているようなら、次にステップにいきましょう。

2.流水で生臭さが取れなかった魚は、塩をふりかけ3秒ほど待ちます。

塩には、“脱水”の作用があるので、水分と共に臭みも出すことが出来ます。
3秒ほど待ったら、また流水で洗い、水分を綺麗に拭き取りましょう。
まだ、生臭さが残っているでしょうか?
残っている場合は、さらなるステップへいきましょう。

3.最終手段は、酒を使います。

この時使用する酒は、糖類や調味成分が含んでいない安い日本酒で大丈夫です。
まず、大さじ2杯ぐらいを目安に、魚全体に日本酒をかけて3秒ほど置きます。
3秒たった魚は、再び流水で洗い、キッチンペーパーなどで綺麗に拭き取りましょう。

魚の生臭さは消えたでしょうか?

魚を買ってきたら、面倒くさがらずこのステップを繰り返すことで、調理した時の魚の美味しさが変わってきます。
野菜を使用する時に毎回洗うように、魚を洗うことも習慣づけることが大事です。

 

刺身は洗う?

刺身も洗うことで、ぐーんと美味しくなります。
ただ、洗いすぎたり、洗わない方がよい刺身もあるので気をつけてくださいね。

基本、マグロやブリのような多くの魚は洗ったほうが良いですが、洗いすぎると水っぽくなってしまいます。
魚を洗う場合は、3秒が基本だそうです。

もともと水分の多いイカやカニは、洗わないほうが良いでしょう。
洗った後は、切り身と同じようにキッチンペーパーなどで水分を綺麗に拭き取りましょう。

更に刺身を美味しくさせる方法として、拭き取った刺身に酒小さじ1と塩2つまみをまぶし、軽く揉みます。
そのあと、キッチンペーパーで水分と拭き取れば、高級料亭の刺身のようになるそうですが、これは食べた方の個人差もあるようなので、よかったら試してみて下さい。

 

魚を洗った方が良い理由(衛生面)

釣ったばかりや市場直送など、極めて鮮度が高い魚を料理するとします。

料理する立場としては、「鮮度が高いから安心」と思って、油断しがちになりませんか?

実は、そこに罠がひそんでいます。

まず魚は、10℃以下保冷しながら家に持ち帰った後、まな板の上で料理するまえに流水でさっと全体を洗い流しましょう。

なぜか?

実は、魚の体表に「腸炎ビブリオ」がいる可能性があるからです。

「腸炎ビブリオ」は、主に海水や海泥中に生息する細菌です。水温が15℃以上になると活発になります。汚染された魚介類を生食することで、感染して腸炎ビブリオ食中毒を発症します。

潜伏期間は、短い場合で2、3時間。激しい腹痛や下痢といった症状があります。また、発熱に嘔吐を起こすこともあります。

特に、夏場を中心とした高水温期は腸炎ビブリオが細胞分裂しやすいといえます。腸炎ビブリオは増殖(細胞分裂)が速く、3%食塩濃度や栄養面などの条件がそろえば、8~10分 ごとに分裂します。

そのため、釣りたての魚とはいえ、釣ったあとの処置や持ち運び方などによっては中毒に至る可能性があるわけです。真夏に釣った魚をバケツに入れ続けるというのは、かなり危険な行為です。

腸炎ビブリオは好塩性の菌であるため、真水(水道水)では繁殖しません。そのため、持ち帰った魚の体表を水道水で洗い流してから調理・保冷などするようにしたほうがよいと言えます。

 

魚を洗った方が良い理由(ニオイ対策の観点)

スーパーなどで切り身にされた魚を買う場合、調理環境と鮮度状況がよければ、基本的に洗う必要はありません。

一方、消費期限ぎりぎりの魚や、ニオイやぬめりを感じる切り身を料理する場合は、一度全体を流水で数秒洗い流すことをオススメします。

鮮度が悪くなってしまった魚の表面には、臭みの成分やヌメリが付着しています。魚が持つ臭みの成分の一つとして「トリメチルアミン」というアルカリ性の水溶性物質があります。

魚の組織にあるトリメチルアミンオキシドという物質が、魚の死後、付着した細菌によって分解されることで生成されます。生きている魚がそれほど臭くないのは、免疫システムによって細菌の発生が抑制されているからです。

魚の臭み成分であるトリメチルアミンは水に溶けるため、これらを洗い流すことで、調理後の食味をあげることができるわけです。

切り身の場合は、洗いすぎると筋肉部分から水を吸い込みすぎてしまい、身がグズグズになり崩れやすくなってしまいます。さっと流水で数秒だけ洗って、すぐにキッチンペーパーや清潔な布巾で水分をぬぐいましょう。

釣った魚を下処理して、棒身やサクや切り身にして保冷したあと、状態が悪くなってしまった場合も同様です。

多少鮮度が下がった場合でも、調理前に「流水でさっと流す」という下処理を行うだけで、臭みが軽減し、状態の悪い切り身がよみがえります。

さらに状態が悪い切り身や魚の場合、塩をふって10分ほどおいてから出てきたドリップ(体液)ごと流水でさっと洗い流すのもオススメです。

魚の臭い成分、トリメチルアミンはアルカリ性のため酸によって分解できます。そのため、酸性の調味料(酢・レモン汁)をつかうと臭みを軽減できます。味付けにポン酢を使うのも一つです。

煮付けなどの場合、日本酒やみりんをつかうことで臭みを分解することもできます。ムニエルの場合は白ワインやレモンを積極的に使うとよいでしょう。

 

 

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