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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

お刺身に添えられた菊のお話

スーパーで売られているお刺身の盛り合わせにはプラスチックの菊がのっていることが多いので、あたかも飾りのようですが、本物の食用菊であればもちろん、食べることができます。

この、お刺身に添えられた菊の食べ方が、とっても風流で素敵なのです!

知っていると、一目置かれますよ!

実はこの食用菊、お刺身をいただくときの”薬味”として添えられています。

左手菊を取り、小皿の醤油の上に、花びらだけを箸でちぎってぱらぱらと散らします。

 

刺し身に菊の花が添えられるようになったのは、なぜ。

菊の花は彩りの美しさはもちろん、解毒効果を利用した殺菌目的や、香りを楽しむ薬味として添えられたと考えられています。刺し身などに添えられる菊の花は、全て食用菊で、タンポポのような小ぶりでおなじみの菊は『秋月』という品種です。

 

菊の花にはどんな役割があるのか?

「たんぽぽ」と勘違いされる方も多いが、実は「菊の花」。この「菊の花」は飾りではなく、大切な役割がある。

お刺身が広く食べられるようになったのは、江戸時代後期。当時、濃い口しょう油が誕生したことによって、しょう油をつけると魚の生臭さが気にならないと評判に。そんな中登場したのが「刺身屋」。「刺身屋」では、カツオやマグロを刺身にして販売。庶民にとっては、魚をさばく手間が省け、手軽に買えることですぐに評判に。お客はお皿を持参して、購入していた。しかし、お刺身を食べて、お腹を壊す人が続出。当時は、「冷蔵技術がない」、「鮮度が良くない魚」、「時間が経って食べる」ため、食中毒があとを絶たなかった。

そこで「刺身屋」の店主が考えたのが、奈良時代から薬として使われていた「菊の花」(※諸説あり)を付けて販売すること。当時風邪でノドが痛い時、「菊」に含まれる「ルテオリン」が、ノドを殺菌し、痛みを和らげる効果があるとされていた。また「菊の花」には「食中毒を予防する効果」もあったため、食中毒は減った。ほかに、「わさび」、「青じそ」、「穂紫蘇(ほじそ)」、「紅たで」も同様に、殺菌効果があるため、お刺身に添えられている。

 

平安時代に中国から日本に伝来し、観賞用や薬用として宮中で好まれるようになったと考えられています。食用菊が本格的に発達したのは江戸時代で、苦味を取り除き、花弁を大きくする改良がなされたり、品種も多種栽培されるようになったりしました。刺し身に添えられるようになったのも、この時期ではないかと考えられます。

 

添えられた菊の花は食べられる?栄養はあるのか?

軸ごと食べると苦味があるので、花びらをちぎって刺し身に散らしたり、しょうゆに入れて味や彩りを楽しんだりするのが一般的です。

 

栄養は?

葉酸をはじめとしたビタミンB群、ベータカロテン、ビタミンCなど、抗酸化作用の高い栄養素が多く含まれます。

体内のグルタチオンという解毒物質の産生を高めることも発見されています。最近の研究で、がん予防や、コレステロールや中性脂肪を下げる効果があるなど、健康に役立つ食べ物としても知られてきました。

 

食用菊は観賞用とどのように違うのか?

食べられる菊は食用に品種改良されたもので、苦味が少なく、花弁を大きくし、味や香り、食感に優れています。『秋月』など刺し身に添える小さな黄色い菊は、愛知県で多く作られています。他に大ぶりな食用菊もいろいろあります。

 

刺し身以外に、菊の花を添える料理は?

ちらしずしやサラダなどに花弁を散らすことがあります。花弁の大きな物はシャキッとした独特の食感があるので、お浸しやあえ物、酢の物、吸い物に加えるなどして使われています。

 

食用菊とは?

食用菊とは、色や香りを楽しみながらおいしく食べられる菊のことです。
中国では、古くから9月9日の重陽の節句に、不老長寿を願って菊のお酒やお茶を飲む習慣があり、漢方薬としても利用されてきました。日本へは奈良時代に、この風習とともに薬酒の原料として菊がもたらされました。ただ、この頃はまだ食べられることはなく、食べられるようになったのは江戸時代からです。

今では、ゆでておひたしにしたり、酢の物にしたり、サラダに加えたりと、エディブルフラワーの1つとして親しまれています。

 

食用菊の種類や品種は?「もってのほか」が有名

食用菊は、山形県や新潟県で主に栽培されています。紫花の「延命楽(もってのほか・カキノモト)」と黄花の「阿房宮(あぼうぎゅう)」が有名です。これらは観賞用の菊に比べて花が大きく、苦みが少なくほのかに甘みがあることが特徴です。

愛知県が全国シェアの9割を占めるつま菊(小菊)には、「秋月」「こまり」などがあり、こちらは主に刺身のつまや料理の飾り付けに利用されます。

 

食用菊の栄養・効能は?

食用菊には、抗酸化作用をもつビタミンC、血行をよくするビタミンE、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンB2など、美肌やアンチエイジングに効果的な栄養素がたくさん含まれています。

また、菊の花を刺身などの生ものに添えるのは、優れた殺菌・解毒効果を期待してのこと。有効成分の働きによって、体内の抗酸化物質グルタチオンの生成を促進し、毒素の吸収を防ぐとともに、香りの忌避作用で害虫を遠ざける効果があります。

 

 

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