取引先や上司、知人とのちょっとかしこまった会食や接待。招待する側になって、なんとかセッティングが終わっても油断は禁物。当日、いかにスマートなディレクションをするかも重要なポイントなのです。今回は、会食・接待の当日、ゲストをしっかりもてなすために身に着けておきたい「気遣い」について紹介します。。
- 1.お店のスタッフを味方につける
- 2.上手に役割分担をする
- 3.香水はNG!柔軟剤も注意
- 4.あらかじめトイレの場所を確認しておく
- 5.グラスが空いた!すかさず次の一杯を
- 6.注意!揚げ物・焼き物
- 7.お冷とお茶を上手に使う
- 8.帰り方をさりげなく聞く
- 9.見えないところで会計を済ませる
- 10.手みやげは帰り際に
- 最後に
1.お店のスタッフを味方につける
会食で使うお店でスタッフに横柄な態度で接している人を見かけることがありますが、これはNG。逆にお店の方を味方につけることこそが、会食・接待を成功させるための大事な要素なのです。
事前に会食での利用であることを伝え、上座・下座はどこか、どんな料理を出してもらうのが良いか、お酒のおすすめは何かなどを相談しておきましょう。食べ物の好き嫌いに柔軟に対応してもらえたりするほか、料理の説明に来てもらえば会話の糸口にもなります。
ゲストに楽しんでもらうため、お店のスタッフをパートナーと考えて積極的にコミュニケーションを取りましょう。
2.上手に役割分担をする
会食で幹事になるとついつい一人で仕事をかかえこんでしまいがち。あれもこれもと考えているうちに段取りを間違えてしまい、大切なゲストに失礼をしてしまうことにもなりかねません。
3.香水はNG!柔軟剤も注意
料理を楽しんでもらうためには「匂い」に注意したいものです。日本料理やお寿司の場合は繊細な料理が多く、特に気を付けたいところ。香水はもちろんNGですが、香りつきの制汗スプレーなどにも注意してください。また、最近は柔軟剤に強い香りがついている場合が多いので、同じく配慮が必要です。人間の鼻は同じ匂いを嗅ぎ続けると、それに慣れてしまい、匂いを過小評価しがち。会食に臨む前に、同僚や家族にチェックしてもらうといいでしょう。
4.あらかじめトイレの場所を確認しておく
会食では、ゲストもホストもなかなかトイレに立ちにくいもの。話の切れ目にやっと席を立って、トイレが見つからずに焦ってしまうことも少なくありません。自分が迷わないことはもちろんですが、トイレに立つゲストにすぐに場所を伝えられるようにするためにも、お店に入ってすぐにトイレの位置を確認しておきましょう。男女でトイレの場所が違ったり、複数のトイレを設置している店もあるので、お店の方に聞くのが無難です。
5.グラスが空いた!すかさず次の一杯を
食事が始まってしばらくたてば緊張もほぐれ、会話も弾んできます。しかし、話に夢中になっているばかりではいけません。ゲストのグラスには常に注意を払っておきましょう。グラスが空いたままだったり、残りがわずかになっているなら、ドリンクメニューをさっと渡して次のドリンクを聞きましょう。ゲスト側も、自分からドリンクを注文するのは少し気が引けるもの。スタッフにおすすめのお酒を紹介してもらったりして、注文しやすい雰囲気をつくると良いでしょう。ただし、無理強いは禁物です。
6.注意!揚げ物・焼き物
メインの料理は肉か魚がほとんどです。いずれも、揚げ物や焼き物など油分の多いものが出てきた場合は要注意。多かれ少なかれ手や箸が汚れてしまうので、ゲストが食べ終わるのを見計らって追加のおしぼりと箸を店員さんにお願いしましょう。また、おしぼりは日本酒を飲むときにも追加でお願いするのが気遣い上手。糖分が多いので、とっくりやおちょこの周りがベタベタになることがあるためです。
7.お冷とお茶を上手に使う
食事が進んでゲストが食べるペースが遅くなってきたら、すかさず人数分のお茶を注文しましょう。食事に一区切りをつけるほか、お互いの会話に「一息」を入れる意味もあります。また、日本酒など度数が高い飲み物を飲むときにはお冷を一緒に持ってきてもらうのがベター。日本酒でも、お酒と同量の水を飲む「和らぎ水」という文化があります。体内のアルコールの濃度を下げて酔いがまわるのを防ぐほか、飲みすぎを抑える効果もある理にかなった「気遣い」です。
8.帰り方をさりげなく聞く
会食も後半にさしかかってきたら、ゲストの帰りの足をそれとなく聞きましょう。接待での利用などタクシーの手配が必要であれば、早めにお店の方にお願いしましょう。タクシー代やチケットを渡す場合は封筒に入れて乗車時に渡すのがマナーです。もしくは店員にタクシーを手配しておいて、運転手にチケットを渡してもらうのも手です。
比較的カジュアルな会食の場合であれば、自宅が遠方ではないか、終電が早くないかなどを考慮して、会食が長くなりすぎないような気遣いをしましょう。時間をきちんと意識して、間延びしない会食にしたいものです。
9.見えないところで会計を済ませる
トイレに立ったふりをしてゲストに見えないところで会計を済ませるのは、会食の王道。テーブル会計のお店だったとしても、事前にスタッフにお願いして、見えないところで支払うようにしましょう。接待なら請求書会計をしてもらうのがベスト。できなければ現金よりもカードのほうが、まごつかずにスマートに会計できます。大切なのは、何よりもゲストに気を遣わせないようにすること。お開きのあとすぐに見送りができるよう、しっかり段取りをしておきましょう。
10.手みやげは帰り際に
とくに接待では手土産を渡す場合も多いですが、帰り際に渡すのが気遣いです。会食前に渡してしまうと荷物になるので、ゲストを見送るときにさりげなく手渡しましょう。お店で販売しているお土産を事前に準備してもらうか、外で買ったものを持ち込む場合は会食中だけお店に預かってもらっておくのが良いでしょう。ゲストが恐縮してしまうこともありますが、「これがお好きかと思いまして」「ぜひ召し上がっていただきたいので」などポジティブな言葉を添えて、受け取りやすい雰囲気をつくりましょう。
最後に
ここまで、会食当日にしたい「気遣い」を一気に紹介してきました。一番大切なことは、ゲストの立場に立って考えること。それぞれのシーンで「自分が相手の立場だったら…」と想像を巡らせて、何をしてもらったら嬉しいか、何をしてほしいかを考えることが、会食成功への近道です。ぜひ実践してみてください。
2、気を使うこと
3、時間を計算しておくこと
4、店選びは前もって情報を収集しておくこと
5、店には早めに着き、スタッフとコミュニケーションをとっておくこと
6、お客様が来る前に店頭で迎えること