お手頃な価格がうれしい「イワシ」。旬の脂がのったイワシは旨味があり、刺身やフライなど、どんな食べ方でも楽しむことができます。最近食べてないので気になります。
イワシの種類と特徴
イワシは、日本の沿岸に多く生息するニシン目の回遊魚です。一般的に、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシを総称してイワシと呼んでいます。
マイワシ
マイワシは、ニシン科マイワシ属に分類される、日本では代表的な品種のイワシです。体の側面に並んだ黒い斑点が特徴で、地域によってはその見た目からナナツボシ(七つ星)とも呼ばれます。体長は20~30cmほどで、日本全国の沿岸で漁獲されています。おもにスーパーでイワシとして並んでいるのはこの種類です。
12~6月が産卵期で、一般的な旬は5月~10月といわれています。梅雨時期に水揚げされるマイワシは「入梅イワシ」と呼ばれ、産卵前で脂がのっているため味がよいとされています。
ウルメイワシ
ウルメイワシはウルメイワシ属に分類され、成魚は体長30cmほどになる大きなイワシです。その名の通り目が大きく、目のふちが潤んでいるように見えることが名前の由来とされています。本州以南の暖かい水域での漁獲が多く、長崎や宮崎などが主な産地です。通年漁獲されますが、脂がのる冬から春にかけてが旬と言えるでしょう。
ウルメイワシは、マイワシに比べて脂が少なく淡白な味わいです。鮮度が落ちやすいことから干物に加工されることが多く、古くからメザシとして食べられてきました。
カタクチイワシ
カタクチイワシは、カタクチイワシ科に分類される体長15cmほどの小さなイワシです。千葉県や三重県、茨城県をはじめ、日本全国で漁獲されています。 カタクチイワシは煮干しなどの加工用になることが多く、鮮魚として店頭に並ぶことは少ないようです。イタリア料理で頻繁に使用されるアンチョビは、カタクチイワシを塩漬けし、オリーブオイルに漬けたものです。
イワシの稚魚はしらすとして漁獲されますが、一般的にはカタクチイワシの稚魚が多いようです。
イワシの栄養
イワシに含まれるおもな栄養をご紹介します。
DHA
イワシに含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脂質を構成する必須脂肪酸の一種です。必須脂肪酸は体内では合成できないため、食物から摂取する必要があります。DHAは脳や神経組織のほか、網膜にも存在する成分です。そのため、神経細胞を活性化させ記憶力や学習能力向上に役立つといわれています。
EPA
イワシにはEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。EPAは、IPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれることもある成分です。DHAと同様に体内で合成できず、食物からの摂取が必要な必須脂肪酸です。体内の血液の流れをスムーズにし、動脈硬化を予防します。その結果、心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が期待できるといわれています。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収促進に関わるなど、骨の成長に重要な役割を持つ脂溶性ビタミンです。また、ビタミンDには過剰な免疫反応を抑え込み、必要な免疫反応を促すという免疫機能を調節する働きがあることが知られています。
カルシウム
人体に最も多く含まれるミネラルがカルシウムです。そのほとんどは歯や骨に存在しています。カルシウムは歯や骨の形成に重要な成分であるため、不足すると骨が十分に成長しなかったり、骨粗鬆症の原因となったりします。また、カルシウムの不足は、高血圧や動脈硬化を引き起こす可能性のあることが分かっています。
手軽に作れる前菜!イワシのカルパッチョ
材料 【2人分】
1、イワシはそぐように切る。玉ねぎはみじん切りにして水にさらす。5分したらキッチンペーパーなどにとり水気をしぼる。
2、イワシを器に並べ、しょうゆをふりかけ、玉ねぎを散らし、塩、こしょうとオリーブオイルをかけてレモンを添える。
いわしのハンバーグ【たねはほんのりみそ風味】
材料(2人分)
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いわし(おろしたもの)
3尾分
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しょうが1/2片
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生しいたけ1枚
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青ねぎ2本
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大根150g
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青じそ3枚
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プチトマト4個
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ごま油大さじ1/2
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キッコーマン特選丸大豆しょうゆ適量
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マンジョウ国産米こだわり仕込み料理の清酒大さじ1/2
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みそ小さじ1
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片栗粉小さじ1
つくり方
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いわしは中骨と皮を除いて包丁で細かくたたく。しょうが、しいたけ、青ねぎのみじん切りにしたものと(A)をいわしに加えてよく混ぜて、4等分にし、小判形にまとめる。
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大根はすりおろし、軽く水気をきる。青じそはせん切り、プチトマトは4つに切る。
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フライパンにごま油を熱し、(1)を焼く。器に盛りつけ、(2)を添え、しょうゆをかけて食べる。