「ハラミ」は牛のどういう部位のお肉でどんな栄養素が含まれているかご存知でしょうか?
肉の赤身の味わいが濃厚な「ハラミ」は脂が少なくやわらかいので、お子さまからご年配の方まで好まれる食べやすい部位です。
ただ「ハラミ」は牛1頭から2Kg程度しか取れない希少部位なので、スーパーなどではなかなか見かけることができません。
そのため「ハラミは焼肉屋さんで食べるお肉」というような、特別な印象をお持ちかもしれませんね。
- ハラミとは?
- 「ハラミ」はどこの部位?
- ハラミとサガリの違いは?
- 「ハラミ」は低糖質!糖質制限ダイエット中の人におすすめ
- 脂が少なく低カロリーでヘルシー♪
- たんぱく質
- カリウム
- 鉄
- ビタミンB12
- 亜鉛
- 上ハラミと普通のハラミの違いは?
- ハラミと似ているサガリって?
- ハラミのカロリーは?
ハラミとは?
牛の「ハラミ」とは、横隔膜の筋肉を指します。ほどよく脂がのって弾力のあるハラミは、赤身のような見た目をしています。食感は硬すぎず食べやすいやわらかさがあり、旨味や甘味もあるためとても食べやすい部位です。カルビなどと比べるとあっさりとしているので、たくさん食べても胃がもたれにくいと女性にも人気があります。ハラミは牛1頭から2キロほどしか取れない貴重な部位です。
豚のハラミも同様に横隔膜の部分を指しますが、鳥の場合は横隔膜ではなくお腹周りの筋肉(腹筋)を指します。そもそも、鳥には横隔膜がありません。また、鶏ハラミは鶏一羽から10グラムほどしか取れない、とても貴重価値の高いものとして知られています。鶏ハラミも食べやすいやわらかさがあり、コリコリとした食感が特徴です。
実は、筋肉の部位であるハラミは内臓に分類されています。その見た目から赤身と思われがちですが、内臓(ホルモン)として知られる胃や腸も筋肉でできているのです。
ハラミは焼肉以外にも、ステーキや煮込み料理、炒め物などにしてもおいしく食べられます。特に、ステーキにするとシンプルに肉の旨みを味わうことができます。醤油やおろしにんにくなどで和風にしたり、赤ワインをベースにした洋風ソースに合わせるなど、お好みにアレンジして楽しんでみてください。
「ハラミ」はどこの部位?
「ハラミ」は肺を支える横隔膜の筋肉の部分で、内臓肉(ホルモン) の一種に分類されます。
赤身のような見た目ですが、「カルビ」や「ロース」などの赤身肉には分類されません。
横隔膜には「サガリ」という部位もあって、海外ではハンギングデータと呼ばれています。
旨みが強くて高たんぱく+低糖質、ダイエットに効果的でとても魅力がある部位です。
ハラミとサガリの違いは?
ハラミと同様、焼肉で人気の部位の一つが「サガリ」です。実は、サガリも横隔膜の一部で肋骨近くの肉厚の部分を指します。一方のハラミは、横隔膜の背中側にある薄い部分となります。ハラミ、サガリともに比較的あっさりとしていますが、サガリはより脂の量が少ない部位です。ちなみに、サガリという名前は、横隔膜からぶら下がっていることから付けられたといいます。
実は、地域によって呼び方の違いがあるのを知っていましたか。関東ではハラミとサガリを区別せずに横隔膜全体のことをハラミと呼びます。九州ではハラミとサガリをしっかりと区別することが多く、北海道では横隔膜全体のことをサガリと呼ぶようです。それぞれの地域で焼肉屋に行く機会があるときは、注文の際に気をつけておきましょう。
ハラミ、サガリはどちらも内臓部分なので、焼く際にはしっかりと火を通すことが大切です。牛肉のレアな焼き加減を好む人は多いですが、ハラミやサガリは表面に焦げがしっかりとつく程度まで焼くことをおすすめします。こうすることで肉の旨みと香ばしさが増し、よりおいしく食べられるでしょう。
「ハラミ」は低糖質!糖質制限ダイエット中の人におすすめ
「ハラミ」の糖質は100gあたりわずか0.3g、つまりデータ上で糖質はほとんど含まれていません。
噛み応えがる肉質で咀嚼回数が増えやすく、満腹感が出やすいのもウレシイ部分です。
脂が少なく低カロリーでヘルシー♪
牛の「ハラミ」は321kcal/100gで脂肪が少なめですが、「カルビ」や「ロース」は脂肪分が多く400kcal/100gと高カロリーです。
「ハラミ」は赤身肉よりもカロリーは約20%オフ、そのうえカラダにやさしい栄養素が豊富に含まれています。
たんぱく質
- たんぱく質の働き
- 三大栄養素のひとつ
- 筋肉や臓器など、カラダを作る材料になる
- 酵素・ホルモン・免疫を作る
たんぱく質は、炭水化物・脂質とともに、三大栄養と呼ばれています。
体を動かすエネルギー源になるだけでなく、筋肉や臓器、体内の調整に役立つホルモンの材料になります。
たんぱく質が不足すると筋肉の減少や肌や髪のトラブルだけでなく、集中力や思考力の低下が起こりやすくなります。
カリウム
- カリウムの働き
- 血圧の調整
- むくみ解消
カリウムは細胞や血圧を正しくコントロールして、カラダのコンディションを整える働きがあります。
WHO(世界保健機構)では生活習慣病予防のために、積極的にカリウムを摂取するよう推奨しています。
鉄
- 鉄の働き
- 貧血の予防
- 疲労回復効果
- 美肌効果
鉄は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となるミネラルで、全身に血液を運ぶ大切な働きをします。
女性は月経や妊娠、授乳などがあるので、意識して積極的に摂取するのがおすすめです。
コラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、不足すると肌荒れやシミ・シワなどの肌トラブルの原因になります。
ビタミンB12
- ビタミンB12の働き
- 血液を作るサポート
- 疲労回復効果
- うつ病防止
ビタミンB12はビタミンB群のひとつで、血液を作る重要な役割をしています。
不足すると赤血球不足で貧血の原因になったり、うつ病・慢性疲労・神経痛など が起こりやすくなります。
亜鉛
- 亜鉛の働き
- たんぱく質の合成をサポートする
- 新しい細胞を生成をサポートする
亜鉛は体の中で生成できない栄養素で、食事から摂取する必要があります。
不足すると肌荒れや免疫の低下、味覚障害が起こりやすくなります。
良質な細胞を作るサポートをするので、特に成長期の子供さんに積極的に摂取していただきたい栄養素です。
上ハラミと普通のハラミの違いは?
焼肉屋に行くと上ハラミとハラミの2種類の表示を見たことがあると思います。
その名の通り上ハラミは上質なハラミのことを意味し、ハラミよりも値段が高いです。
しかし実は上ハラミとハラミの間には明確な区分が無く、焼肉屋によって独自に定義されてます。
焼肉屋の中で仕入れているハラミの中でも美味しい部位や上質な部位を上ハラミとしています。
ハラミと似ているサガリって?
ハラミと同じく人気の部位の一つにサガリがありますが、実はこれもハラミと同じ横隔膜の筋肉のことです。
ハラミが横隔膜の背中側のお肉なのに対して、サガリは腰椎に接する部分を指します。
サガリはハラミと食感が似ていますが、脂は少なくなっているので更に食べやすいという印象を持たれることも多いです。
ハラミのカロリーは?
ハラミはヘルシーというイメージを持ている人が多いと思いますが、
牛ハラミのカロリーは344キロカロリーとされています。
カルビの500キロカロリー、サーロインの498キロカロリーと比べると少ないですが、
ヒレ肉やモモ肉の200キロカロリーと比べるとかなり高いのでカロリーは決して低くありません。
しかし焼肉にすることで、脂が30%ほど落ちるのでカロリーが気になる方は焼肉がお勧めです。