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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

三つ葉は種類によって栽培方法が異なるため、出荷時期も異なります

「三つ葉」って茶碗蒸しやお吸い物の彩りくらいしか使い道がない……と思っている方、いるのではないでしょうか?色鮮やかな緑、爽やかな香り、シャキッとした食感が心地よい三つ葉。日本の食卓を彩ってくれる和のハーブですが、どちらかといえば料理の脇役的な存在で、その実力はあまり知られていないかもしれません。もっとたくさん使いたいけれど、どのように調理すればいいのかわからずに、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

三つ葉は、セリ科ミツバ属の多年草で、数少ない日本原産とされる野菜です。1本の茎に3枚の葉が付いていることから「三つ葉」の名が付けられました。緑色の鮮やかさ、香りの爽やかさ、歯ざわりのよさなどから、日本料理に欠かせない香味野菜のひとつとなっています。
日本では、古くから全国各地の山野に自生していましたが、江戸時代の元禄年間から栽培が始まり、享保年間には葉茎を柔らかく育てる軟化栽培が行われるようになったと言われています。近年は水耕栽培が主流になり、周年で出荷されています。

 

三つ葉の効能は?

香味野菜として知られる三つ葉は、香りに精神安定(イライラやストレスを解消する)効果があるそう。日本のハーブともいわれていますから、なるほど納得です。
三つ葉にはビタミンAやビタミンC、鉄、食物繊維、ミネラルなどがたっぷり含まれているの

美容や健康にもってこい!

お肌の調子を整えたり、便秘を解消したり、がんや動脈硬化を抑制する効能もあるとか。他にも老化防止、食欲増進、疲労回復効果も期待できるなど、調べるほどに出てくる魅力的なワードの数々……。
なんでしょう、この万能感は!少し前に山盛りのパクチーが流行りましたが、三つ葉も山盛り食べたくなってきます。

 

三つ葉の種類は3つ!

香りの強さに違いあり
市販されている三つ葉は、野生の三つ葉を改良したもので、栽培方法や出荷の形状によって以下の3種類に分けられています。


 1.糸三つ葉
 2.切り三つ葉
 3.根三つ葉

1.栄養価が高い「糸三つ葉」

青三つ葉とも呼ばれ、水耕栽培で密植して軟弱に伸長させたもので、根に小さなスポンジが付いた状態で出荷されています。年7~8回収穫でき、1年中出回っています。葉だけでなく茎も緑色で、香りが高くお吸い物や茶碗蒸しの彩に適しています。

2.香りが穏やかで食感がやわらかい「切り三つ葉」

白三つ葉とも呼ばれ、遮光した軟化床で栽培したもので、根を切り取った状態で出荷されます。主に関東地方で利用され、11月から3月にかけて多く出荷されます。葉は緑色で茎は白く、上品な香りが特徴でお雑煮やお吸い物によく使われます。

3.食感が楽しめる「根三つ葉」

根付きのまま出荷されます。春に種を播いて株を生長させ、冬に根本に土寄せをして軟化栽培し、翌春に収穫します。葉は緑色で茎は白く、細いゴボウのような根が特徴です。風味が強く歯応えがあり、セリと同様に根も食べることができます。

 

三つ葉の旬は種類によって異なる?

三つ葉は種類によって栽培方法が異なるため、出荷時期も異なります。
「糸三つ葉」は、周年栽培され、1年中出回っています。市場への入荷は、正月の需要に向けた12月が最も多く、夏場は少ない傾向にあります。「切り三つ葉」も1年中出回り、市場への入荷は12月をピークに翌年の1、2月に集中しています。「根三つ葉」は、露地もので収穫期が春先の3月から4月に限られ、季節性の高い野菜となっています。秋から翌冬にかけては、ハウス栽培のものが出回っています。

 

三つ葉を食べているのは日本と中国だけ

三つ葉は東アジアに広く分布していますが、意外にも、食用にしているのは日本と中国のみです。中国では野生の三つ葉を食用にしたという古い記録が残っており、日本では室町時代の農書「清良記」に、お正月に食される野菜として「三つ葉芹」の名が記されています。

 

三つ葉は栄養豊富?主な成分と効能

「和のハーブ」と言われるように、三つ葉の香り成分にはストレスやイライラを鎮め、安眠を促したり、食欲を増進させる効果があります。

実は栄養価も高い

体に必要なビタミン類とミネラル類が豊富です。特に糸三つ葉には、抗酸化作用を持つβカロテンが多く、100gあたり3200mgと、小松菜の3100mgを超える量です。βカロテンは体内でビタミンAに変換され、視力をサポートし、皮膚や粘膜の健康維持を助けます。

ミネラル類では?!

細胞の浸透圧の調整やナトリウムを排出する働きのあるカリウムが多く含まれています。
このほか、ビタミンC、葉酸、カルシウム、鉄なども摂取できます。
糸三つ葉は、切り三つ葉と比べて栄養素の量が多くなっています。

 

加熱と生、どちらの方が栄養を逃さない?

三つ葉は生でも食べられます。栄養成分のうちビタミンCや葉酸などは水溶性であるため、長い時間、ゆでたり、水にさらすと大部分が流出してしまいます。

三つ葉は火が通りやすい

ゆでると歯応えがなくなり、香り成分も飛んでしまうので、シャキシャキとした食感や爽やかな香りを楽しみつつ、栄養素をしっかり摂るならば、生食がおすすめです。
茶碗蒸しやお吸い物などに使う際は、加熱を止めてから生の三つ葉を添えると、食感も栄養も損なわずにいただけます。

 

妊婦や子供でも安心して食べられる

三つ葉は、口にできる食べ物が限られる妊婦や幼い子供でも、安心して食べることができます。さらに、妊娠中の体に大切な栄養素も含まれています。
カリウムにはナトリウムを体外に排出する働きがあり、妊娠中に高くなりやすい血圧を下げてくれます。
葉酸はDNAなどの核酸やタンパク質を合成するのに欠かせない栄養素で、胎児の発育にも大きく関わっています。
また、骨を構成するカルシウムは、幼児期に十分に摂取したい栄養成分のひとつです。

 

鮮度が良くおいしい三つ葉を見分けるポイント

色と香りが命の三つ葉は、鮮度のよいものを選びましょう。
選び方には、3つのポイントがあります。

 1.香が強い
 2.みずみずしく色が鮮やか
 3.根元から葉先までハリがある

1.香りが強い

まず香りを確かめます。香りが強い三つ葉は、鮮度がいい証拠です。根三つ葉は糸みつばよりも香りが強いので、用途に応じて使い分けましょう。

2.みずみずしく色が鮮やか

次に葉を見ます。葉の色が濃く、つやがあってみずみずしいものを選びましょう。鮮度が落ちると、葉が黄色くなります。

3.根元から葉先までハリがある

茎がまっすぐでピンと張っているものが新鮮です。切三つ葉の場合は、茎が真っ白で直径2ミリほどのものを選びましょう。

 

三つ葉の育て方は?

三つ葉は、半日陰で少し湿ったところでよく育ちます。我が家の家庭菜園では、日当たりの良いところに植えた苗はことごとく消滅し、日中の半分は日陰になるような涼しい場所でしか育ちませんでした。ですから土質はともかく、まずは半日陰スポットを探して植えることをお勧めします。
湿り気のある半日陰に一度根付いたら、それ以降は手間いらず!とても強い植物なので、地植えで花を咲かせて種まで付けたら翌年からはかなり増殖していきます。
ハーブではミントの繁殖力が強いといわれています。今では三つ葉を植えている一角は足の踏み場もないほど三つ葉が広がっています。
もちろんプランターで育てても、株を植えっぱなしでしたら翌年以降も収穫できます!

 

三つ葉の保存方法は?

冷蔵ではあまり日持ちがしない三つ葉の保存で、私が一番便利だと思っているのは冷凍です。一口大に切って、1回分ずつ小分けにしてラップで包み、冷凍バッグに入れておくと使いたいときにパッと出せるので便利です。
冷凍したものは解凍せず、そのまま火にかけてしまうのがベスト。
冷凍したものを活用するのですが、親子丼の仕上げに投入したり、雑炊に入れたりしています。生のものより食感は若干劣りますが(特に葉の部分)、料理の味が引き締まるので欠かせません。
ちなみに保存するほどでもないけれど、スーパーで買うのも割高だと思う方は、水耕栽培するのも良いですね。家の中でなら季節を問わず1年中栽培できます!また種から育てるのが面倒であれば、根付きの三つ葉を買って、豆苗のように再生栽培するのも良さそうです。
スーパーの野菜コーナーでは存在感薄めですが、実は栄養満点な三つ葉。さわやかな風味は夏バテによる食欲不振にも効きそうですから、積極的に取り入れていきたいですね。
たっぷり食べたい方は栽培にもぜひチャレンジしてみてください!

鮮度を長持ちさせる保存方法

三つ葉は傷むのが早いのですぐに使い切るのがベスト。保存する場合は、買ったその日のうちに「冷蔵」もしくは「冷凍」で。

冷蔵保存すれば風味や食感を残せる

三つ葉を保存するときに最も注意するのは、乾燥させないことです。冷蔵庫で適切に保存すれば、10日間ほど香りと食感を楽しむことができます。

1.軽く水洗い

ボウルに張った水、または流水で、こすらずに全体をやさしく洗います。

2.根元を切り水気を拭き取る

根本をスポンジごと1cmほどハサミで切り落とし、ペーパータオルなどで葉の水気を拭き取ります。

3.水の入った容器に根元を浸ける

縦長の容器に水を3~4cmの高さまで入れ、切り口を水に浸します。らせん状に入れると、茎が折れずにうまく収まります。

4.容器にフタをして冷蔵保存

容器にフタをして冷蔵庫の野菜室へ。フタの代わりにラップを輪ゴムでとめてもOKです。

5.3日に1回は水を交換

容器の水を3日に1回交換すると、より鮮度が保たれます。葉に水分がつくと傷みやすくなるので、根元だけが浸かるようにすることがポイントです。

 

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