コロコロン!とした姿が可愛らしく、クセのない味わいが世界中で人気です。アメリカやヨーロッパ、アジアなど多くの地域で栽培されており、世界で最も生産されているキノコです。日本では、上品な味わいのホワイト種と薫りが濃厚なブラウン種があります。
うま味成分のグアニル酸が椎茸の3倍とも言われ、味わいが良いのが特徴。新鮮なものは生食でき、サラダなどに便利です。
- マッシュルームの概要
- マッシュルームの歴史
- マッシュルームの保存方法
- マッシュルームの食べ方
- ホワイトマッシュルーム
- ブラウンマッシュルーム
- ジャンボマッシュルーム
- マッシュルームの栄養とは?
- ダイエットに効率的な「摂取方法」
- マッシュルームのアヒージョ
- 生マッシュルームとケールのサラダ
マッシュルームの概要
コロンとした丸いカサを持つマッシュルームは、欧米では定番のきのこで世界中で食べられています。日本名は「ツクリタケ」、フランス語では「シャンピニオン」といい、フランス料理にもよく使われる素材のひとつです。
マッシュルームは全体が白い「ホワイト種」と全体が茶色い「ブラウン種」があり、日本では白いほうが主流。ただ、ブラウン種のほうが日持ちがよく風味豊かとされます。いずれも肉厚で歯触りがよく、特有の香りと味わいが魅力といえるでしょう。
マッシュルームの歴史
マッシュルームの原産地はヨーロッパの草原地帯で、1650年頃にはフランスにおいて人工栽培が行われていたそうです。日本へは明治時代に伝わり、大正時代に栽培が本格化。
しかし生鮮のマッシュルームは普及せず、ほとんどは缶詰や水煮などに加工されていました。現在は、生のマッシュルームが店頭に並んでいるので、いつでも新鮮なものが手に入ります。
マッシュルームの保存方法
マッシュルームはあまり日持ちしません。保存する場合はラップで包んで冷蔵庫に入れ2~3日以内を目安に使いきりましょう。長期保存したい場合は、スライスしたものを冷凍することも可能です。その際、レモン汁をかけておくと変色を防止できます。
マッシュルームの食べ方
炒め物、スープ、煮物、サラダなど
新鮮なホワイトマッシュルームは生でも食べられます。薄くスライスしてサラダにのせるとよいでしょう。切り口の変色が気になる場合は、カット後にレモンや酢をかけることで防止できます。
マッシュルームの汚れは水洗いよりもフキンなどでふき取るほうが風味を損ないません。表面の汚れが取れない場合は、皮をむくとよいでしょう。カサの裏側のヒダの部分からめくると表面の皮がするするとむけます。
ホワイトマッシュルーム
全体が白くてカサの表面がなめらかな小型のきのこ。弾力のある肉質で淡泊な味わいなので、炒め物やサラダ、スープ、シチューなどさまざまな料理に活用できます。スライスして生のまま食べるとシャキッとした歯ごたえが楽しめます。
ブラウン種に比べて日持ちはよくありませんが、白色を生かした料理にはこちらがおすすめ。
ブラウンマッシュルーム
カサが茶色で軸が白いマッシュルーム。香りや風味がよく、ホワイトマッシュルーム(ホワイト種)に比べて肉質がやや締まっていて、炒め物や煮込み料理に適しています。
また、ホワイトマッシュルームよりもやや日持ちがよく、価格が手頃なのも魅力です。
ジャンボマッシュルーム
直径が7〜10cmほどで、重さが100g以上にもなるマッシュルーム。肉厚で歯ごたえがよく、風味豊かな味わいです。普通のマッシュルームのように使えるほか、大きさを生かして丸ごとステーキにしたり肉詰めなどにしてもよいでしょう。
マッシュルームの栄養とは?
・糖質の代謝を助ける!ビタミンB1
ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝にかかわっており、疲労回復を助ける効果があります。また、脳と神経を正常に保つ働きもしています。水に溶けやすいので、煮汁も一緒にとれる料理にすると効果的に摂取できます。
・脂質の代謝をサポートする!ビタミンB2
ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるのに欠かせないビタミンです。
脂質が新しい細胞を作る手助けをすることで、皮膚や粘膜などを健康に保つことができます。子どもや胎児の発育を助ける働きがあることから「成長ビタミン」とも呼ばれています。
・カルシウムの吸収を助ける!ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸着を高める骨の健康に欠かせない栄養素です。魚介類やきのこ類に多く含まれています。ビタミンDは食品から摂取する他に、日光に当たることで紫外線により皮下で合成されます。また、免疫力をアップする効果も期待できます。
・三大栄養素の代謝に関わる!ナイアシン
ナイアシンはビタミンの一種で、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わりエネルギーを作るのに欠かせない補酵素として働きます。また、皮膚や粘膜の健康を保つ働きもあります。さらに、アルコールの分解にも欠かせないビタミンです。
・むくみの解消に!カリウム
カリウムは体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があり、高血圧予防に効果が期待できます。また、体内の余分な塩分を排出することからむくみの解消にも効果があります。
・貧血予防に効果的!銅
銅は鉄の吸収を助けたり赤血球のヘモグロビンの合成を助ける働きがあり、貧血予防に欠かせないミネラルです。活性酸素を除去するための酵素を作り、血管を健康に保つ働きもあります。
肉や魚介類に豊富で、野菜や穀類にも含まれているため通常の食生活では不足する心配はありません。しかし、ビタミンCや亜鉛を大量に摂取すると銅の吸収を妨げる原因となるので、これらのサプリメントを飲んでいる方場合は注意が必用です。
・腸内環境を整える!食物繊維
不溶性食物繊維は腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することで便通を促して便秘の解消に役立ちます。また、有害物質を排出する効果もあります。
水溶性食物繊維は、腸内環境を整える効果や血糖値の急激な上昇を抑える、コレステロールの吸収を抑制する効果が期待できます。食物繊維は噛み応えがあるので満腹感を感じやすく、しかも低カロリーなので肥満
ダイエットに効率的な「摂取方法」
夕食のタイミングで摂取する
マッシュルームは、エネルギーの含まれている量が少ない食品であるため、夜に食べるのがおすすめです。夜はエネルギーを摂取しすぎてしまうと、太りやすくなってしまうからです。
体は「BMAL-1」というタンパク質を生成し、エネルギーを脂肪細胞に置き換えて蓄える性質があり、夜に高カロリーなものを摂取してしまうと太りやすくなるのです。そのため、夕飯のタイミングで高カロリーな食べ物の代わりに食べましょう。
サラダやアヒージョで食べるのがおすすめ
マッシュルームは、新鮮なものであれば生でも食べられる食品です。火を通すアヒージョはもちろん、サラダの上にトッピングすれば美味しく食べられるでしょう。
マッシュルームのアヒージョ
マッシュルームのうま味たっぷり!ワインにピッタリな簡単おつまみです。ぜひ、トーストしたフランスパンにオリーブ油を浸してお召し上がりください。残ったオイルでパスタを作っても美味しいですよ。
材料(2人分)
マッシュルーム 8個
ブロックベーコン 50g
にんにく 1片
赤唐辛子 1本
オリーブ油 100ml
塩 少々
パセリのみじん切り 適量
フランスパン お好みで
作り方
①マッシュルームは半分に切り、ベーコンは1㎝幅の棒状に切る。
にんにくは薄切りにして、赤唐辛子は種を取り除く。
②耐熱皿に①を入れて、塩、オリーブ油を加える。
オーブントースターで約10分加熱する。途中1~2回軽く混ぜてムラなく火が通るようにする。
③具材に火が通れば、パセリのみじん切りを散らす。お好みで薄切りにしてトーストしたフランスパンを添える。
生マッシュルームとケールのサラダ
材料
マッシュルーム 6~8個
ケール 1枚
エシャレット 3本
オリーブオイル 大さじ1
白ワインビネガー 大さじ1/2
塩・黒こしょう 少々
作り方
①マッシュルームは1~2mm幅の切りに。
②エシャレットは細かく刻む。
③ボウルにマッシュルームと、手で食べやすい大きさにちぎったケールを入れる。
④3にさらに2を入れ、オリーブオイル、白ワインビネガー、塩・黒こしょうを加えてざっくりと混ぜ、味を調える。