真っ赤な果実が特徴的で甘味と酸味がおいしい夏野菜のトマト。生はもちろん、カットして和え物にしたり、加熱して炒めものや煮込み料理、スープなど幅広い料理にアレンジできる嬉しい食材です。
そんなトマトですが、手のひらサイズのトマトのほかに愛らしいサイズのミニトマトもよく見かけますよね。みなさんは、普通のトマトとミニトマトの違いをご存知でしょうか?
- トマトとミニトマトの栄養素
- 効果的な食べ方
- フルーツトマトとは?
- ミニトマトとは?
- フルーツトマトとミニトマトの見た目の違い
- フルーツトマトとミニトマトの味の違い
- フルーツトマトとミニトマトの栄養価の違い
- プチトマトとミニトマトは同じではない
- プチトマトは存在していない
- トマトのサイズ分類:大玉からミニまで
トマトとミニトマトの栄養素
それぞれの栄養素を100gあたりで比較してみました。
トマト | ミニトマト | |
エネルギー(Kcal) | 20 | 30 |
カリウム(㎎) | 210 | 290 |
カルシウム(㎎) | 7 | 12 |
β-カロテン(㎍) | 540 | 960 |
ビタミンC(㎎) | 15 | 32 |
※カリウム:体内の浸透圧や水分を保持する。ナトリウムを排泄する働きもあり、塩分の過剰摂取を調整するために必須となる。
※β-カロテン:抗酸化作用があり、老化防止やがん予防に効果的。体内でビタミンAに変換される。
※ビタミンC:皮膚や軟骨などをつくるコラーゲンをつくるのに必須となる。
ミニトマトの方が水分が少ないため、栄養素が凝縮されています。特にβ-カロテンやビタミンCはそれぞれ約2倍、ミニトマトの方が多く含まれます。また、トマトの皮の赤い色素であるリコピンも、ミニトマトの方が多く含まれています。リコピンは特に抗酸化力が強く、血流改善や肥満防止、美肌効果があります。
効率よく栄養素をとりたい時にはミニトマトを上手く活用していきたいですね!
効果的な食べ方
生で食べる
カリウムやビタミンCは水に溶けやすい性質があります。生で食べることで、むだなく栄養素をとることができます。加熱する場合も、短時間にする又はスープなど汁ごと食べられる料理にすることがおすすめです。
刻んで皮ごと食べる
トマトの皮にはリコピンやβ-カロテンが多く含まれます。しかし、そのまま食べると消化しにくいという特徴も…。刻むことで消化しやすくなり、栄養素も吸収されやすくなります。
油と一緒に食べる
リコピンやβ-カロテンは油と一緒に摂ることで吸収率が上がります。油を使ったドレッシングや脂質を含む食品(肉や魚、卵や乳製品など)と合わせることもおすすめです。炒めるときには、最後に加えてさっと仕上げましょう。
体に嬉しい効果のあるトマトやミニトマトですが、食べ過ぎると体を冷やしすぎたり、下痢などの体調不良になったりします。緑黄色野菜の1日目安量は120g程度であり、大玉トマトなら1/2個、中玉トマトなら2個、ミニトマトなら10個程度にあたります。他の食品とも組み合わせて適量を楽しみましょう!
フルーツトマトとは?
フルーツトマトとは、一般的なトマトよりも小さくて甘いトマトのことです。
フルーツトマトは、トマトの品種の一つではなく、糖度や酸味や形などの基準を満たしたトマトの総称です。
フルーツトマトの基準は、以下の通りです。
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糖度が10度以上
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酸味が0.4%以下
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形が丸くてへたがついている
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重さが15g~50g
フルーツトマトは、一般的なトマトに比べて、甘みが強くて酸味が少ないのが特徴です。
また、栄養価も高く、ビタミンCやリコピンやカリウムなどが豊富に含まれています。
フルーツトマトは、そのまま食べるだけでなく、サラダやデザートなどにも使えます。
ミニトマトとは?
ミニトマトとは、一般的なトマトよりも小さいトマトのことです。
ミニトマトは、フルーツトマトと同じく、トマトの品種の一つではなく、大きさの基準を満たしたトマトの総称です。
ミニトマトの基準は、以下の通りです。
-
重さが10g~30g
ミニトマトは、一般的なトマトに比べて、水分が少なくて肉厚でジューシーなのが特徴です。
また、栄養価も高く、ビタミンAやビタミンCやリコピンなどが豊富に含まれています。
ミニトマトは、そのまま食べるだけでなく、煮物やスープなどにも使えます。
フルーツトマトとミニトマトの見た目の違い
フルーツトマトとミニトマトは、見た目だけではあまり判別がつきません。
フルーツトマトもミニトマトも一般的なトマトと同じく、赤い色をしています。
中には赤い色だけでなく、黄色やオレンジ色や緑色など、さまざまな色をしているものもあります。
フルーツトマトとミニトマトの味の違い
フルーツトマトとミニトマトは、味にも違いがあります。
フルーツトマトは、糖度が高くて酸味が少ないので、甘くてまろやかな味がします。
一方、ミニトマトは、水分が少なくて肉厚なので、ジューシーで濃厚な味がします。
また、ミニトマトは、色によって味が異なります。
赤いミニトマトは、甘酸っぱい味がしますが、黄色やオレンジ色のミニトマトは、甘みが強くて酸味が少ない味がします。
フルーツトマトとミニトマトの栄養価の違い
フルーツトマトとミニトマトは、栄養価にも違いがあります。
フルーツトマトは、ビタミンCやリコピンやカリウムなどの栄養素が多く含まれています。
ビタミンCは、美肌や免疫力の向上に効果があります。
リコピンは、抗酸化作用や血圧の低下に効果があります。
カリウムは、むくみの解消や血圧の調整に効果があります。
一方、ミニトマトは、ビタミンAやビタミンCやリコピンなどの栄養素が多く含まれています。
ビタミンAは、視力や粘膜の保護に効果があります。
ビタミンCは、フルーツトマトと同じく、美肌や免疫力の向上に効果があります。
リコピンは、フルーツトマトと同じく、抗酸化作用や血圧の低下に効果があります。
プチトマトとミニトマトは同じではない
トマトと一言で言ってもサイズごとに大玉トマト、中玉トマト、ミニトマトがあります。ミニトマトの品種として「千果」「プチぷよ」「アイコ」などがあり、プチトマトはここに入ります。
つまりプチトマト、千果、プチぷよ、アイコなどは品種名であり、その総称がミニトマトなのです。
プチトマトは存在していない
プチトマトは、1975年にタキイ種苗という種メーカーが開発したミニトマトの品種名です。これはベランダでの家庭菜園をターゲットに開発され、小さくても味が濃く、栽培がしやすいことから、多くの家庭に愛されました。
しかし、2007年にプチトマトの販売は終了しました。
もしかしたら種が残っており、どこかで栽培されているかもしれません。しかし、一般的に考えるとプチトマトは栽培・流通していないため存在していないと思われます。
トマトのサイズ分類:大玉からミニまで
トマトは大きさによって大玉、中玉、ミニトマトに分類されます。
大玉トマト(トマト)
直径が7cm以上、重さが100g以上のものを指します。ジューシーで肉厚な果肉が特徴です。桃太郎、サターン、りんか、パルト、りんか など
中玉トマト(ミディトマト)
直径が5~7cm、重さが30~60g程で、サラダや煮込み料理によく使われます。
フルティカ、シンディスイート
ミニトマト
直径2~3cm、重さが10~30g程の小さなトマトで、甘みが強いのが魅力です。
千果、アイコ、プチぷよ など
マイクロトマト
直径は5mm~1cmで、一粒あたりの重さは1~2gと極めて小さいです。
食用ですが、とても小さく可愛いため彩りなどのアクセントとして使用します。
現在ではプチトマト=ミニトマトという使われ方で認識が広まっています。しかし、プチトマトは栽培・流通がされていないためどのような味なのか気になります。