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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

安ければ売れるという訳ではない!

商品やサービスを新規に立ち上げる時、誰もが頭を悩ませる「販売価格の設定」について、解説をいたします。
単純に「安ければ売れる」という訳ではない中で、どのようなポイントを考えて販売価格を設定すれば良いのか。

販売価格の設定は非常に重要な要素の一つ

マーケティングとは、「商品やサービスが売れる仕組みを作ること」です。
マーケティングにおいて、「商品やサービスそのものの内容や品質」「商品やサービスの販売促進、プロモーション方法」と並んで、非常に重要な要素の一つが「販売価格の設定」です。
弊社で、クライアント企業様の商品やサービスの新規立ち上げをご支援させていただく場合に、この「販売価格の設定」は非常に悩むポイントの一つです。
いざ、新しいサービスができあがって、さぁこれからどうやって売っていくかとマーケティング戦略を考える際に、はたして販売価格をいくらに設定すれば、もっとも売上や利益を最大化できるのかというのは、クライアント企業様とも何度もディスカッションを重ねる最重要ポイントです。

商品やサービスの内容を考える際よりも、その販売価格を決める際の方が難しいといっても過言では無いかもしれません。

 

販売価格設定の5つの方法

弊社が商品・サービスの新規立ち上げご支援をする際、考慮している5つの販売価格設定方法について。

1:原価から逆算する

その商品・サービスの提供にかかる原価に対して、利益を加えて販売価格を設定する方法です。材料費のように商品が売れる度に必要になる変動費はもちろん、人件費や店舗家賃など、商品の販売量に関係なく必要になる固定費も考慮した上で、それらの原価をベースとして販売価格を設定します。

「顧客目線」などはあまり考慮せず、純粋に原価+利益で販売価格設定をするシンプルな方法です。

2:仕入れ値に一定比率を乗じる

仕入れ値に対して、一定比率を乗じて販売価格を設定する方法です。

たとえば、「30%上乗せ」というルールのもとに、仕入れ値10,000円であれば、13,000円で販売するので、3,000円の利益。仕入れ値100,000円であれば、130,000円で販売するので、30,000円の利益というようなイメージです。

購入頻度が高く、薄利多売型の商品の場合には乗じる比率を小さめにしたり、購入頻度が低い高級商品では比率を大きく取るようなこともあります。

3:相場感に合わせる

顧客が「この商品ならだいたいこの位の価格だよね」と考える相場感に合わせて販売価格を設定する方法です。

競合商品との比較や、見込顧客へのアンケートなどの情報を基に、「高すぎず、安すぎず」という最適なラインで販売価格を決めます。

この場合のプロモーション戦略としては、競合との差別化として「価格」をアピールすることは不可能なので、「商品の中身(質)」の訴求による販促施策を考えることが多いです。

4:イノベーター層を狙う

イノベーター層(新しいものを最初に購入する人)を狙って、価格を下げずにしっかりと利益を確保する販売価格設定方法です。

新規商品のリリース時には、ビジネスとしては開発コストなどを早く回収したいため、顧客のターゲットをイノベーター層に絞って、あえて高めの販売価格を設定します。顧客の数は限られますが、利益を確保できるのがメリットです。

競合他社などが市場に参入してきた場合には、当然価格を下げて対抗します。最初はハイスペックの高額モデルを出し、その後、競合が増えてきたら安価なエントリーモデルを出すような戦略です。

5:シェアの早期獲得を狙う

新規商品をいち早く市場に浸透させるために、最低限の利益で安く売る販売価格設定方法です。低価格で販売し、まずは早急に市場シェアを拡大することを狙います。

先行者利益をとるために、最初は利益度外視でいち早く市場をおさえることで、優位性を築こうとする戦略です。

競合の参入障壁を高くすることもできますが、後から単純に値上げをするのは困難なので、市場シェア獲得後に利益を向上させるためクロスセル・アップセルなどの中長期的戦略を持って実行することが大切です。

 

販売促進の観点からの見せ方のコツ

より顧客の心に刺さるような、「買いたい」と感じてもらえる販売価格の見せ方として、弊社では以下のような観点も考慮をして、最終的な販売価格設定をアドバイスしています。

端数価格にする

ぴったり1,000円などではなく、980円や1,980円など、わずかにずらした端数価格にすることで、割安感を感じてもらうための方法です。かなりオーソドックスな方法ではありますが、有用な販売価格設定方法の一つです。

松竹梅のラインナップにする

「松・竹・梅」「プロ・スタンダード・エントリー」「特上・上・並」など、商品のスペックによって段階を持たせる方法です。

顧客心理としては、最低価格ではなく、中間の価格の商品を選ぶことが多いため、販売価格を安く見せつつも、顧客単価を上げるような効果も期待できます。

極端な金額にする

VIP席やプレミアムプランなどの表現で、あえて超高価格な販売価格に設定をしたり、B級品や訳あり商品などの表現で、超低価格に設定をする方法です。

見た目のインパクトも大きく、顧客の心理を揺さぶり、購入の背中を押すような効果を狙います。

 

安ければ売れるという訳ではない

消費者心理というのはかくも複雑で、「良いものを安く販売すれば売れるんだ!」という単純なものではありません。マーケティングが奥深く、オモシロイ理由もここにあります。

そんなマーケティングにおいて、販売価格設定はまさにその醍醐味の一つです。販売価格設定次第で、その後の売上・利益を大きく左右する、非常に重要なポイントだといえます。

商品やサービスの新規立ち上げの際には、「ただ何となく」で販売価格を決定してしまうのではなく、腰を据えて戦略的にしっかりと作戦を考えて販売価格を決定するようにしてみてください。

 

原価とは

前述のとおり、原価は一般的には「商品を仕入れる際にかかる費用」として知られています。
しかし、仕入れた商品が完成するまでにかかる「材料費」「人件費」「広告宣伝費」なども原価の一部としてまとめられるため、一口に「原価」といっても詳細は少しずつ異なります。
ここでは、原価の種類についてご紹介します。

製造原価

製造原価は一言であらわすと「商品製造にかかわった全ての費用」のことで、主に「材料費」「労務費」「製造経費」の3つに分かれます。
商品を製造する過程で仕入れた原料や材料にかかった費用を「材料費」、商品製造にかかわった労働者への賃金や給与は「労務費」として処理されます。「製造経費」は材料費と労務費に分類されないコストで、さまざまな方面への経費が含まれます。

販売費・一般管理費

一口に「原価」といっても、何に使用したかによってさまざまな原価種類に分かれます。
例えば、原価に含まれる「販売費・一般管理費」は「商品を販売するためにかかった費用」や「会社の管理活動にかかわる費用」を示し、具体的には「商品PRの広告費」「営業経費」「会社で利用する事務消耗品費」などがあげられます。

経費との違い

前述のように、原価とは「製品を製造するためにかかった費用」のことを指しています。
一方、経費とは「販売費や一般管理費のうち、売上を上げるためにかかった費用」のことです。商品の製造や販売のために要した人件費や消耗品費、従業員に支払った交通費、福利厚生費などが経費の代表例です。

ここでいう販管費は、商品の販売にかかった費用のことをあらわします。そして、一般管理費は企業における総務部問や人事部門、経理部門など、管理業務に関連する費用のことです。

 

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