『パンケーキ』と『ホットケーキ』。小麦粉を混ぜてフライパンで焼く料理としておなじみですが、このふたつにはどのような違いがあるのでしょうか?今回は、それぞれの由来や使い分けなどをご紹介します。意外な歴史が!
- 始まりは紀元前という古い歴史
- パンケーキとは
- ホットケーキとは
- パンケーキとホットケーキの違い
- どのように使い分けられているのか
- パンケーキは新しいトレンドに
- ホットケーキは古きよき日本のスイーツとして
- ホットケーキはパンケーキの一種!
『パンケーキ』と『ホットケーキ』。どちらも小麦粉を生地にして焼く料理ですが、日本ではホットケーキが昔からあり、パンケーキは比較的、最近名前を聞くようになったイメージがあると思います。 パンケーキはどちらかといえば、フルーツたっぷりでおしゃれな印象。対してホットケーキは、はちみつとバターでシンプルに甘さを楽しむもの……という感じでしょうか。 よく似ているようで、じつは違うふたつの料理。ではいったい、どのような違いがそこにはあるのでしょうか?今回は、その謎をさぐっていきたいと思います。
始まりは紀元前という古い歴史
最初にパンケーキが作られた記録はないものの、パンケーキの歴史は古代ギリシャまで遡るといわれています。当時は小麦粉と水の生地を熱した石で両面焼いていたとされています。
そして初めて文献に登場するのは16世紀に入ってからです。18世紀には料理書にパンケーキが頻繁に登場するようになり、19世紀にはあらゆる階層の人々が食べるようになります。
19世紀の終わりにはアメリカでパンケーキ粉が発売され、気軽に食べられるようになりました。
パンケーキとは
パンケーキは、英語で“Pan cake”と書きます。「パン」はフライパンなど、底の平らな取っ手のついた鍋のことを指し、パンケーキはフライパンなど鍋全般で焼いたケーキのことをいいます。 その歴史は古く、粉や水、燃料、鍋代わりの石器があれば手軽に作れるとあって、古代エジプト時代にはすでに作られていたそうなのです。人々の健康と幸せを祈り、神へ捧げるものとして、当時は作られていたのだとか。 材料は、小麦粉、卵、牛乳、ベーキングパウダーがベースで、砂糖を加えてスイーツとして食べることも、塩を加えて甘さを抑え、食事として食べることもあります。
ホットケーキとは
パンケーキとホットケーキの違い
上でお話ししたように、ホットケーキ=熱いケーキというのは、日本独自の呼び方で、ほかの国では残念ながら通じません。(アメリカでは一部通じるところもあるようです。) なので、世界的には「パンケーキ」が共通する言葉です。
どのように使い分けられているのか
パンケーキは新しいトレンドに
近年ハワイやニューヨークのパンケーキがトレンドとなって、東京から「パンケーキ」ブームが広がりました。今では全国各地でパンケーキのお店が見られるようになり、行列で何時間待ちというパンケーキ専門店もめずらしくありません。 そのようなのお店の商品は、やはりホットケーキというよりは、海外でも通じるパンケーキに近いものです。ホットケーキより薄く焼かれ、生地自体の甘さはひかえめ。メープルシロップやはちみつだけでなく、フルーツや生クリームなど、トッピングも豊富です。
ホットケーキは古きよき日本のスイーツとして
対してホットケーキは、喫茶店で出てくる、ちょっと分厚い二段重ねほどのスイーツとして、日本では知られています。トッピングは主にバターとはちみつのみで、生地自体に甘みがついているものとして、使い分けられているようです。 薄焼きのパンケーキを何枚も重ねて、クリームやフルーツ、あるいはハムやレタスなどをトッピングし、食事として食べるのももちろんおいしいですし、昔ながらの存在感あふれる厚めのホットケーキを食べるのも魅力的。どちらも甲乙つけがたいですね。
ホットケーキはパンケーキの一種!
パンケーキとホットケーキについていろいろとご紹介しましたが、ホットケーキはパンケーキの一種ということだけ覚えておけばOK!「パンケーキは甘くなく、ホットケーキは甘い」と認識していた人にとっては、すこし驚きの結果ではないでしょうか。 ぜひ皆さんも、パンケーキとホットケーキの違いについて考えてみながら、気分によって、シーンによって、使い分けてみてくださいね。