日本人に馴染みの深い魚のひとつでもある「カツオ」。今の季節は初カツオといって、脂肪分の少ないヘルシーなカツオが店頭に並びます。栄養豊富で血液サラサラ効果も期待できるカツオ。おいしく食べて身体の中から元気になりましょう!
「初カツオ」と「戻りカツオ」の違いは?
日本人にとって、馴染み深い魚のひとつでもある「カツオ」。よく「初カツオ」とか「戻りカツオ」といった言葉を耳にしますが、その違いをご存知ですか?
カツオは、春になると黒潮にのって太平洋側を九州南部から北上し、秋ごろ宮城県沖に達すると、そこで親潮とぶつかるためにUターンしてまた南下する、という季節的な回遊をしています。
カツオ漁はこの動きに合わせて行われています。ですから3月頃から九州南部で始まり、5月頃に本州中部、8~9月頃には三陸北部、北海道南部まで進んで南下します。
そして5月初めの漁でピークを迎えるカツオを「初カツオ」、9月頃三陸沖で漁獲されるカツオを「戻りカツオ」というんだとか(参考資料:旬の食材百科)。
そんな訳で、新緑が眩しい今の季節は、まさに「初カツオ」の旬、というわけなんです!
「初カツオ」はヘルシー、「戻りカツオ」は脂がのっている
漁獲の時期によって「初カツオ」と「戻りカツオ」と区別されることは分かったけれど、それでは栄養価はどうなのでしょう。
「初カツオ」と「戻りカツオ」、それぞれ生可食部100gあたりの成分を調べると、ビタミンやミネラルはどちらもそう変わらないのですが、脂質が「戻りカツオ」のほうがぐんと増えます。
いわゆる脂がのっているのが「戻りカツオ」、ヘルシーなのが「初カツオ」というわけですね(参考資料:五訂日本食品標準成分表)。
また、カツオに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳の働きを活性化させ、EPA(エイコサペンタエン酸)は血液をサラサラにする働きがあるといわれています。タウリンには肝機能を高める効果も期待できるんだとか! 栄養満点なので積極的に食べたい魚ですね!
調理方法も様々!万能選手【カツオ】を使った簡単レシピ
カツオといえば、お刺身はもちろん、表面をさっとあぶった「カツオのタタキ」も有名ですよね。
タタキの由来は諸説あるようですが、食中毒防止のためや、寄生虫を殺すためなど、昔の人の知恵が活かされた調理方法といえます。
またカツオ節もおなじみの食材ですよね。出汁を取ったり、冷奴にのせたり、毎日の料理に欠かせない存在であるカツオ。
カツオは、姿かたちを変えて私たちの食卓を彩ってくれる万能選手なんです。
今回はヘルシーで今が旬の「初カツオ」を使ったレシピをご紹介します。
ごま油のコクが初カツオと相性抜群!「カツオと新玉ねぎの中華サラダ」
まずは、いつもポン酢ばかり…という方におすすめの中華ドレッシングで和えた「カツオと新玉ねぎの中華サラダ」。
旬を迎えている新玉ねぎも使い、旬なもの同士を組み合わせた、今の時期にぜひ試して頂きたいレシピです。
脂ののった「戻りカツオ」はポン酢をかけてさっぱりと食べるのがおすすめですが、ヘルシーな「初カツオ」はごま油を効かせたコクのある中華ドレッシングとも相性ばっちりなんです。
新玉ねぎやカイワレ大根を使っているので、しつこくなく最後まで飽きずに食べられますよ。玉ねぎも生で食べると血液サラサラ効果があるので、カツオと玉ねぎのWパワーでますます健康的になれそう!
カツオは刺身用のものを使っても大丈夫です。
大葉やみょうがの香りが爽やか!「薬味たっぷり!カツオの手こね寿司」
さらに、カツオの刺身を使ったこんなアレンジはいかがでしょうか? 【薬味たっぷり!カツオの手こね寿司】は、三重県の郷土料理としても親しまれています。
カツオ漁で忙しい漁師が獲ったカツオをぶつ切りにし、調味料とご飯に混ぜ合わせて、手でこねて食べたのが発祥なんだとか。
ご飯にみょうがや大葉を刻んで混ぜ合わせ、しょうがを加えた醤油ダレに漬けこんだカツオをのせて、青ネギを散らして完成!
みょうがや大葉の香りが爽やかで、薬味たっぷりなので臭みもなくおいしく食べられますよ。
新玉ねぎとカツオの中華サラダ
材料2人分
ポイント
カツオのたたきは薄くそぎ切りにする。
中華ドレッシングを回しかけて、青ネギをトッピングする。