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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

ケチャップって英語?

普段の食卓にも欠かせないケチャップ。カタカナですし、どうやら英語らしいということはお分かりかもしれませんが、実はイギリスで「ケチャップ」と言うと、全く別のものが出てきてしまうかもしれないんです!

 

ケチャップのルーツはアジアの魚醤?

ケチャップの由来には諸説ありますが、その語源からアジアにルーツがあるとする説が有力です。中国には古くから「ケ・ツィアプ」と呼ばれる調味料があり、これは現在のナンプラーや魚醤のように、魚を発酵させて作ったものでした。それが17世紀ごろ、東西貿易が盛んになるなかでアジアからヨーロッパに伝わったと考えられているのです。
 ところがその後、ケチャップはヨーロッパでは大きく姿を変えて広まります。かきやロブスターなどの魚介類のほか、きのこやフルーツなどさまざまな材料で作ったケチャップが登場するのです。よく知られているのはマッシュルームのケチャップ。マッシュルームに塩をふり、出てきた汁に香辛料を加えて煮詰めたもので、現在も調味料として使われています。

ケチャップは英語?

できあがった料理にかけるものとしても、調理の途中で味付けに使うものとしても、もはや家庭に欠かせないものになったケチャップ。今はカゴメなど日本のメーカーのものがスーパーに多く置かれていますが、カタカナである以上外来語である可能性が高いですよね。
 
そもそも「ケチャップ」とは何語なのでしょうか? 南米原産のトマトがヨーロッパ大陸に伝わり、イタリアでトマトソースが作られるようになったのは18世紀と考えられ、アメリカでも19世紀後半にはトマトケチャップが一般家庭向けにも販売されるようになりました。
現在も最大のトマトケチャップ消費国はアメリカで、ハインツやデルモンテなど、世界的シェアを持つメーカーもアメリカに集中しています。もはや、ケチャップはれっきとした英語になっています。

新大陸で生まれたトマトケチャップ

そんなケチャップがトマトと劇的な出会いをしたのが新天地アメリカです。18~19世紀にアメリカに渡ったヨーロッパ人たちは、当時普及し始めていたトマトでケチャップを作ったのです。
当初は家庭で手作りされていましたが、やがて工場で大量生産されるようになりました。作り方は、完熟トマトを煮詰めたものに、砂糖や塩、酢、スパイスなどを加えるのが基本。製造業者は各社それぞれ製法に工夫をこらし、そのレシピは重要な企業秘密でした。
工場で作られた安価でおいしいケチャップは輸出品としても好評で、ヨーロッパなどの海外に輸出されるようになります。
アメリカは現在も最大のトマトケチャップ消費国。キッチンで料理に使うというより、テーブルでハンバーガーやフライドポテトなどにつけながら食べることが圧倒的に多いようです。

ケチャップは英語。でもイギリスでは通じない?

ケチャップを辞書で調べると、一般的な「ketchup」の綴りのほかに、「catsup」、「catchup」、「katsup」などのものがあります。もともとイギリスにはアンチョビ、マッシュルームやエシャロットなどから作られる「チャップ」というソースがあり、綴りには「ketchup」が使われていました。
 
元々19世紀後半にアメリカでトマトケチャップが盛んに作られるようになったとき、ケチャップの綴りは「catsup」が使われていました。
しかし、ハインツが他社との差別化を図るためにイギリスのソースと同じ「ketchup」の綴りを使い始め、他社もそれに習うように徐々に「ketchup」に表記を変更しました。
 
(今も、catsupと表示してケチャップを販売しているメーカーはあります) その結果、ketchupという言葉は、アメリカではトマトケチャップのことを指し、イギリスではチャップという別のソースを表すという現象が起きたのです。

イギリスでは「tomato sauce」

イギリスでの「ketchup」はトマトケチャップのことを指していませんが、イギリスでももちろんトマトケチャップは使われています。
では、イギリスではなんと呼ぶのでしょう?実は非常にわかりやすく、そのまま「tomato sauce」と呼ぶのです。 イギリス本国だけでなく、イギリス連邦であるオーストラリア、ニュージーランドや南アフリカでは、トマトケチャップに類するものはトマトソース(tomato sauce)と呼ばれるようです。
これらの国では、瓶入りでトマトソースとして売られているものがケチャップであると、お考え下さい。 最近は、ハインツやデルモンテなどのアメリカ製ケチャップも数多く出回っているので、それらを指す商品名としては通じるようですが、言葉としては使われないそうです。

ketchupの由来

中国南部で塩漬けにした魚の汁で作った魚醤のことを茄醤(ケツイアプ、Ketsiap)と呼んでいたそうで、インドシナ半島やマレー半島でも同様のソースが作られていました。それがイギリスへ伝えられ、ヨーロッパへ広まる過程で、KechapやCetchupなど様々な綴りに変化しました。
イギリスでは18世紀前半にアンチョビー、マッシュルーム、エシャロットや香辛料を煮詰めて濾したソースが作られ、ketchupとよんでいたそうです。
他方、アメリカではハインツがトマトケチャップを商品化する際に、Ketchupの綴りを採用したことから、ケチャップはこの綴りが一般的になりました。
 

tomato sauceの由来

ステーキソースの2大ブランドはいずれもイギリス発祥です。HPソースはイギリスで、A1ソースはアメリカで親しまれています。
HPソースはイギリスのパブやカフェには必ずといっていいぐらい置いてあり、原料はトマト、ビネガー、デーツなどで、シャープな味が特徴です。
A1ソースは沖縄県のステーキハウスでよく見られるソースで、原料にトマト、デーツやタマネギ(ピューレ)などが使われています。
こちらもスパイシーなステーキソースです。 どちらも誕生は古く、HPソースは1895年で、A1ソースは1831年とされます。
A1ソースの生みの親は、イギリス王ジョージ4世の料理人として働いていたシェフで 、牛肉料理用にジョージ4世のリクエストに応えて作ったソースです。
HPは国会議事堂から命名され、A1はジョージ4世が名前付けたとされます。このように、アメリカでトマトケチャップが流行する前から、イギリスではトマトを使ったソースが普及していました。

トマトケチャップから日本独特の洋食が誕生

日本にケチャップが登場するのは明治時代。当時すでにトマトケチャップが主流になっていたアメリカから伝わったため、日本では当初からケチャップといえばトマトケチャップでした。やがて、国産のトマトケチャップの製造も始まり、洋食の普及とともに需要も伸びていきます。
チキンライスや、チキンライスを卵で包んだオムライス、スパゲティナポリタンなどは日本で生まれた洋食メニューですが、トマトケチャップはそんな日本独特の洋食文化を生んだ立役者でもありました。
戦後、こうした定番料理がレストランだけでなく家庭でも食べられるようになると、ケチャップは日本の台所にも欠かせない調味料になります。

 ルーツとされる中国にも、エビチリや酢豚などトマトケチャップを使うようになった定番料理があります。このように、ケチャップはアジア、ヨーロッパ、アメリカを経由して、再びアジアで新しい食文化を生んでいたのです。

 

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