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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

最近では、スーパーなどでも珍しい野菜が店頭に並んでいる『明日葉』

あしたば(明日葉)は、世界に誇れる日本原産のセリ科の多年草です。

セリ科には薬用植物が多くみられますが、あしたば(明日葉)もその一つで、江戸時代には天然痘予防に用いられました。

もっと古くには「不老長寿の妙草」として、秦の始皇帝や漢の武帝が日本までこの妙草を求めて家来を遣わしたという伝説があります。

 

 

あしたばとは

あしたばは、セリ科シシウド属の多年草です。茎が緑色の「青茎」と、茶褐色の「赤茎」の2種類があります。
強い生命力と繁殖力がある植物で、今日に葉っぱを摘んでも明日にはもう若葉が出ていることから「あしたば(明日葉)」と名付けられました。
日本では古くから栽培されていて、江戸時代の「大和本草」という本に滋養強壮の効能がある薬草として紹介されています。

 

野菜の王様!あしたば

あしたば(明日葉)は、野菜の中でもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な上、それらがとてもバランスよく含まれています。
また植物としては良質のタンパク質を含有していることがわかっています。

ひとつひとつの栄養素でみれば、より含有量の多い野菜もありますが、あしたば(明日葉)ほど多種の成分が含まれ、それぞれの量も多い野菜はほとんど類を見ません。

まさに野菜の王様と呼んでふさわしい、今もっとも注目の健康野菜です。

 

あしたばの旬・おもな産地

あしたばは日本原産の植物で、房総半島や三浦半島、伊豆七島などに自生しています。特に八丈島でよく食べられていたため「八丈草」とも呼ばれています。また近年では、東京近郊でも栽培が進められています。
旬の時期は新芽が出てくる2月から5月頃で、3月頃に出荷のピークを迎えます。スーパーなどではあまり見かけませんが、その時期には直売所などに並んでいることがあります。

八丈島

八丈島の明日葉は根葉の柄が緑色で、茎が太く背丈は2mほど伸びるのが特徴です。島ごとに形状や成分が多少異なり、八丈島産の明日葉はその茎の色から青茎とも呼ばれます。

伊豆大島

八丈島の青茎に対して、赤茎と呼ばれているのが伊豆大島の明日葉です。背丈は1mほどで、茎に赤みがあり下方で数本に分岐しています。

屋久島(鹿児島県)

屋久島は、温暖なイメージをお持ちの方も多いでしょう。実際は雨量が多く、年によっては冬に積雪があるほど寒暖の差が激しいのが特徴です。厳しい気候に順応してきた明日葉は八丈島産と同じ青茎系の形状となり、収穫時には2 mほどまで伸びます。

 

こんな方におすすめ

○動脈硬化を予防したい方
○血圧が高い方
○糖尿病を予防したい方
○風邪をひきやすい方
○便秘でお悩みの方
○美肌を目指したい方
○骨粗しょう症を予防したい方
○認知症を予防したい方
○手足のむくみでお悩みの方

 

あしたばに含まれる栄養成分(働き)

あしたばの葉や茎を切るとにじみ出てくる黄色い液体はカルコンという物質で、あしたばに含まれる栄養成分のひとつです。カルコンには健康維持に寄与するさまざまな効果が確認されています。
このカルコンがあしたばの苦味成分のように思われますが、独特な苦味はセリ科植物の常成分であるクマリンの特性によるものと考えられています。
他にも、あしたばはビタミンやミネラルなどの多彩な栄養素を持っています。特にビタミンEは、ほうれん草やトマトなどの野菜よりも多く含んでいるのです。

 

動脈硬化を予防する効果

肥満はあらゆる病気の原因であるといわれています。 内臓脂肪が蓄積し内臓肥満になると、アディポサイトカインが分泌異常を起こし、高血糖や高血圧を併発するリスクが高まります。 明日葉特有のフラボノイドであるカルコンには、内臓脂肪を減少させる働きがあることがマウスを使用した実験により証明されています。

カルコンには、内臓脂肪を減少させることにより善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌を活発にする働きがあります。アディポネクチンはインスリン感受性の亢進や動脈硬化の抑制、抗炎症など様々な働きを持っていることから、カルコンの摂取は血中コレステロールの減少につながると考えられています。

血中のコレステロールを減少させることにより、動脈硬化のリスクが低下します。 また、日常生活で体内に発生する活性酸素は、血中の脂質を酸化させるため動脈硬化の原因となります。

明日葉に含まれるβ-カロテンやカルコンには強い抗酸化作用があり、血中の脂肪の酸化を防ぎ血管を若々しく保ってくれるため、動脈硬化の予防に効果を発揮するといわれています。

 

高血圧を予防する効果

食塩の過剰な摂取などによりナトリウムが血中に多く存在すると、体内で水分の移動が正常に行われなくなり、高血圧を招いてしまいます。

明日葉に含まれるカリウムには、余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるため、血圧を下げ高血圧を予防する効果が期待できます。
また、明日葉特有のフラボノイドであるカルコンには内臓脂肪を減少させる働きがあるため、善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌が活発になります。アディポネクチンが正常に働くことにより、インスリン感受性が改善されます。この働きにより、高血圧を予防する効果が期待されます。

 

糖尿病を予防する効果

明日葉に含まれるカルコンには内臓脂肪を減少させるほか、前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞への分化を誘導する働きがあることが確認されています。この働きにより、善玉ホルモンであるアディポネクチンの分泌が活発になり、インスリン感受性を亢進させインスリンの働きを正常にします。
また、明日葉に含まれる成分が体内でインスリンと同じ作用をすることが実験により証明されています。
さらに、明日葉のカルコンには成熟脂肪細胞におけるグルコースの取り込みを促進し、血糖値を下げる働きがあることも確認されています。
これらの働きにより、明日葉に豊富に含まれるカルコンには糖尿病の改善に効果があると期待され、これを実証するため、糖尿病を自然発症するマウスと明日葉由来のカルコンを使っての実験が行われました。

その結果、カルコンの血糖値の上昇を抑える作用が認められ、糖尿病の症状のひとつである多飲症状の改善もみられました。

 

免疫力を高める効果

明日葉に含まれるβ-カロテンから変換されたビタミンAには、皮膚やのどなどの粘膜を正常に保つ働きがあります。

さらに明日葉に含まれているビタミンCやビタミンEには、免疫力を高めてくれる働きがあるため、明日葉は口内炎や風邪の予防に効果的であるといわれています。

 

便秘を解消する効果

明日葉には良質な食物繊維に加え、自律神経を調節し、ぜん動運動を促進してくれる働きがあるビタミンB₁、食物繊維の働きを高めてくれるビタミンCが含まれているため、便秘の解消に効果があると期待されています。

 

美肌効果

明日葉にはβ-カロテンが豊富に含まれています。
β-カロテンから変換されたビタミンAには皮膚や粘膜を丈夫に保ってくれる働きがあるため、肌のカサつきや肌荒れを改善する効果があると期待されています。
β-カロテンには紫外線によって発生した活性酸素を無効化する働きがあり、メラニン色素の発生を抑制する効果があります。
他にも、明日葉には若返りのビタミンと呼ばれているビタミンEが含まれています。さらに、豊富に含まれるビタミンCがコラーゲンの生成を促進し肌のハリを保つことにより、シワの予防や改善にも役立ちます。
様々な栄養素の相乗効果により、明日葉には美肌に導く効果があるとされています。

 

骨粗しょう症を予防する効果

現在、日本では約780~1100万人の骨粗しょう症患者がいるといわれています。
健康な骨の場合、新しい骨の形成と古くなった骨の分解がバランス良く行われています。

このバランスが様々な原因で崩れ、骨の分解が骨の形成を上回った時に骨粗しょう症となり、ちょっとしたはずみで骨折などのけがをしやすくなります。

骨の形成は骨芽細胞で行われています。骨形成たんぱく質-2(BMP-2)は、骨髄中に存在する未分化細胞に働きかけ骨芽細胞への分化を促進するたんぱく質です。

明日葉を摂取することにより、BMP-2の産生を促進する作用があることが実験により確認されています。
そのため、明日葉には骨粗しょう症を予防する効果があるとされています。

 

認知症を改善する効果

明日葉には、神経成長因子の産生を促す働きがあることが証明されています。神経成長因子が増加することにより、神経細胞の分化の促進や神経細胞の維持、脳神経の損傷の修復、脳が老化した際に神経細胞の機能を回復するといった働きが期待できます。

そのため、アルツハイマー型の認知症や糖尿病合併症などによる末梢神経障害の予防や治療に効果があると考えられます。

 

むくみを改善する効果

明日葉に含まれるクマリンとルテオリンには利尿作用があるとしてよく知られています。この働きにより、むくみが改善されます。

 

あしたばの食べ方

あしたばは葉と茎を食用にしていて、おもに若葉を食べます。葉の部分はセリ科の野菜特有のさわやかな香りと、ほのかな苦味があるのが特徴です。
茎はあまりくせがなく、ゆでるとアスパラのような食感が楽しめます。くせが気になる場合は、調理法を工夫することで食べやすくなるでしょう。

油との相性がよいため、若葉の天ぷらが定番の食べ方です。
ほかの調理をする際は、下ゆですることで苦味や香りがやわらぎます。茎と葉を切り分け、沸騰したお湯に茎を1分ほど浸します。葉はさっとくぐらせる程度にゆでましょう。下ゆでしたあしたばは、炒め物やおひたし、和え物など、さまざまな料理に使えます。

あしたばは、さまざまな栄養を含む野菜として知られていて、青汁の原料としても使われています。また原産地の伊豆七島では、あしたば茶としても親しまれています。

 

あしたばの選び方

あしたばは、葉につやがあり色が濃いものを選びましょう。鮮度が落ちてくると黄みがかってきます。
また、茎が太いものは固い場合があるので、細くてみずみずしいものがよいでしょう。切り口が乾燥していたり、変色していないかも確認するようにします。

 

あしたばの保存方法

あしたばは、乾燥しないように正しく保存しましょう。
濡らしてかたくしぼったキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れます。立てた状態で冷蔵庫に入れて保存しましょう。保存期間の目安は5日程度です。

 

 

 

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