ゼリーと同じように、見た目も食感も同じような「ジュレ」があります。この違いとして、「ゼリー」は英語、「ジュレ」はフランス語。それ以外、基本的には同じものだそうです。
ゼリー、この一見単純そうなスイーツは、歴史、製造方法、使用される材料、さらには世界各地に広がる様々なバリエーションという深淡い側面を秘めています。それでは、何気なく口にしているかも知れないゼリーについて、その魅力を深堀りしながら見ていきましょう。
ジュレとは
ジュレは、液体をゼラチンなどで固めたものです。フランス語で「gelee」と書き、「凍らせた」という意味を持っています。
ローマ時代から料理に使われていることがわかっており、当時は肉や魚を煮たときに溶け出したゼラチンで、煮汁がゼリーのように固まった「煮こごり」がジュレとして使われていました。
プルプルとした食感で流動性があるジュレは、ドレッシングやソースとして使われています。液体のドレッシングやソースよりも流れ落ちにくく、具材にからみやすいのが特徴です。また、具材の上にジュレを載せると、きれいでおしゃれな料理に仕上がります。
日本では、ゼリーを崩したような見た目で水分が多く、トロッとした食感のものをジュレと呼ぶ傾向があります。
ゼリーとは
フランス語の古い語源を持つ、ゲル化剤を用いて液体成分をゼラチン状に固めた食品を差します。ゼラチンや寒天などのゲル化剤を用い、水分と一緒に体内に速やかに吸収される特性から、デザートやスポーツドリンクなどとして幅広く活用されています。
一説には
煮こごり料理に使用されたのが起源とされ、その後、18世紀後半からはフランス菓子に用いられ、現代ではデザートや菓子として親しまれています。今日では、世界中でさまざまな種類・形状・風味のゼリーが楽しまれており、日本においても果物や抹茶、コーヒーを用いたゼリーが人気を博しています。
その一方で
ゼリーの特性は医療や福祉の領域でも活かされています。高齢者や飲食に困難を感じる方が、栄養素をしっかりと摂取できるようにするために、ソフトなゼリー形状の食品が開発されています。ただし、一部のゼリーには高糖分のものも存在するため、適度な摂取が必要です。
今後もこの多様性と利便性から、ゼリーの可能性はさらに広がっていくでしょう。その酸っぱさと甘さ、そして食べ心地の良さ、さらに体に優しいという特性がゼリーの魅力と言えるでしょう。
ジュレとゼリーの違い
見た目が似ているジュレとゼリーですが、どちらも同じものを指しています。「ジュレ(gelee)」はフランス語で、「ゼリー(jelly)」は英語であり、言語が違うだけで同様の意味を持っています。
しかし、日本ではジュレとゼリーのイメージが異なるようです。日本でゼリーといえば、甘味のある液体をゼラチンや寒天で固めた、弾力のあるデザートを表すことが多くなっています。
一方、ジュレはゼリーよりも柔らかく、流動性のあるものを指しています。