トマトとは!イタリア、スペイン料理には欠かせないトマト。元は観賞用だった
トマトはナス科トマト属の1年生果菜で、原産地アンデスの高地といわれています。16世紀になってジャガイモと共にヨーロッパに渡ったようです。当時は毒を持っていると思われていて、観賞用に過ぎなかったようですが、19世紀になって食用として広く栽培され始めたそうです。今となっては、スペイン、イタリアなど、トマトなくしては料理ができないくらいにまでなりました。
- 品種は数え切れないくらい
- 桃色系トマト
- 赤色系トマト
- ミニトマトやマイクロトマト
- あえてまだ真青なグリーントマト
- 栽培方法によって生まれた高糖度のブランド
- トマトが最も美味しい旬は夏?
- トマトは緑黄色野菜
- トマトのリコピンとは
- トマトに含まれる脂肪燃焼効果がある13-oxo-ODA
- トマトは飲酒後のアルコール濃度低下に効果
- 好みの産地、栽培方法を覚えておく
- 丸く重みがあるものを
- トマトが甘く美味しいのは春
- トマトのお尻に放射状の筋を見つける
- もちろんヘタを見て鮮度チェック
- 保存方法
- トマトの食べ方
- 最後に
品種は数え切れないくらい
世界中には数え切れないくらい何千種類とあるようです。いま、国内で栽培されているだけでもかなり種類があります。それらを大きく分類すると下記のようになります。
桃色系トマト
皮が薄くて無色透明なもの。甘味があり、クセが少なく、香りも弱い。桃太郎などがこれに当たり、現在市場に出回っているものはほとんどがこの部類になります。
赤色系トマト
皮にも色が付いていて厚いもの。酸味香り共に強く、煮崩れしにくいので、主に加工用として缶詰やケチャップ、料理用などにされることが多い。イタリアのサンマルツァーノ種などもこれになります。
ミニトマトやマイクロトマト
ミニトマトにも真ん丸い形のものと長丸い形のものがあります。色も赤、黄があります。
あえてまだ真青なグリーントマト
まだ未熟なグリーンの状態で収穫したものも出回っているようです。赤みがまったく無い青々としたトマトは、それはそれで違った持ち味があり、使いようによっては面白いかもしれません。 それとは別に、グリーントマトと呼ばれる、熟しても赤くならない品種もあります。上の写真の左端に写っているのはグリーンゼブラと呼ばれるもので、熟しても赤くならず、黄色と緑のまだら模様のトマトです。
栽培方法によって生まれた高糖度のブランド
フルーツトマト
与える水分を調整したり、土の塩分を高めたりすることにより、糖度を高めたトマトの総称。品種名ではありません。
緑健トマト又は永田農法栽培トマト
永田農法と言われる、水や肥料を極力おさえアンデスの本来の気候風土に近い、厳しい環境で栽培することにより、根をしっかりはらせトマト本来の果物のように濃厚な味に仕上げたトマト。
塩トマト
熊本県八代地域で知られるようになったトマト。土壌塩分濃度が高い干拓地などで栽培される特別栽培のトマトの事で、高糖度になりやすい。時期は11~5月頃収穫され、3月頃の春が旬となります。
トマトが最も美味しい旬は夏?
通年市場にありますが、日本での露地栽培の旬は6月~8月の夏。とはいうものの、本来トマトは高温多湿に向いていない為、真夏のトマトは味的にはベストとは言えないのです。味的に最も旬と言えるのは、春から初夏の時期と秋。この時期、日光をたくさん浴び、比較的乾燥した気候の中でトマトは糖度をあげ、栄養価も最も高くなります。
トマトは緑黄色野菜
ビタミンAになるβ-カロテンをやや多く含んでいます。これは、抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
トマトのリコピンとは
トマトの赤い色の元はリコピンといわれる色素です。これは、カロテンの一種ではあるのですが、β-カロテンとは違い、ビタミンAには変化しません。しかし、リコピンそのものが活性酸素を減らす働きがあるそうです。それも、β-カロテンやビタミンEの何倍もの効果があるそうです。
トマトに含まれる脂肪燃焼効果がある13-oxo-ODA
トマトの果汁成分には、脂肪を燃焼させる遺伝子を増やす「13-oxo-ODA」というリノール酸が含まれている事が2012年2月に発見されました。この成分の摂取によって肝臓で脂肪燃焼に働くタンパク質が多く作られ、血糖値が低下するとの事です。
トマトは飲酒後のアルコール濃度低下に効果
お酒を飲む時に一緒にトマトを食べると、血液中のアルコール濃度が3割ほど低下するという実験結果が今年2012年5月25日に発表されました。アルコールが完全に分解される時間も速くなるとの事です。この発表はカゴメとアサヒグループホールディングスの共同研究によるものです。
好みの産地、栽培方法を覚えておく
トマトは産地や栽培方法、品種で味がかなり違ってきます。一度食べて美味しかったら、トマトの産地や栽培方法がラベルに記載されていないかみて記録しておくと良いですよ。
丸く重みがあるものを
トマトは一般的に角ばっているものや凹凸があるものは、中に空洞ができていたり、ゼリー状の部分が多いという傾向があるので、出来るだけ丸くツルっとしていて重みを感じるものを選びます。
トマトが甘く美味しいのは春
夏場はトマトの糖度が上がりにくい時期になります。そういう時期は出来れば高地で栽培されたものや、完熟してから収穫された地元のトマトを選びます。
トマトのお尻に放射状の筋を見つける
お尻の先から上のヘタに向かって何筋も放射線状に筋が見えるものは与える水分を減らして糖度が上がっているトマトです。特にファーストトマト系に良く見られる傾向です。筋が沢山入っていれば「買い」です。甘く糖度が高いトマトは水に入れると沈むんです。糖度が低く、旨みの少ないトマトは浮きます。
もちろんヘタを見て鮮度チェック
もぎたてのトマトのヘタは緑でピントしています。乾燥して縮れているようなものは収穫してから時間が立っていると言えます。
保存方法
1、まだ緑色の部分が残っているトマトはまだ完熟していないものです。そういうものは室温においておき、追熟させて全体が赤くなるのを待ちます。
2、完熟し、へたの付け根まで真っ赤なトマトは、ビニールやポリの袋に入れるか、ぴったりとラップをして、野菜庫に、お尻が潰れないようへたを下にして入れておきます。
トマトの食べ方
生でサラダとして
生のまま切ってサラダにする場合、皮付きのままでも良いのですが、皮をむいた方が口当たりはよくなります。皮をむく場合は、「湯むき」と言う方法を使います。
湯むき
沸騰したたっぷりの湯の中にヘタをくり抜いたトマトを丸ごと入れ、10秒から20秒程中で転がしてから取り出し、氷水に落とします。そうすると皮がつるっと剥けます。
焼く
トマトをヘタをくり抜き、グラタン皿などに並べ、160度程のオーブンでじっくり焼きます。そうすると余分な水分が蒸発し、濃厚な甘味を引き出した一品が出来上がります。肉料理や魚料理の付け合わせに。
また、皮を湯むきしたトマトを厚めにスライスしグラタン皿に敷き詰め、塩胡椒とチーズをのせ焼きあげるだけでも美味しいです。
煮る
トマトを湯むきし、サイコロにカットしてカレーや様々な煮込み料理に加えます。缶詰のトマトが手軽で便利ですね。国産の生のトマトを煮込み料理などに使う場合は、皮ごと種も一緒にミキサーにかけ加えるようにした方が旨みは活かせます。国産のトマトは調理用ではないので、旨み成分が果肉より種の周りのゼリー質に多く含まれているんです。また、皮も調理用より薄く、ミキサーにかければ気にならない位に出来るという事と、皮に含まれているペクチンが活かせるからなんです。←ためしてガッテンでも紹介されていました。
生のままミキサーにかけピューレにする
皮を湯むきしてからミキサーにかけ、ピューレ状にします。それに塩胡椒などで味付けすれば「クーリ・ド・トマト・ソース」が出来上がります。魚料理などに使えます。ビネガーを効かせればドレッシングにもなります。(生のまま使う場合は皮を剥いた方が綺麗です。)
他の野菜と一緒にミキサーにかければ野菜ジュースも作れます。
最後に
やっぱりトマトはすごい!しかし!トマト最近高いよな〜!