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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

あんこうってどんな魚なの?

冬の味覚の代表格である「アンコウ」。お店で食べるイメージが強いですが、実はご家庭で簡単に調理することができる魚のひとつです。鍋!

命 名

愚かな魚というのでついた「暗愚魚」という名前がアンコウの語源と云う説もある。江戸時代の天保2年(1831)に成立した魚類図鑑である『魚鑑』によると、アンコウは別名「華臍魚(カサイウオ)」とも「琵琶魚(ビワウオ)」とも云われていたようである。
確かに立派な臍状のものもあるし、形も琵琶に似ている。頼山陽は「華臍魚を食らう歌」と題し、アンコウ鍋の美味を漢詩にのせて賛美し、フグよりもすぐれていると詠んでいる。

 

あんこうとはどのような魚?

平べったいシルエットが特徴的なあんこうは、オスとメスで体長が大きく異なります。
体長が1〜2mに成長するメスに対して、オスは大きくても20センチメートルほどです。
また基本的に食用として使用されるのは、メスのみでオスは食べられません。

メスが主な食用のあんこうの種類は非常に多く、約300種類にもおよびます。
その中でも、日本で主に食べられているあんこうは「アンコウ」と「キアンコウ」の2種類です。

 

オスがメスに寄生!驚きの生態

あんこうの大きな特徴のひとつが、オスとメスの大きさの違い。

メスは体長1~2mにまで成長するのに対し、オスの体長は大きくても10~20cmほどといわれています。

食用にされるのは基本的にメスのみです。
また、一部のあんこうは珍しい産卵方法をとることでも有名。小さなオスは、巨大なメスの体に融合して、そのまま目や内臓など大部分の組織を失ってしまいます。

オスはメスから栄養を受け取る代わりに、産卵のタイミングにあわせて精子を供給するという独特の繁殖スタイルです。

 

食用あんこうは主に2種類

世界に約300種類いるあんこうのうち、日本で主に食用とされるのは「アンコウ」と「キアンコウ」という標準和名のもの。

市場などでは、「アンコウ」を「くつあんこう」、「キアンコウ」を「あんこう」や「ほんあんこう」と呼んで区別しています。

単に「あんこう」というときは、より流通量の多い「キアンコウ」を指すのが一般的です。

 

「ちょうちんあんこう」は食べられる?

頭の上についた突起が発光する「ちょうちんあんこう」は、基本的に食用にされることはありません。

食用となる「アンコウ」や「キアンコウ」が「アンコウ目アンコウ科」なのに対し、ちょうちんあんこうは「アンコウ目チョウチンアンコウ科」で、分類上も異なるグループに属しています。

 

あんこうは「捨てるところがない魚」

あんこうは、骨・あご・眼球以外のすべての部位を食べることができる、捨てるところがない魚です。

食べられる「身(柳肉)」、「皮」、「水袋(胃)」、「肝」、「ヌノ(卵巣)」、「エラ」、「ヒレ(とも)」は、まとめて「あんこうの七つ道具」と呼ばれています。

 

あんこうの旬といえば冬

あんこうの旬は11月~3月ごろの冬の時期です。
なかでも美味しいとされるのが、産卵直前の1~2月。
春の産卵に備えて栄養を蓄えていて、肝もこの時期に最も大きく育つといわれています。

 

コラーゲンたっぷり!あんこうの栄養と効果

85%以上が水分でできているあんこうの身は、100gあたり54kcalと低カロリーです。
一方、あんこうの肝は100gあたり401kcal。
脂質が多く高カロリーですが、ビタミンAやビタミンEなどが豊富で滋養強壮に効果的です。
肝に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には血中の中性脂肪やコレステロール値を下げる効果も期待できるほか、皮やヒレに含まれるコラーゲンは抜群の美肌効果を発揮します。

 

各地で水揚げあり!全国で食べられるあんこう

あんこうは、北海道から九州にかけて、日本海側・太平洋側の広い範囲で水揚げされています。漁獲量が多いのは、山口県の下関漁港、島根県の浜田漁港、青森県の八戸漁港など。

以前は主に常磐~関東エリアで好んで食べられる魚でしたが、現在は全国で食べられるようになりました。

 

んこうの名産地・茨城県

とくに有名なあんこうの産地といえば、福島県から茨城県にかけての常磐沖。

昔からあんこう漁が盛んなエリアで、このあたりで水揚げされたものは「常磐路のあんこう」として知られています。

なかでも質が高いとされる茨城県のあんこうは、江戸時代に水戸藩から将軍家への献上品として使われていたほど。

現在も茨城県には各地にあんこう専門店があり、鮮度が良くなければ食べられないあんこうの刺身がいただける店や、季節外れの夏にあんこう鍋が食べられる店も有名です。

 

吊るし切りも見られる!大洗の「あんこう祭り」とは?

茨城県の中央部に位置する大洗町(おおあらいまち)では、毎年11月に「大洗あんこう祭り」が開催されています。
イベントの名物は、あんこうの顎をフックにかけ、吊るした状態で捌いていく「吊るし切り」の実演。
巨大でぶよぶよしたあんこうを効率よく捌いていく様子は、一種のエンターテインメントになっています。
会場で販売される名物のあんこう鍋やあんこう汁も大人気です。

 

海のフォアグラ!肝が絶品

上記の七つ道具の中で、もっとも重要視されるのが「肝」です。

濃厚すぎる旨味の濃さから海のフォアグラとも呼ばれ、丁寧に処理をしたあん肝は本物のフォアグラにも引けを取りません。

肝だけで流通するほど人気が高く、アメリカや中国からの輸入品も多く販売されています。

 

アンコウの七つ道具とは

アンコウの七つ道具の画像

アンコウの七つ道具とは、アンコウの可食部分を指す言葉。七つ道具は次の部位のことです。
1):肝
2):身
3):皮
4):ぬの(卵巣)
5):エラ
6):ヒレ
7):胃袋

 

栄養価

身の栄養価はあまり高くありません。
しかし良質なタンパク質を多く含み、脂質や炭水化物がとても少ない為ダイエットに向いているといえます。

ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、セレン、全てが全食品トップクラスの含有量を誇っています。
なんと、ビタミンAはウナギの3.5倍です。
主な作用としては、
・目の健康維持、免疫力向上(ビタミンA)
・骨粗鬆症の予防(ビタミンD)
・細胞の老化を予防(ビタミンE・セレン)
・悪性貧血の予防、精神の安定(ビタミンB12)

等、様々な効果を期待できます。
※中性脂肪やコレステロールを多く含むため食べすぎには注意しましょう。

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