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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

ソーサーとは、カップの下に置く「受け皿」のこと

ホットコーヒーや紅茶を飲む時に使うカップには、ソーサーがセットになって販売されている商品も多いですよね。
自分ひとりで使う分にはソーサーは不要だけど、お客様をもてなす時には使用するという人もいるのでは?なくても事足りる気がするソーサー、実は大事な役割が隠されていたんです。

 

カップ&ソーサーの「ソーサー」ってなに?

ソーサーとは、カップの下に置く「受け皿」のことをさします。

多くの場合カップと同様の材質が使用されますが、陶器や磁器のほか、木製やステンレスなどの材質でできているものも存在します。

スマートフォンやパソコンで「ティーカップ」と検索すると、カップ単体で表示されることはほとんどありません。

そう、ティーカップとソーサーはセットなのです。

有名磁器ブランドなどでは基本「ティーカップとソーサーはセットであるもの」としており、別売り対応をしていないブランドもあります。

 

ソーサーの歴史

 

ソーサーとは、カップを置く受け皿のことです。カップとソーサーの組み合わせ誕生は17~18世紀と考えられていますが、正確な時期はわかりません。コーヒーは16世紀頃、紅茶は17世紀頃にヨーロッパへと伝わりましたが、その時にはまだカップとソーサーの組み合わせはなかったことになります。

磁器の発展

中国や日本などのアジア圏のほうが早く、西洋ではそれらを真似て茶器が作られました。ヨーロッパで初めて磁器を研究し、硬質な磁器の焼き上げに成功したのが、ドイツのマイセンです。その誕生が1710年ですから、ソーサーが誕生したのはその後と考えられます。

カップとソーサーの形状や使用方法

現代と大きく異なっていたとされます。まず、初期のカップには取っ手がありませんでした。そして、カップの飲み物をソーサーにあけて飲んでいたとされます。

これは、ホットドリンクを冷まして飲むためだったと言われており、ソーサーはカップの容量にあわせて大きかったり深かったりと、十分な容量があったようです。

 

 

ソーサーはなんのために作られた?

ソーサーが今のような形となったのは20世紀になってからのお話だということをご存知でしたか?

ここでは、ソーサーの歴史をご紹介しながら「本来の使い方」についてご説明いたします。

現代人の我々からすると、ビックリしてしまうような使い方に見えるかもしれません。

衝撃?本来の使い方とは

ヨーロッパに紅茶やコーヒーが登場したのは16世紀頃で、このときに用いていた器(うつわ)は、湯飲み型や茶碗型だったと伝えられています。

しかし、当時のヨーロッパの人々は「熱々のお茶を飲む」「熱々の料理を食べる」という文化がなく、料理は基本別の皿に移しかえて冷ましてから食べていました。

そこで思いついたのが「湯のみに入っているお茶を冷まして飲む」という方法でした。

「冷ますための器」、これがソーサーが持つ本来の役割だったのです。

「ソーサー」というと私たちは平たいソーサーを想像してしまいますが、この当時のソーサーは大きさや深みも十分にありました。

こうして長きにわたり「移しかえて飲む」という方法で嗜まれていた紅茶ですが、やがて貴族たちは「移しかえる行為は下品だ」とし、お茶の席でも上品な振る舞いを求めるようになります。

そこから「持っても熱くないカップ」が作られ、取っ手付きのティーカップが登場し、ソーサーは平たいものに変わっていったのです。

コースターとの違い

カップの下に置くものとして「コースター」がありますが、これはソーサーと用途が異なります。

「冷たいドリンクを飲んでいると結露でテーブルが濡れてしまう」という経験はみなさんお持ちかと思いますが、これを防ぐために用意されるようになったのが「コースター」です。

登場したのは戦後です。詳しい発祥の地などについてはわかっておりませんが、現在ではブランドやお店のPRも兼ねて使用されており、紙、布、コルクなどさまざまな材質で製造されています。

 

現代のソーサーの使い方

「なぜソーサーそのものが廃止されなかったのか?」

気になりますよね。
現代でもソーサーを使う理由は下記にあります。

おもてなし

熱いカップを持つをカップを揺らしてこぼしてしまうことがありますが、ソーサーにのせていれば、ソーサーを持つので熱くないからこぼすことがありません。

また、ソーサーにはくぼみがあるからカップがソーサーから滑る落ちることもないでしょう。

ティースプーンを置く場所になる

紅茶を飲むときに、砂糖やミルクを入れる方は多いかと思います。このときティースプーンを使ってかき混ぜますが、このティースプーンを置くのにソーサーは最適です。

ちなみに、砂糖を使わない方にもこれら一式をセットにして提供するのが一般的です。

ティーカップ、ソーサー、ティーポット、シュガーポット、ティースプーン、これらのアイテムはまとめて「ティーセット」と呼ばれています。

 

ソーサーの使い方&マナー

では、現代で生きる我々が身に付けるべき「使い方」について解説していきたいと思います。

ここではマナーについても触れていきますので、「お呼ばれのときはどうすればいいのか?」とお悩みの方はぜひご覧ください。

持ち方

「紅茶をいただくとき、ソーサーを持ったほうがいいの?」

これは多くの方が気になる疑問かと思います。結論は「状況による」です。

パーティーなどの立食の場ではソーサーを持った方が良いでしょう。
テーブルから口元までの距離も着席でのパーティとは違い遠くなるため、中の紅茶をこぼしてしまうリスクは高まってしまうためです。

また、座っていても「テーブルが遠い……」ということがあるかと思います。
これはソファーとローテーブルでお茶をいただくときによくある光景ですが、こういったときは、ソーサーごと持ったほうが安全です。

しかし「お皿をテーブルから離すのは下品だ」「持たないのが普通だ」としている国や人々もいるため、「ソーサーは必ず持つもの」とはされていません。

状況を見て、持った方がいい場面とそうでない場面を見極めるようにしましょう。
困ったときは「周りはどうしているか」を見る、です。

どうしてもわからない、気になる場合は現地の方に「ソーサーは持つべきか?」と尋ねてみてもよいでしょう。

マナーについて

ソーサーを使うとき、「カチャカチャ」と音を立てるのはよくありません。

これは、砂糖やミルクをかき混ぜるときだけではなく、ティースプーンをソーサーに置くとき、紅茶を口に運び、カップをソーサーに置くときにも注意するようにしましょう。

また、提供する側になったときの注意点として、「ソーサーとカップはお揃いにする」、「向きを揃える」などがあります。

複数のティーセットがある場合、あえてカップと違うデザインのソーサーを選ばれる方はいらっしゃらないかと思いますが、似ているデザインなどがあるため注意が必要です。

また、ソーサーの絵柄とカップの絵柄が相手から見て正面になるように置いてください。

ティースプーンはソーサーのどこに置く?

提供する際、ティースプーンはカップの手前に置きます。

そして、

「砂糖やミルクをかき混ぜたあと、ソーサーのどの場所に置いたらいいか?」

についてですが、これについても明確な決まり、ルールはありません。ですが、一般的には使用後はカップの奥(後ろ側)に置きます。

ソーサーがない場合は?

「カップとお揃いのソーサーを割ってしまった……」
「お皿をソーサーの代わりにしてもいいの?」

これについては、賛否両論があります。

「やはりソーサーとカップはセットのもの」
「単体だと片方が欠けている感じがして失礼」

などの意見もありますが、お皿をソーサー代わりにしてはいけないという決まりはありません。

しかし、『現代のソーサーの使い方』でお伝えしたように、ソーサーにはカップの底に合わせたくぼみがあり、転落防止の役割も果たします。

できれば揃いのソーサーを使うのが望ましいですが、ない場合はカップの雰囲気に合わせたお皿を用意するとよいでしょう。

このとき、一口サイズのお菓子を添えてあげると尚よしです。
せっかくお皿を使われるなら、「ソーサーの代わり」ではなく、「お皿を使ってできるワンランク上おもてなし」をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

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