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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

春巻はなぜ・・・・

「春の食べ物」といえば魚や野菜など旬の食材をはじめとして、果物、和菓子など、さまざまなイメージが浮かんできます。なかでもインパクトが強いのが、ずばり「春巻」です。中国料理の一品として知られていますが、ベトナム料理でも「生春巻」が有名です。

 

中国の「春餅」やモンゴルの「巻煎餅」が由来

春巻とは中国語で『チュンギュン/チュンジュワン』と読み、軽くて甘くない食事を意味する鹹点心(シエンディエンシン)料理のひとつです。

一般に刻んだ豚肉とタケノコやニラなどの野菜を小麦粉で作った薄い皮で包み、油で揚げて調理します。春巻の発祥の地は定かではありませんが、春巻のもとになった料理は「春餅(チュンペン)」といい、小麦粉で作った餅でニラ、ネギなどの野菜を包んだものだそうです。

歴史をさかのぼると

モンゴル民族が中国を支配した元王朝(1279-1368年)の宮廷で好まれた『巻煎餅(ギュンヂンペン)』にたどりつきます。

水で溶いた小麦粉の生地を薄く焼き、クルミ・松・ハスの実や栗、羊肉に、蜜・砂糖・ショウガ・塩を合わせた餡(あん)を巻いて、油で揚げた料理です。
はじめ巻煎餅にはイスラム圏で好まれた羊肉が使われていましたが、漢民族の間に広まるにつれて豚肉が用いられるようになり、「春餅」と合わさっていまの春巻が形作られていったようです。

 

緑色の野菜を巻いて食べ「春」を体内へ

それではなぜ、野菜と肉を包んだ料理を「春巻」と呼ぶのでしょうか。
春巻には、ニラ、ネギなど緑色の野菜が使われます。中国では、緑色の食物には冬の間に体に溜まった毒素の排出を行う肝臓の機能を高める効果があるとされています。

そのため、緑色の春野菜をたくさん巻いた食べ物が、芽吹きの春を象徴する『春餅』、『春巻』と呼ばれたといわれています
タケノコにも意味があるそうです。立春をはじめ、立夏、立秋、立冬のそれぞれの前の18日間は「土用」と呼ばれ、脾臓(ひぞう)にいいとされる黄色い物を食べる習慣もありました。それが春巻におけるタケノコにあたるのではと、北野さんは言います。肉はもちろん、力の源です。


中国では旧暦が重んじられ、立春の日を『春節』と呼んで、新暦の正月以上に盛大に祝います。春餅、春巻は、日々の暮らしのなかに旧暦が息づく中国ならではの、春の訪れを祝う料理として伝承されてきたのだと思います。
日本には中国やベトナムの春巻のような食べ物は見当たりません。ただし、北野さんは「七草粥(ななくさがゆ)の習慣が似ているのでは」といいます。1月7日に「春の七草」と呼ばれるセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを摘み、粥に混ぜ込む料理です。

 

春巻は「春餅(チュンピン)」

「春餅」とは春の芽吹き野菜を小麦粉で作ったクレープ状の皮で巻いたもので、春節に食べられる料理の1つです。春節(今年は1月25日)は日本のお正月同様、家族や親戚が集まって縁起物の料理を食べ、健康と長寿を願う行事です。

「春餅」の歴史

2000年前の春秋戦国時代に遡り、五辛盤に由来すると言われています。
五辛とはにんにく、にら、らっきょ、パクチー等五種の辛味やにおいの強い野菜のことで、これらを神に祀った後に食べる習慣があったようです。

晋代の『風土記』

元旦に五辛盤をつくるとの記載があります。辛いものを食すことで五蔵の気を通じ、邪を払って健康を保つと考えられいたようです。

広東省や日本では

揚げ春巻が主流ですが、四川の春巻は「春餅」同様揚げずに巻いて食べるスタイルです。チシャトウ(立ちレタス)、人参、セロリ、パクチーなどの和えた野菜を皮で巻き、辛い麻辣(マーラー)ソースをつけて食べるのが一般的です。
皮は小麦粉に塩を入れ柔らかく練ります。それを片手に持ち、専用のフライパンに押し付けながら焼いていきます。すると見事に薄い皮に仕上がります。

以前は成都の街中あちこちで薄皮を焼いている姿が見られましたが、残念なことに最近では殆ど見られなくなってきました。
一方台湾にはお肉やザーサイ、パクチーやピーナッツ粉等を薄い生地に巻いた具沢山の「潤餅(ルンビン)」という食べ物がありますが、こちらは夜市などでよく目にします。

飄香では

芽吹き野菜(スプラウト等)、フォアグラ、唐辛子ジャムを自家製の薄皮で巻いた、ちょっぴり贅沢な春巻をコース料理の前菜として提供しています。2000年前の五辛盤をイメージしながら召し上がってみては如何でしょうか。

 

ベトナム式揚げ春巻きってどんな食べ物なの?

ベトナム式の揚げ春巻きの皮は、「生春巻きの皮」として日本のスーパーでもよく見かけるライスペーパーです。米大国のベトナムは米が主食であり、米を加工した麺やライスペーパーを使った料理が多いのも特徴ですよね。

小麦粉の皮が使われた春巻きよりも、サクッと軽い食感が特徴で、具材は豚ひき肉、キクラゲ、しいたけ、玉ねぎ、人参、春雨、かにのほぐし身などとっても具沢山なんです!地域や家庭の味の違い、そしてレストランの創作によってエビやジャガイモが入っていたりすることもあります。家庭の味を感じることができるベトナムのあったかい料理といえますね。

 

特製ダレとたっぷりの葉野菜で頂く

具沢山ですからもちろん揚げたてをそのまま食べるのもおいしいのですが、ぜひ「ヌクチャム」という特製の春巻きのタレにつけて食べていただきたい一品です。

ヌクチャムとは、ヌクチャムは、ベトナムの有名料理生春巻きや揚げ春巻きなどのつけダレです。バインセオや焼肉などにも使われています。ベトナムでは、各家庭で作られますので、各家庭の味がありますが、基本的には、魚醤 (ヌクマム)、砂糖、ライムが使われた甘じょっぱさに少し酸味がある味わいです。

たっぷりの葉野菜やパクチー、ミントなどのハーブと一緒に食べましょう。

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