Web Analytics Made Easy - Statcounter
View My Stats

japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

ブリ、鰤、ハマチ:生態や特徴と産地や旬

ブリの生態や特徴についてブリ(出世魚なので大きさにより別名がある)

ブリはアジ科ブリ属の一種で、同じブリ属のヒラマサ、カンパチと共にブリ御三家と呼ばれている。冬に佐渡辺りから能登半島辺りで獲れる脂がのった大物の「寒ブリ」は高級魚として扱われるが、夏などに獲れる小さいものは非常に安い総菜魚として扱われる。

f:id:japan-eat:20220317155139j:plain


ブリは代表的な出世魚

ブリは成長するにつれて呼び名が変わる出世魚の代表格である。ただ、地方によってもその呼び名が違い、対象となるサイズは人によっても多少見解が違ったりするが概ね以下のとおりである。

■出世魚■

関東

ワカシ(15~30cm程度)→ イナダ(30~50cm)→ ワラサ(50~60cm)→ ブリ(60cm以上)

関西

ツバス(15~40cm) → ハマチ(40~60cm) → メジロ(60~80cm) → ブリ(80cm~)

能登

ツバイソ(こぞくら) → フクラギ(40~60cm) → ガンド(60~80cm) → ブリ(80cm~)

 


養殖ハマチ

f:id:japan-eat:20220317155241j:plain

ブリは養殖も盛んで市場には通年流通している。もともとハマチとは関西地方のイナダの呼び方だったのだが、西日本で養殖が盛んだったことと、40~50cmほどの大きさの養殖物をハマチとして関東へ出荷していたため、関東では養殖物=ハマチと呼ばれるようになったようです。かつては2年物のハマチサイズが主流だったが、今では技術も進歩し、外海で養殖されるようになったことで風味も良くなり、80cm前後、6Kg前後のものも養殖ブリとして出荷されるようになってきた。

f:id:japan-eat:20220317155250j:plain

ブリの生態

f:id:japan-eat:20220317155326j:plain



ブリはカムチャッカ半島以南の北西太平洋、オホーツク海、日本海、東シナ海まで分布する回遊魚で、多くが群れを成して春から夏にかけて日本海や太平洋の沿岸近くを北上し始め、水温が下がる秋には沖合を南下する。産卵期は暖かい海域ほど早く、2月頃から初夏にかけてとみられ、孵化した稚魚はモジャコと呼ばれるように、流れ藻などに身を寄せてプランクトンなどを食べるが、成長と共に魚食性へと変わり、主に沿岸近くのイワシやコアジなどを捕食しながら北上する。


ブリの特徴

f:id:japan-eat:20220317155400p:plain

ブリは大きいものだと1.5m程にもなるようだが、冬に漁獲される大きいものでも多くは1m前後。体形は正に紡錘形でヒラマサやカンパチに比べ側扁が弱く断面が楕円形になっている。体色は背がほんのり緑が混じったような暗青色で腹は白く、その境界となる体側には口元から目を通り、尾の付け根までまっすぐに黄色い縦帯が通っていおり、尾ビレ、腹ビレ、臀(しり)ビレが黄色いのも特徴。

f:id:japan-eat:20220317155427j:plain



カンパチやヒラマサとの違いは、アゴの上後端が角ばっていることがまず目につく他、胸ビレの長さが腹ビレと同じくらいであることなど。

 

ブリの主な産地と旬

主な産地は長崎県、石川県、島根県など日本海側が多く、太平洋側では千葉県や茨城県となっている。日本海側では「佐渡ブリ」、「能登ブリ」、富山湾に入ったものは「氷見ブリ」など、寒ブリと呼ばれ冬の特産として有名。

f:id:japan-eat:20220317155524j:plain

世界で最初にブリの養殖に成功したのは香川県。現在の主な養殖産地は鹿児島県、大分県、愛媛県などとなっている。これらの養殖は採卵かや孵化なども含めた完全養殖ではなく、モジャコを漁獲し、それを2~3年間畜養して出荷するというもの。



ブリの旬は冬。いわゆる「寒ブリ」

 天然の大物、ブリが美味しくなる旬の時期はたっぷりと脂を蓄え南下する12月~2月の冬が旬。この時期のものは「寒ブリ」と呼ばれ非常に人気が高い。この時期は主に日本海側で沢山穫れ、太平洋側では少し遅れ2~3月に多く水揚げされる。
 春になるとメスは腹に卵を持ち、その卵は美味しいのだが、その分身質が落ちてしまう。また、天然のハマチ、イナダサイズのものは秋に多く水揚げされている。

目に張りがあり澄んでいるもの

f:id:japan-eat:20220317155622j:plain

目がみずみずしく張りがあり、透明感がある物。白濁しているもの、乾いているものは鮮度を疑おう。


大きくてふっくらと丸いもの

全体によく太っていて大きいものの方が脂ののりが良い。

 

エラが鮮紅色のもの

 エラ蓋を開けてみて、エラが鮮やかな赤い色をしているかチェック。また、活け締めされているものが良い。

 

切り身の場合

スーパーなどに打っている切り身の場合は、血合いの色が赤い方が新鮮。ドリップなどが出ていないこともチェックしよう。

 

ブリの刺身

f:id:japan-eat:20220317155705j:plain

天然の寒ブリや養殖ブリは脂が非常に多いので刺身では一切れ二切れは美味しいが、多くは食べられない。脂が多い分、歯ごたえも比較的柔らかい。


ツバスやイナダ、天然ハマチの刺身

f:id:japan-eat:20220317155742j:plain
 鮮度のいいツバスやイナダ、天然のハマチなどは時期や大きさによっては程よく脂もあって適度な歯ごたえもあり刺身も美味しい。


ぶりシャブ

f:id:japan-eat:20220317155824j:plain
寒ブリや養殖ブリはしゃぶしゃぶにすることで程よく脂も落ち、とても旨い。しゃぶしゃぶにする場合はさく取りして皮を引いた身を薄めにスライスする。出汁の中でさっと8割ほど火を通したところで引き上げてポン酢などに浸けて食べる。ブリは食感が柔らかいので野菜など他の食材も細切りにした方が相性が良い。我が家で一番多い食べ方でおすすめ!

f:id:japan-eat:20220317155833j:plain



定番のブリの照り焼き

f:id:japan-eat:20220317155901j:plain
 ブリの焼き物の定番料理と言えば照り焼き。ブリは焼く前に軽く塩を振って1時間ほど寝かせておき余分な水分を拭き取っておく。
 ブリに小麦粉をまぶすかまぶさないかはお好みで、タレをあまり煮詰めず薄味に仕上げたい時は小麦粉をまぶしてから焼く方がタレにとろみが付きやすく、また身と絡みやすい。しっかりタレを煮詰めて照りを出す場合は小麦粉をまぶさなくても良い。


ブリのステーキ

f:id:japan-eat:20220317155930j:plain
 ブリの切り身に塩を振り、しばらく寝かせて、染み出た余分な水分をふき取ってから改めて塩コショウを振る。油を敷いたフライパンを熱し、中火でブリを焼く。片面しっかりと焼き目が付いたら裏返し、両面8割火が通るくらいまで焼き上げたらバットなどに移しておく。後は余熱でほぼ火が通る。

ソースはバルサミコを煮詰めただけでも美味しいが、はちみつや醤油を少し加えてると日本人の口には会いやすいかもしれない。その他、酒、醤油、みりん同割にザラメか砂糖を加えて軽く煮詰めた照り焼きのソースでもよい。

味噌とマヨネーズを塗って焼いても美味しい、酒のあてに!


鰤のカマ焼き

f:id:japan-eat:20220317160008j:plain
俗にいうブリカマ。やはりカマもあらかじめ塩を振っておくのがポイント。ブリのカマはたっぷり脂が含まれているので、しっかり焼き上げた方が旨い。
 大根おろしとの相性も抜群。
 もちろん、カマに限らず、切り身も塩焼きで食べられる。


ぶり大根

f:id:japan-eat:20220317160036j:plain
ブリの煮物と言えばこれ。ぶり大根はブリの切り身でも美味しいが、出来れば頭やカマなどアラも一緒に加えた方が旨い。大根はあらかじめ串が通るくらいまで下茹でしておく。
あらかじめ塩を振っておいたブリのアラと身をザルに入れ、沸騰させた熱湯をまわしかけ雑味を落とす。
 鍋に水と酒、醤油、みりん、砂糖、生姜を加え、ひと煮立ちさせ、そこ大根とぶりを加えて落し蓋をし、15~20分煮る。

 

ブリ/鰤やハマチは栄養価が非常に高い

 ブリやハマチは青魚と呼ばれる中でも非常に栄養面で優れた魚の一つです。良質なタンパク源である事はもちろんですが、それ以外にも身体に必要な栄養成分が沢山含まれているので、美味しく食べて健康な体を維持するのに役立ってくれる魚です。


DHAとEPAが豊富

ブリにはDHA(ドコ サへキサエン酸)とEPA(エイコサぺンタエン酸)が多く含まれており、 これらの多価不飽和脂肪酸は脳を活性化させ学習・記憶能力の向上に役立つと考えられている他、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、逆に善玉コレステロールを増やす働きがあり、動脈硬化・心筋梗塞 ・脳梗塞・糖尿病など生活習慣病(成人病)の予防に効果が期待されています。この脂肪酸は天然物よりも養殖物の方が沢山含んでいます。


ビタミンDが豊富

ビタミンDは脂溶性ビタミンの一つで、カルシウムやリンの吸収を助けるとともに、骨の形成を促す働きがあります。


ビタミンB1、B2が豊富

ブリやハマチには水溶性のビタミンB1とB2もたくさん含む食材です。ビタミンB1には乳酸を分解しエネルギーに代謝するのを助ける働きもあるとされ、疲労回復に役立つ他、脳の神経やや抹消神経・筋肉の機能を正常に保つ働きもあるとされています。B2には脂質の代謝を助ける働きや動脈硬化の原因ともなる過酸化物質を抑える働きもあるとされています。


お酒の当てにはぴったり

ナイアシンを沢山含んでいて、これにはアルコールの分解に対する補酵素の働きをはじめ、分解後に生じるアセトアルデヒトという二日酔いを起こす成分の分解を助ける補酵素の働きもあるので、お酒を飲む人には優しい酒のあてとなります。

 

最後に

少し旬を過ぎましたが、まだお魚屋さんに並んでますので、安くなってきている今もおススメです。

スポンサーリンク