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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

食後に眠くなる理由は? 1/2

お腹いっぱい食べた後、眠気に襲われてうつらうつら…。「食後の眠気は生理現象」とはいうものの、ひどい場合は、集中力の低下や倦怠感などを引き起こし、仕事のパフォーマンスを下げる原因になってしまう場合があります。そこで今回は、食後に眠くなる理由を解説しながら、眠気を防止する効果的な方法についてご紹介します。。

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1.食後の眠気の原因1:過血糖

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糖質の摂りすぎは高血糖の原因に、、、

食後の急激な眠気は、糖質の取り過ぎが原因である可能性があります。通常、食べ物が体内に入ると、血液中のブドウ糖の量が増え、血糖値が上昇します。血糖値が上がると膵臓から血糖を低下させるはたらきのあるインスリンというホルモンが分泌され、通常2時間ほどで元の数値に戻ります。

ところが、極端に糖質を取り過ぎると一気に血糖値が上昇し、大量のインスリンが必要になります。この時にインスリンの分泌が追いつかないと過血糖という状況になります。この状態が続くと、ブドウ糖が脳に十分に行き渡らず、頭がぼーっとしたり、眠くなったりする症状につながるのです。

食後の過血糖は、「隠れ糖尿病」

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過血糖は食後約2~3時間にあらわれ、空腹時にはあらわれません。そのため、糖尿病の診断では気付かれないケースが多く、「隠れ糖尿病」と呼ばれているそうです。

食後の高血糖を放置すると、糖尿病が悪化するばかりでなく、神経障害や網膜症など重大な合併症を引き起こし、心筋梗塞やアルツハイマーなどのリスクも高めてしまいます。食後に強い眠気や倦怠感が続く人は、糖尿病の症状を疑ったほうがよいかもしれません。

 

2.食後の眠気の原因2:オレキシンの作用

オレキシンとは?

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1998年、睡眠と関わるオレキシンという脳内物質が、食欲を刺激する脳の中の「食欲中枢」という場所で発見されました。オレキシンは、摂食と覚醒のメカニズムと深く関係していることが解明されています。

というのも、オレキシンが覚醒をもたらす作用があるから。オレキシンの分泌が活発なときは、人は覚醒を保ち、オレキシンの働きが鈍ると人は覚醒を維持できず、睡眠状態に入ります。食後に起きる耐え難い眠気は、血糖値が上昇し、オレキシンの分泌が抑えられることによって引き起こされるのです。

ナルコレプシーの原因物質

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オレキシンの欠乏は、睡眠障害「ナルコレプシー」の原因であることが分かっています。ナルコレプシーを改善するため、オレキシンの覚醒作用を活かした薬の開発が進められています。この研究は、ナルコレプシーの治療だけではなく、時差ぼけの改善やうつ病などの治療にも大きな効果があると期待されています。その一方、オレキシンによる覚醒作用を抑えることで睡眠を促す睡眠薬も発売されています。

 

3.食後の眠気対策1:食べ過ぎない

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前述したように、極端な過食で糖質を取り過ぎると、過血糖を引き起こし、食後の眠気につながります。一度に食べる食事の量がつい多くなってしまうという人は、腹八分目を心掛け、暴飲暴食をやめることで改善されるかもしれません。

 

血糖値を上昇させやすい食べ物

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炭水化物は糖質が高いので、血糖値を急激に上昇させてしまいます。なるべく摂取し過ぎないようにしましょう。糖質制限は、ダイエットにもつながると注目されています。糖質オフと明記されている商品もあるので、食べ物を選ぶ際に参考にしてみては。

・血糖値を上げやすい食べ物…ごはん、パン、麺類、お菓子、清涼飲料水など。
・血糖値を上げにくい食べ物…肉や魚、豆などのタンパク質、野菜、きのこ、海藻など。

 

4.食後の眠気対策2:食べ方を工夫する

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食事の量や食べるものに加え、食べ方も睡眠に大きくかかわります。血糖値を急上昇させず、食後の眠気を引き起こさないためには、どのような食事の摂りかたが望ましいのでしょうか?

よく噛んでゆっくり食べる

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食事後約15分以降に、満腹中枢は刺激されます。この時間までに食事を終えてしまうと、あまり満腹感が得られず、余計食べ過ぎてしまうことがあります。したがって、1回の食事には最低15分以上かけるようにしてください。一般的に「早食いは太る」といわれ、肥満などの原因にも指摘されており、リスクは大きいです。

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ゆっくりとよく噛んで食べることで、少量でも満腹感が得やすくなります。一口ごとに箸を置き、会話を楽しみながら30分以上かけてゆっくり食べると、血糖値も上がりにくいでしょう。

 

野菜から食べる

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野菜や海藻、きのこなど食物繊維が豊富に含まれているものから先に食べるとよいでしょう。食物繊維には糖の吸収を穏やかにする効果があり、先に食べることによって消化のスピードが穏やかになり、血糖値の急上昇を防ぐことができます。

食事を摂る際は、野菜などのおかず→肉や魚、卵などのおかず→ごはんやパンの順番に食べるのが理想的です。ランチは丼やラーメンなどの単品料理より、おかずやご飯、汁物などがセットになった定食が食べやすいでしょう。

5.食後の眠気対策3:夜間の睡眠不足を解消する

食後に急激な眠気に襲われるのは、そもそも夜間に十分な睡眠がとれていないからかもしれません。OECD(経済協力開発機構)の調査でも、日本人の睡眠時間は諸外国中、韓国に次いで短いことが報告されています。夜間の睡眠不足を解消することが、ランチ後の眠気を解消する近道かもしれません。

 

睡眠の質が大事

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睡眠不足を解消するには、睡眠時間を確保することはもちろん、睡眠の質を高めることがポイント。睡眠の質を高めるには、生活習慣を見直すことが重要です。

・就寝3時間ほど前には夕食を済ませる
・ぬるめのお湯に浸かり、体を温める
・就寝30分から1時間前にはテレビやスマートフォンの使用は控える
・自分に合った寝具を選ぶ

上記のことを意識し、就寝前の生活習慣を変えることで、睡眠の質を上げることができます。ただし、平日の睡眠不足を解消するための週末の「寝だめ」は、体内時計を乱し、睡眠の質を下げてしまう行為なのでおすすめできません。週末も「寝だめ」はせずに、平日と同じ時間に起きるようにし、平日より早く就寝するように心がけましょう。

 

「睡眠負債」を貯めないように

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慢性的な睡眠不足の状態を「睡眠負債」といい、負債が膨らむことで心身にさまざまな悪影響が起きることが言及されています。短期的には日中のだるさや眠気につながり、長期的には健康維持へのリスクも高めてしまうと言われています。

睡眠は毎日の積み重ねが大事。規則正しい生活を心掛け、睡眠の質を上げて睡眠負債を貯めないようにしましょう。

6.まとめ

・食後の眠気の原因は血糖値の上昇や脳内物質によるもので、食べすぎにも注意。
・食後の眠気対策は食べ方を工夫し、よく噛んでゆっくり食べたり、野菜から食べたりする。
・睡眠不足が食後の眠気を促す場合もあるため、質の良い睡眠を心がける。

 

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