落花生とピーナッツはどう違うのか、疑問に思ったことはありませんか。改めて考えてみると、同じ食材なのか違う食材なのか、自信がないという方もいるかもしれません。どちらもよく見かける名称ですが、明確な使い分けはあるのでしょうか。
- 落花生とピーナッツの違い
- 落花生は日本語、ピーナッツは英語
- ナッツとは
- ピーナッツとは
- 落花生・ピーナッツの賞味期限や保存方法は?
- 殻付きの「落花生」
- 殻も薄皮もむいた「ピーナッツ」
- 薄皮つきピーナッツは「南京豆」
- 生の状態は「生”落花生”」
落花生とピーナッツの違い
実は落花生/ピーナッツは、他にも多くの名称を持っています。例えば南京豆や唐人豆、異人豆という名称を耳にしたことはあるでしょうか。
18世紀に中国の南京から伝わったと言われているため、このような名称で呼ばれることがあります。他にも落花生やピーナッツは、地域によって異なる名称で呼ばれています。長崎県ではローハッセン、山口県では俵豆、沖縄ではジーマーミーという名称が用いられています。
全国で一般に使われる名称は「ピーナッツ」と「落花生」です。それぞれ日本語と英語で同じ食品を指しています。英語圏ではどのような状態でもピーナッツの名称を用います。しかし、日本では食品の状態によって「落花生」「ピーナッツ」と名称を使い分けています。
落花生は日本語、ピーナッツは英語
落花生は日本語です。英語ではPeanut(ぴーなっと)と綴ります。複数形になると”s”が付いてPeanuts(ぴーなっつ)になります。複数形のPeanutsの方が私たちの発音する音に近いですね。
日本語か英語か、定義上の違いはただそれだけです。しかし!落花生やピーナッツと言われて浮かぶイメージは少し違うのではないでしょうか?実際にその使われ方は「言語の違い」と一言で片づけられないほど異なっています。
ナッツとは
ナッツとは種実類に分類されている中の「木の実」のことをいい、固い殻や皮に包まれた食用の果実や種子の総称でもあります。
ナッツを食用とした歴史はとても古く、もともとは保存食や贈呈品などの貴重な食べ物として扱われていました。
今では世界のあらゆる地域で栽培が可能となり、日本でもお菓子やパンはもちろん最近はお料理にも使われるようになりました。
ピーナッツとは
一方ピーナッツは「マメ科ラッカセイ属」にあたり、皆さんご存知の別名”落花生”ともいわれています。
ナッツと同じように木になっているのをイメージされるかもしれませんが、実は地面の下で育っています。殻に覆われていますが、木の実ではありません。
ピーナッツの原産は南米で、中国を通じて江戸時代初期に日本へやってきました。
毎年夏ごろに咲く花が落ちたあと、子房の下の部分が地中に潜り地中で実らせることから「落花生」と呼ばれています。
ピーナッツは、落花生の殻の中にある実の部分であると考えるとわかりやすいでしょう。殻と薄皮を剥いた状態で販売しているものや、加工されてお菓子やピーナッツバターになったものは「ピーナッツ」の名称を用います。
世界的には殻を剥いた状態で流通する場合が多いため、ピーナッツの状態で目にする機会の方が多いと考えられます。ピーナッツはマメ科ですが、乾燥したピーナッツはナッツのように香ばしいため、pea(豆)nuts(ナッツ)という名称になったと言われています。
落花生・ピーナッツの賞味期限や保存方法は?
スーパーなどで販売されている乾燥した落花生や調理されたピーナッツは賞味期限が半年ほどあるものも多く、ストックしておくのに便利な食材です。
ただし、袋を開封してからは早めに食べ切るようにしてください。一度にたくさん食べるものではないため、袋にチャックがついている商品を選ぶと便利です。基本的には直射日光と高温多湿を避けて保存してください。
生の落花生は賞味期限が短いため、購入してから数日以内に調理して食べることをおすすめします。一度で食べきらない場合は冷蔵庫で保存し、早めに食べるようにしましょう。
殻付きの「落花生」
落花生は殻が付いているイメージで使われることが多いです。また、植物としての名前や、農家さんとの会話でも落花生と言うことが多いです。また、落花生は日本語なので和風のイメージがあります。
殻も薄皮もむいた「ピーナッツ」
ピーナッツは殻も薄皮もないイメージで使われることが多いです。バターピーナッツやピーナッツバターなど、加工品の名前についていることが多く、より食品としてのイメージが強い使われ方をしています。また、ピーナッツは英語なので洋風のイメージがあります。
薄皮つきピーナッツは「南京豆」
南京豆は落花生の名称の一つで、殻をむいた薄皮付きピーナッツのイメージで使われることが多いです。「南京」は中国方面から渡来したものの意を表します。そのため南京豆は中華風のイメージがあります。
生の状態は「生”落花生”」
殻の有無に関わらず、生の状態はまとめて生落花生の名称で呼ばれることがほとんどで、「生ピーナッツ」という言い方はほとんどしません。
会話中で「生のピーナッツ」という言い方はしますね。これは「生」を表す「raw」がまだあまり広くは浸透していないからです。ちなみに生落花生を食べるには加熱調理が必要です。