フランス料理の基本ソースの一つ、ベシャメルソース。あまり聞いたことがない名前だと思いますが、きっと誰もが一度は口にしたことがある万能ソースです。
- ホワイトソースとベシャメルソースの違い
- ベシャメルソース
- ホワイトソース
- そもそもベシャメルソースとは?
- ベシャメルソースをアレンジしてさまざまなソースが作られる
- ホワイトソースは白いソース全般
- ベシャメルソースをベースに作られるソース
- 基本のホワイトソースの作り方
- 電子レンジでの作り方
- ダマにならない方法は?
- 上手に使うポイントは、ズバリ、「濃度」にあり!
- 作る料理に応じて、「濃度」を調節しよう!
ホワイトソースとベシャメルソースの違い
ベシャメルソース
溶かしたバターにそこに小麦粉を加えて炒めて
牛乳を少量ずつ加えて、塩コショウで味をつけたフランス料理のソースです。
ホワイトソース
西洋料理で使われる白色のソース全般を言います。
なのでベシャメルソースはホワイトソースの内の一つとなります。
そもそもベシャメルソースとは?
ベシャメルソースとはフランス料理の5大ソースに数えられる、最も基本となるソースの一つです。バターと小麦粉を焦げないように火にかけ、牛乳で伸ばし、とろみがついたら味を調えます。グラタンやラザニア、クリームシチューなどに広く使われるソースで、用途によってソースの濃度が変わります。
ベシャメルソースをアレンジしてさまざまなソースが作られる
さまざまな料理に使用されるホワイトソースですが、実はひと手間加えるだけで全く別のソースへと生まれ変わります。その代表例がオーロラソースです。魚介類に合わせるソースとして知られていますが、実はホワイトソースにろ過したトマトとバターを加えたもの。トマトの酸味がプラスされ全く違った風味が感じられます。
また同様に、フランス料理でよく使われるモルネソースもホワイトソースをアレンジしたソースの一つ。こちらはホワイトソースにチーズとバターをプラスしていて、より濃厚なソースに仕立てています。魚料理や肉料理、卵料理との相性も良い万能ソースです。
ホワイトソースは白いソース全般
ベシャメルソースをベースに作られるソース
基本のホワイトソースの作り方
フライパンに同量のバターと小麦粉を入れて混ざり合うように炒めます。クリーム状のルーができたら火を止めて、ダマにならないように牛乳を少しずつ加え、ルーを伸ばしていくイメージで混ぜ合わせましょう。
ダマにならずにさらさらのスープ状になれば、また弱火で加熱します。この時もフライパンの底からソースが固まっていくので、底をしっかりとかき混ぜて下さい。とろみがついてくれば、ブイヨンやコンソメで味をつけて完成です。
加熱後にとろみが強すぎると感じる場合は、弱火のまま牛乳を少しずつ入れてとろみを調整します。
電子レンジでの作り方
実はレンジを使えば、フライパンよりも早くて簡単に作れるので、私自身もほとんどレンジでつくる事が多いんです。分量によって加熱時間が異なりますので、ここでは流れをご紹介しますね。
まずは耐熱ボールに、同量のバターと小麦粉を入れてレンジで30秒前後バターが溶けるまで加熱し、取り出して小麦粉の粉っぽさがなくなるまで混ぜたら、そこに少量ずつ牛乳を加えます。ダマにならない方法は?
上手に使うポイントは、ズバリ、「濃度」にあり!
さて、そんな「ホワイトソース」と「ベシャメルソース」のフシギな関係。たとえばこの日本でも、「ホワイトソース」とラベルに書いてある市販の缶詰のほとんどは、ほぼ小麦粉とバターと牛乳から作られた「ベシャメルソース」のことです。ここでポイントとなってくるのが、ソースの濃度、つまり「とろみのつき加減」です。たとえば、グラタン。これは耐熱皿に入れて焼き上げるので、とろみはそれほど強くなくてもかまいません。けれど、これがクリームコロッケともなれば、どうでしょうか…? ソースの濃度があまりに低いと、形を整えようにも、生地が流れてしまって上手にまとめることができなくなってしまいますね。
作る料理に応じて、「濃度」を調節しよう!
・スープや煮込み料理などには ―― 低濃度 (さらっとした感じ)
・グラタンなど一般的な調理には ――中濃度 (とろりとした感じ)
・コロッケなどには ―― 高濃度 (もったりした感じ)