アメリカの国民食として知られる「ホットドッグ」。細長いパンに切り込みを入れソーセージを挟んでいただく、世界でも有名なパン料理のひとつです。ドッグと付くことから、名前の由来は犬なのでは?と言われることも。
- ホットドッグの名前の由来
- ソーセージの中身は犬の肉と噂されていた!
- ホットドッグの発祥はドイツ?
- ホットドッグがアメリカに広まったきっかけ
- アメリカで国民食となったホットドッグ
- ホットドッグ用バンズの誕生
- コニーアイランド
ホットドッグの名前の由来
ソーセージの中身は犬の肉と噂されていた!
ホットドッグの発祥はドイツ?
ホットドッグの発祥は、19世紀中盤。アメリカへやって来たドイツ移民が、ドイツ・フランクフルトで食べられていたソーセージ「フランクフルター」を持ち込んだことが始まりと言われています。
当初、手掴みで食べられていたフランクフルターですが、直接持つと熱いことから、パンに挟んで提供を開始。それが、現在のソーセージをパンに挟んで食べるホットドッグのスタイルに繋がったと考えられています。今のホットドッグの元になっているものが、ただソーセージを食べやすくするための方法だったというのは、なかなか面白い!
ホットドッグがアメリカに広まったきっかけ
パンで挟むようになったフランクフルターは、19世紀後半、アメリカ・ニューヨーク州で野球観戦のお供として広く知られるようになりました。このころのフランクフルターは、茶色く細長い形をしており、その様子が犬のダックスフントに似ていたことから、「ダックスフントソーセージ」と呼ばれていたそうです。
アメリカで国民食となったホットドッグ
そして、世界的にも有名なホットドッグ早食い選手権が開かれたりと、ただの食べ物としてだけではなく、ひとつのカルチャーとしても愛されています。
ホットドッグ用バンズの誕生
チャールズ・フェルトマンは、手で細長く切り分けたバンズを開発した。これが現代のホットドッグ用バンズの前例となる。
その後、ホットドッグ人気が急上昇すると、フェルトマンはさらに高い目標を掲げ、レストランやホテルと提携関係を結び、1873年にコニーアイランドに広大なリゾートをオープンした。
コニーアイランド・ヒストリー・プロジェクトなど、コニーアイランドの歴史に詳しい多くの情報筋によると、フェルトマンのレストラン「オーシャン・パビリオン」には1920年代まで年間約500万人の客が訪れた。1日に売り上げたホットドッグの数は約4万本に上ったという。
コニーアイランド
フェルトマンの巨大なリゾートに加え、コニーアイランド行きの地下鉄が開通したことにより、コニーアイランドは重要な観光地となった。そして、ホットドッグはこの重要な文化的瞬間の中心にあった。
フェルトマンのリゾートは徐々に衰退していったが、本人は自分でも気づかない間に、後にアメリカのホットドッグ文化の象徴となる偉大な人物を見出していた。
当時、パンを切り分ける機械を持っていなかったフェルトマンは、ネイサン・ハンドワーカーを雇い、ホットドッグ用にパンを切り分ける仕事をさせていた。そしてこの人物こそが、後に米国で最も有名なホットドッグ販売業者の1人になる。
ネイサン・ハンドワーカーは、1916年に自身のホットドッグブランド「ネイサンズ・フェイマス・ホットドッグス」を立ち上げた。今やこのブランドは、コニーアイランドで販売されているホットドッグの代名詞となっており、毎年7月4日の独立記念日には、コニーアイランドでネイサンズ主催のホットドッグ早食い選手権が開催されている。