卓越した品質、クリーンでグリーンな生産、優れたトレーサビリティ、品質保証システムに裏づけられたオージー・ビーフは、世界中で高い評価を受けているそうです。
各部位の特徴を活かすカット方法はなんと!70種類以上に及び、作りたい料理の食感、柔らかさ、風味、食事の質などに応じて、多彩な商品を使い分けられる点も魅力のひとつかもしれませんね。
オージービーフとは?
オージービーフとは、オーストラリア産の牛肉の事です。
日本よりも21倍も広い、オーストラリアの牧場でノビノビと飼育された牛はほとんどが牧草のみを食べて育てられます。
そして、牧草で育った牛肉の事をグラスフェッドビーフと呼ばれますが、最近では日本向けに穀物を与える育て方のグレインフェッドの牛も増えてきています。
日本のブランド和牛とオージービーフとでは、そもそも牛の育て方が違うので肉質に違いが出たり牛肉の臭さも異なるのですね。
ですが、オーストラリアの畜産技術も高く、政府と業界の連携によって防疫体制や流通システムが整っていますので、国際的にも牛肉の安全性も高く評価はされています。
これまでに、狂牛病・口蹄疫などもオーストラリアでは未だに広まっていないと囁かれていますので、病気が広まりにくい地域でもあるのです。
美味しい牛肉を食べたいと思うことは当然ですが、ビーフの安全性も高くないと病原菌・寄生虫に侵される心配をしなければいけませんから安全面もとても大事ですよね。
日本のブランド和牛と比べて、外国産の牛肉は値段も安価ですのでお肉の品質がとても低いのではと思われる方もいるでしょう。
しかし、現在、日本の外国産牛肉の消費量は6割以上もありブランド和牛肉よりも多いので、安全性も一定水準レベルで高く保たれているから私達が安心して食べる事ができるのです。
オージービーフの特徴
外国人にとっては、日本と比較してあまりサシ(霜降り)が多く入った牛肉は好んで食されない傾向があります。
なので、外国産の牛肉は上質な赤身肉を作ることを基準としているわけなんです。
オージービーフも、赤身肉の美味しさを追求して生産されていますから、当然、日本のブランド和牛のようにサシ(霜降り)は多く入っていないのが特徴的です。
そして、エサが牧草である事により肉質は赤身が多くなり独特の臭みがあります。
日本人には、外国産牛肉の臭みが苦手な人も多いのですが、オーストラリア産のビーフは栄養も高いです。
オージービーフの肉質は、赤身肉が主体ですから食感は弾力性があるので、和牛のように口に入れた瞬間、トロトロに溶けてしまう口どけの良さはないでしょう。
ですが、安価で食べる事ができて比較的、栄養価も高いので臭みさえ上手く調理して食べる事ができたら美味しく召し上がる事ができます。
グラスフェッドビーフとは
「グラスフェッドビーフ」とは、こうした牧草地で主に牧草を食べさせて飼育した牛の肉のことです。
牛の品種、牧草の品種や品質、土壌の種類、地形や気候条件などの違いによって、風味や食感、柔らかさが異なりますが、グラスフェッドビーフは一般に、しっかりとした素朴な風味と優れた食感を持つと言われています。
また、一部のエリアでは栄養価の高い牧草で飼育するパスチャーフェッドビーフと呼ばれる種類もあります。
主な牧草の種類
グレインフェッドビーフとは
「グレインフェッドビーフ」とは、フィードロットで主に穀物(グレイン)を与えて成長させた牛の肉のことです。
牧草に比べて穀物は高エネルギーなため、グレインフェッドビーフは通常、引き締まった赤身に豊富な筋肉内脂肪(マーブリング)を兼ね備え、滑らかで安定した食感を提供。
その肉がグレインフェッドビーフとなる牛も一般に成長の85-90%を牧草地で過ごし、その後、フィードロットで過ごす平均期間は約95日と言われています。
主な穀物の種類
ソルガムや小麦、大麦などを蒸して圧片し、消化しやすい状態にして肉牛に与えています。フィードロットや季節により、与える穀物の種類は異なります。
オージービーフは外国産牛肉の中で安全?
日本のブランド和牛と比べて、確かにオージービーフを含め外国産の牛肉の安全性は劣るでしょう。
日本では、ホルモン剤の使用は禁止されていますが、外国産の牛肉には一定量の肥育ホルモン剤の投与が認められてもいます。
オージービーフのエサは、牧草が主体ですから人間の身体に悪影響を及ぼすという事はありません。
また、狂牛病・口蹄疫など牛特有の病気もオーストラリアでは未だに発生していない事も考慮すると、アメリカ産の牛肉よりもオーストラリア産の牛肉の方が安全性は高いと言えるでしょう。
アメリカ産の場合は、オージービーフよりも肥育ホルモン剤の残留量が多い傾向がある為、安価の外国産の牛肉をよく買われている方はオージービーフの方を購入された方が安全かと。
ですが、外国産の牛肉の中で最も安全性が高いと言われている牛肉は【EU産(ヨーロッパ産)】なんですね。
あまり知られてはいないのですが、それもそのはずで、実はEU産(ヨーロッパ産)は通販サイトで主に販売されているのです。
ですから、日本のスーパーや精肉店などではあまり流通していません。
なので、どうしても外国産の牛肉で安全性を気にされる方はEU産(ヨーロッパ産)のビーフをネットショップで見つけて購入されてみてはいかがでしょうか。
オージービーフと国産和牛の違いとは?
オージービーフは、牧草で育てられていて日本のブランド和牛は穀物が主体で飼育されています。
その結果、国産和牛と比べて肉質にサシ(霜降り)が入り辛く、独特の臭みがでてしまうわけなんですね。
国産牛とは、日本で3ヶ月以上かけて育てられた牛の事です。
ですから、必ずしも日本で生まれ育った牛とは限りません。
そして、和牛とは【褐毛和牛・黒毛和牛・無角和牛・日本短角種】の4品種の牛のみが日本の和牛と指定されています。
日本で最も飼育されている和牛は、黒毛和牛で国内生産の90%なんですね。
オージービーフとの違いでは、国産和牛においては日本独自の育てられ方や餌の違いによってラクトンと呼ばれる香り成分が大量に牛肉に含まれています。
なので、お肉に甘い香りがするのが特徴的になります。
また、オーストラリア産の牛肉は赤身肉が多いですが、国産和牛はサシ(霜降り)がバランス良く入っているお肉になるので、味や食感なども変わってくるというわけです。
主な牛の品種
さまざまな料理でそれぞれの持ち味を発揮するバラエティに富んだオージー・ビーフ。その豊かさを生み出しているのが、オーストラリアで飼育される多種多様な肉牛です。
アジアに起源を持つ「ボス・インディカス」、ヨーロッパからもたらされた「ボス・トーラス」、そして、日本由来の「Wagyu」の3つに大別されます。
ボス・インディカス
アジアを起源とし、オーストラリア北部など高温多湿な熱帯地域の環境に適応する品種です。大きな体格と長い脚が特徴で、その皮膚や汗、尻尾から生じる化学物質はダニや他の寄生虫を寄せつけません。
また、大きな耳とたるんだ皮膚は高温の環境下でも体を涼しく保つのに役立つほか、ラクダと同様、背中に脂肪を蓄積したこぶを持ち、過酷な干ばつなどに対する耐性も備えています。
ボス・トーラス
「イギリス種」とも呼ばれるヨーロッパに起源を持つ品種で、より温暖な気候に適しているため、主にオーストラリアの南部地域で飼育されています。ボス・インディカスよりも体格が小さく、筋肉の増大などによる成長が速いのが特徴です。
その体表的な品種であるスコットランド原産のアンガス種は、顕著な適応性と質の高い遺伝的特徴を有しており、その優れた特性は交配を通じて他の品種の牛を強化するためにも使用されています。
Wagyu
アジア原産の牛から派生した日本由来の品種ですが、ボス・トーラスとして分類されています。筋肉内脂肪細胞(サシ)が豊富で、他の品種よりも柔らかい脂肪組成と細やかな肉質がその特徴です。贅沢な食感と風味を持つジューシーな霜降り入りの牛肉を作る能力に恵まれています。
現在、オーストラリアは日本以外における最大の和牛生産国であり、その9割近くが海外に輸出されています。オーストラリアにおける和牛は牧草地で放牧させた後、飼育場で1年から長ければ600日間も肥育されるなど、他の品種よりも時間とコストをかけて丁寧に育てられています。