クリスマスにクリスマスケーキを食べる習慣は日本だけなのでしょうか?それともほかの国でもやっているのでしょうか?日本でなぜクリスマスケーキを食べるようになったのか。クリスマスケーキの由来や各国の事情などについて!
- クリスマスにケーキを食べるのって日本だけ?
- どうしてクリスマスにケーキ?
- クリスマスケーキといえば「ブッシュドノエル」
- ドイツは「シュトーレン」
- イタリアは「パネトーネ」
- イギリスは「クリスマスプディング」
- では、アメリカは?
- 日本ではなぜクリスマスにケーキ!と習慣づいたのでしょう?
- 世界各国のクリスマスケーキを楽しんで!
クリスマスにケーキを食べるのって日本だけ?
最近は少し様変わりしてきているものの、クリスマスはいちごがのった生クリームの白いケーキが日本の定番。海外でもクリスマスはケーキでお祝いする国はありますが、ケーキの種類が少し違います。
どうしてクリスマスにケーキ?
クリスマスにケーキを食べるのは、元々はイエス・キリストの誕生日をお祝いするバースデーケーキが由来と言われています。
日本でイチゴのショートケーキをクリスマスに食べるようになったきっかけは、大手お菓子メーカーの創業者である藤井林右衛門さん。
藤井林右衛門さんがアメリカに修行に渡った際に、現地で出会ったケーキを日本人好みの柔らかいスポンジにアレンジしてできたのが「イチゴのショートケーキ」だそう。
その後日本でクリスマスケーキとして販売し、クリスマスケーキを食べる風習が広まりました。
イチゴのショートケーキといえば、その見た目はイチゴの「赤」に生クリームの「白」。
これが日本人にとっておめでたい「紅白」をイメージさせたこともあり、好まれる理由とされています。
クリスマスケーキといえば「ブッシュドノエル」
「ブッシュドノエル」もクリスマスによく聞きますが、これはフランスで生まれたクリスマスケーキです。
フランス語で「ブッシュ」は薪、「ノエル」はクリスマスを意味し、つまりは「クリスマスの薪」なのです。
その名のとおり、ケーキもそんな見た目をしていますよね。
なぜ薪なのかというと、イエス・キリストの誕生を祝って夜通し暖炉で薪を燃やしていた様子を指している説や、クリスマスに燃やした薪の灰が厄除けになる言い伝えを元に作られた説などがあります。
ドイツは「シュトーレン」
ここ数年、日本でもパン屋さんで見かけるようになったドイツ生まれの「シュトーレン」。ブランデーのような洋酒に浸したドライフルーツを入れる、甘く長細いパンです。
シュトーレンはドイツ語で「坑道」を意味し、トンネルのような形をしているところからこの名前がついたそう。表面にまぶした粉砂糖が、生まれたばかりのキリストの産着になぞらえたとされているようです。
パンといってもかなり日持ちがするため、ドイツではお菓子やケーキとして食べられるのが一般的です。
イタリアは「パネトーネ」
イタリアでは、ミラノの発祥の伝統菓子「パネトーネ」をクリスマスに食べる風習があります。レーズンやオレンジピールなどのドライフルーツを生地に混ぜ込む、甘いソフトなドーム型のパン。
クリスマスまでの数週間をかけて、ゆっくり食べる点がドイツのシュトーレンに似ていますよ。
イギリスは「クリスマスプディング」
では、アメリカは?
日本ではなぜクリスマスにケーキ!と習慣づいたのでしょう?
実は不二家のマーケティング戦略だった!?
当時は現在のようにいちごや生クリームをのせたものではなく、ドライフルーツと洋酒を効かせたフルーツケーキに、砂糖衣をかけてアラザンをトッピングしていました。当時は高価で一般市民が購入できるものではなく、特別な日に食べる贅沢なものだったそう。
以降、冷蔵技術の普及に伴い現在の形へと変化しました。不二家では、1922年にショートケーキが販売され、いちごをのせたケーキは1933年頃に誕生したとされています。
その後、1952年にクリスマスセールが開催されたことで、クリスマスケーキが広く知られるようになりました。