果重(1個の重さ)は150~180g
手のひらに乗るサイズで、鮮やかな"イエロー"が特徴的。
果実はラグビーボールのような紡錘形で初めは緑色ですが徐々に黄色くなります。
- 原産地は西部ヒマラヤからインド
- 黄色いレモンと緑色のレモンの違い
- 食べごろ
- レモンの歴史
- 日本産レモンの歴史
- レモンの品種
- レモンの効果
- レモンは冷凍保存が便利
- 冷凍レモンの保存期間
- 冷蔵レモンの保存方法・期間
- 輪切りレモンの冷凍方法
- 手順
- 手順
原産地は西部ヒマラヤからインド
レモンの原産地は西部ヒマラヤからインドといわれていますが、近年ではアメリカ、オーストラリアなど海外で栽培されているものが多く、外国産のレモンは輸送中の傷みを防ぐためワックスや防カビ剤が使用されているものがほとんどです。
皮ごと調理する場合は国産レモンがおすすめです。
黄色いレモンと緑色のレモンの違い
よく店頭でも見かける黄色いレモンは甘みが強く果汁が多いです。
グリーンレモンはさわやかな香りで酸味が強く果汁は少な目。
香りを楽しみたい時、酸味を楽しみたい時、用途に合わせて使い分けるのがポイントです。
食べごろ
11月から4月下旬が食べごろです。
年に二回収穫が可能で、春に花が咲くものは秋(11月頃)に収穫し夏に花が咲くものは春(1月~2月)に収穫します。
レモンの歴史
レモンはヒマラヤ地方で誕生し、10世紀頃に中国に伝えられました。その後アラビア半島に伝わり、12世紀頃にアラビア人からスペインに伝えられたといわれています。そして十字軍の移動とともにヨーロッパに広がり、さらに大航海時代にはアメリカやブラジル、アルゼンチンなどへ渡来しました。
日本産レモンの歴史
日本で一番初めにレモンが伝わったのは明治のはじめ1873年。
静岡県の熱海に伝わりました。
湯治に来ていた外国人が庭先にレモンの種を播いたのが始まりといわれ、ほどなくして静岡と気候的にも近い和歌山県に伝わっていきたといわれています。
レモンの品種
レモンは品種によって生産地が異なり、味や香りも少しずつ違います。
・リスボン
リスボン[※4]という名の通りポルトガルが原産地の酸味が強いレモンです。果重は100~140g程で、果汁が多く、さわやかな香りを放ちます。現在は主にアメリカのカリフォルニア内陸地帯で生産されています。日本には明治末期に伝えられました。寒さや風に強く、国内産は9月~12月頃に出荷されます。輸入品は1年中手に入ります。
・ユーレカ(ユリーカ)
アメリカのカルフォルニア沿岸地域で多く栽培され、外見・味ともにリスボンとよく似ています。ジューシーで香りも良く酸味がしっかりしているレモンです。果重は110~130g程で種は少なめです。国内産は9月~12月頃に出荷されます。
・ジェノバ
主にチリで栽培されている酸味が強いレモンです。チリでは6月~10月頃に収穫されています。果重は100~140g程で、種は少なめです。豊富な果汁と良い香りが特徴です。
・メイヤー
酸味が少なくやや甘みが感じられるレモンです。他のレモンより丸みがあり果皮の色がオレンジがかっており、オレンジとの自然交雑で誕生したといわれています。主にニュージーランドから輸入されていますが、最近では日本国内でも生産されるようになりました。
レモンの効果
レモンには、抗酸化力の強いビタミンCをはじめ、クエン酸、ルチン、カリウムなど様々な栄養素が含まれており、美容や健康に対する以下のような効果が期待できます。
美肌効果
レモンに豊富に含まれるビタミンCには、シミやそばかすを予防し、ハリのある若々しい肌を保つ効果があります。
日光に当たり続けると、紫外線の刺激を受けてチロシンと呼ばれるアミノ酸から皮膚の色素細胞であるメラニン色素が生成されます。このメラニン色素が皮膚に沈着することで、シミ・そばかすとなります。
ビタミンCはチロシンをメラニンに変換するチロシナーゼという酵素の働きを抑え、メラニン色素の沈着を防ぐことで、シミ・そばかすを予防します。
ビタミンCにはコラーゲンの合成を促進する働きがあります。
コラーゲンには細胞と細胞をつなぐ結合組織を丈夫にする働きがあり、そのコラーゲンの生成に欠かせないのがビタミンCです。ビタミンCによってコラーゲンの合成が活性化されるため、細胞と細胞がしっかりとくっついて肌のハリが保たれます。
また、肌のたるみは紫外線などの影響でコラーゲンが分解され起こる現象ですが、ビタミンCにはその分解を減らす働きもあります。
免疫力を高める効果
レモンにはビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは、血液中の白血球、特に好中球に多量に含まれており、体外から侵入してきた細菌やウイルスなどを撃退する役割を担っています。ビタミンCは、白血球の働きを高め、ビタミンC自体も細菌やウイルスに対抗する力を持っています。ビタミンCを豊富に含むレモンを積極的に摂取することで免疫力が高まり、風邪などの病気予防に効果的です。
ストレスをやわらげる効果
レモンに豊富に含まれるビタミンCには、ドーパミンやアドレナリンなどの神経伝達物質[※11]やストレスをやわらげる働きをする副腎皮質ホルモンの合成をサポートする働きがあります。そのため、レモンを摂取することで、ストレスに対する抵抗力を高めたり、イライラを鎮める効果があります。
疲労回復効果
人が疲れを感じるのは、疲労物質である乳酸が体内に蓄積しているためです。乳酸は通常なら代謝によって自然と消費されますが、代謝機能が衰え乳酸が体内に増えると体の様々な筋肉と結合して溜まってしまい、疲労を感じるようになります。レモンに含まれるクエン酸は乳酸を分解しエネルギーに変える経路をサポートするため、運動後や頭を使った後の疲労回復に効果的です。
クエン酸にはクエン酸回路の働きをサポートし、グリコーゲンの分解を抑え、失われたグリコーゲンの回復を促す働きもあります。
高血圧を予防する効果
レモンに含まれるカリウムやルチンには血圧を下げる働きがあります。カリウムは細胞内のナトリウム量を調節し、余分なナトリウムと水分を細胞の外に出します。ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防ぎ、尿への排出を促すため、血圧を下げる効果があります。
ルチンはビタミンPとも呼ばれ、ビタミンCとともに毛細血管を丈夫にする働きがあります。また、毛細血管の収縮作用や血圧降下作用もあり、高血圧や脳卒中の予防に効果的です。
〇美肌を目指したい方
〇風邪をひきやすい方
〇丈夫な体をつくりたい方
〇ストレスをやわらげたい方
〇疲れやすい方
〇血圧が高い方
レモンは冷凍保存が便利
一般的に、食材を冷凍すると食感や風味が落ちると言われていますが、レモンにとってはメリットに。冷凍して細胞が壊れることで、硬い皮ごと果汁を絞りやすくなり、レモンの香りや風味をあますことなく使えます。
冷凍レモンの保存期間
冷凍レモンの保存期間は、3週間程度が目安です。冷凍する前のレモンの状態や、冷凍庫内の温度の変化などに影響を受けるので、できるだけ早く使いきるのがおすすめ。
冷蔵レモンの保存方法・期間
使う前のレモンは、野菜室で保存しましょう。乾燥を防ぐために、ひとつずつラップや新聞紙に包んだり、保存袋やポリ袋に入れるといいです。
保存前の状態にもよりますが、この状態で2週間~1ヶ月程度冷蔵保存できます。 ただし、日にちがたつとだんだん乾燥してしまうため、早めに使うのがおすすめ。
なお、カットした場合は乾燥して風味が落ちやすいので、5日程度を目安に使いきりましょう。その際は、切り口をしっかり覆うようにラップで包んでください。
輪切りレモンの冷凍方法
レモン汁の冷凍方法
果汁を絞って製氷器で凍らせるので少し手間がかかりますが、とても使い勝手がよい方法です。保存期間は1ヶ月程度と、ほかの冷凍レモンよりも日持ちするのでレモンがたくさんあるときはこの方法がおすすめ。
レモンの美味しい食べ方
皮も果実も果汁も丸ごと食べられる
カットしてそのまま食べることも可能ですが、とても酸味が強いのでなかなかそのままでは食べにくいレモン。
なので薄くスライスしてシロップ漬けにしたり、果汁を絞って炭酸水で割ったり、皮ごとすりおろしてお料理にも。
果実まるごと余すことなく食べられるので栄養分をたっぷり摂取できます。