飲食店のチェーン店と個人経営店はどう違う？メリットとデメリット

飲食店はチェーン店と個人経営店の2つに大別されますが、その違いはどこにあるのでしょうか？それぞれの特徴、メリットとデメリット、どのような人が向いているかを解説します。飲食店でのアルバイトを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

チェーン店
■ チェーン店で働く「メリット」
■ チェーン店で働く「デメリット」
■ チェーン店に、向いている人
個人経営店
■ 個人経営店で働く「メリット」
■ 個人経営店で働く「デメリット」
■ 個人経営店に、向いている人
チェーン店とフランチャイズ店の違いは？
チェーン店とは
フランチャイズ店とは
フランチャイズ店のメリット
フランチャイズ店のデメリット

チェーン店

チェーン店は、企業が経営する1つの飲食店グループに所属しており、基本的には外装、内装、コンセプト、マニュアルなどが統一されています。

■ チェーン店で働く「メリット」

チェーン店で働く場合は次のようなメリットがあります。

■メリット■

• マニュアルや研修によりスムーズに仕事が覚えられる
• 福利厚生が充実している場合がある
• シフトの調整がしやすい

新人教育用のマニュアルや研修制度が整備されているので、未経験でも仕事をスムーズに覚えられます。

また、チェーンにもよりますが、従業員割引価格でサービスを利用できる場合があります。

さらに、スタッフの数が多い店舗なら、急な休みが必要になった場合でもシフトを柔軟に調整してもらえるでしょう。

■ チェーン店で働く「デメリット」

チェーン店で働くデメリットや注意点は以下の通りです。

■デメリット■

• 規定が細かい場合がある
• 時間帯によってはかなり忙しい
• 自分の意見が現場に反映されにくい　

ジーンズや、Tシャツ、派手なカラーリングは禁止など、ルールが細かく決められている場合があります。また、利用者の多い店舗では、昼食時や夜間に忙しくなる傾向も。

さらに、改善に向けてアイデアを提案しても、組織が大きいためなかなか反映されにくい場合があります。

■ チェーン店に、向いている人

それでは、どのような人がチェーン店に向いているのでしょうか。

■向いている人■

• 飲食業でのアルバイトは初めての人
• 飲食業界でのキャリアアップを考えている人
• バイト経験を就活に活かしたい人

飲食業でのアルバイトが初めての場合は、マニュアルがあると安心して働けます。

また、チェーン店の場合は本社での勤務など、働きぶりによってはキャリアパスを広げることが可能です。さらに、学生時代に知名度の高いチェーン店で働いた経験があれば、就活時にガクチカとしてアピールできるかもしれません。

個人経営店

個人店はチェーン店と比べて小規模で、アットホームな雰囲気があります。

■ 個人経営店で働く「メリット」

個人店で働くメリットは、以下のような点です。

■メリット■

• 家庭的な雰囲気がある
• 店舗経営のノウハウを学べる可能性がある
• 他のスタッフやお客様とコミュニケーションが図りやすい
• 自分の意見が現場に反映されやすい
• 服装や髪型の規定が少なく、自由に働ける

接客やレジ、物品管理など幅広く業務を任される場合、働きながら店舗経営のノウハウが身に付きます。

また、お客様は馴染み客が多いため、コミュニケーションがとれる面白みがあります。

スタッフとオーナーは距離が近いため、改善に向けて意見を聞いてもらえる、場合によっては反映してもらえる可能性があります。

さらに、服装や髪型・ネイルなど細かいルールを設けていない場合が多い傾向にあります。

■ 個人経営店で働く「デメリット」

個人店で働く場合、次のようなデメリットがあります。

■デメリット■

• 仕事を覚えるのに時間がかかる場合がある
• 現場によってはシフト調整がしづらい
• 少人数店舗では、かなり忙しくなる場合がある

マニュアルが整備されていない場合、働きながら仕事を覚えるため、一人立ちできるまで時間がかかります。また、スタッフが少人数の場合はシフトの変更や休みの調整が難しかったり、シーズンや時間帯によっては大勢のお客様で込み合い忙しくなったりする可能性があります。

■ 個人経営店に、向いている人

下記のような人は個人店で働くのに向いているでしょう。

■メリット■

• 将来的に店舗を経営してみたい人
• アットホームな雰囲気を重視する人
• 自由や個性を重視する人

カフェを開業したいなど、将来自分のお店を持ちたい人には、経営ノウハウが学べる個人店が向いています。また、アットホームな職場で自由に働きたい人も、チェーン店より個人経営店の方が心地よく働けるでしょう。

チェーン店とフランチャイズ店の違いは？

チェーン店とフランチャイズ店には、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

チェーン店とは

チェーン店は「レギュラーチェーン」「ボランタリーチェーン」「フランチャイズチェーン」に大きく分類され、厳密にはフランチャイズもチェーン店のひとつにあたります。ただ、チェーン店は一般的に、レギュラーチェーンを指すことが多いです。レギュラーチェーンは、ひとつの企業が自らの資本を投入し、直接管理・運営する形態。店舗責任者はその企業の正社員であることが多く、経営の方針やメニュー、サービスなどが画一的です。飲食業や小売業に多く見られます。

フランチャイズ店とは

フランチャイズ店とは、個人事業主・法人がおおもとの企業と契約して運営する「加盟店」のこと。本部企業は「フランチャイザー」、加盟店側は「フランチャイジー」と呼ばれます。なお、フランチャイズ店は企業本部と資本が異なる別会社で、契約時には「加盟金」が必要。また、フランチャイズ店は企業本部から運営のノウハウを教えてもらったり、商標の使用権を与えられたりする代わりに、その対価（ロイヤルティ）を支払います。レギュラーチェーンが本部企業自ら経営するのに対し、フランチャイズ店は店舗経営者が実際の業務を行う点が特徴です。日本でフランチャイズが展開されている業種は、コンビニエンスストアや学習塾、エステサロンなどバラエティー豊富。なかでもコンビニエンスストアは9割以上がフランチャイズ店だと言われています。

フランチャイズ店のメリット

フランチャイズ店の主なメリットは、以下の通りです。

■メリット■

未経験者でも参入しやすい
本部企業のブランド力を利用できる
商品開発や宣伝は本部企業が行う
少ない金銭的負担で開業できる

フランチャイズ店は、運営のノウハウを本部から教えてもらえるため、店舗運営未経験者でも参入しやすくなっています。また、広く知られている企業のブランドを利用できる点も大きなメリット。集客効果が期待でき、早く経営基盤を安定させられることにもつながります。なお、商品開発・宣伝は本部企業が実施。フランチャイズ店は本部が行う大規模な宣伝の恩恵を受けられる他、店舗経営のみに注力することもできます。

さらに、フランチャイズ店は店舗の開設費用や運営費を本部が負担する場合も少なくありません。また、初期にそろえる物のマニュアルも決まっており、無駄が出にくいです。実績があるフランチャイズなら資金調達が比較的簡単なこともあり、独自で店を開業するよりも初期の金銭的な負担が少ない点もメリットと言えます。なお、企業から見ると、資本を店が負担するフランチャイズ展開は低いコストで事業拡大できる点がメリット。また、加盟金やロイヤルティを受け取ることができるのもメリットのひとつと言えます。