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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

ゴーストレストランとは?メリットデメリットと経営にあたって 2/2

前回の続きです。

 

 

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今後のデリバリー市場の動き

首都圏では、デリバリー市場はレッドオーシャンになりつつあります。
ひとりで突き進むよりも、周りからサポートを受けながら、仲間と協力しながら運営ができると、心強く、また可能性も広がるのではないかと思います。
ゴーストレストランの運営会社は、エリアの特性や商品の価格帯、何が流行っているかなどの情報をもっているため、サポートを受けるのも選択肢のひとつではないでしょうか。

ゴーストレストラン開業までの流れ

ここでは、ゴーストレストランの運営会社と賃貸契約をして開業する場合を例にします。

STEP1:提供料理のメニュー考案、⼈員の確保
ゴーストレストランのテナントに申し込み後、すぐに開業ができると思いがちなのですが、デリバリーサイトの登録や準備で1〜2ヶ⽉程度かかります。そのため、提供する料理のメニューの考案や写真撮影など基本的な準備をしておくと良いでしょう。

もしくは、契約した⽇から⼀定期間家賃が無料になるフリーレント物件を借りるのもおすすめです。

メニュー考案と同時に、⼈員の確保も⾏うのがベスト。基本的には、ワンオペもしくはツーオペで、ひとつの業態を受け持つことが良いでしょう。店舗の規模を考えると、それ以上の人員確保は実際の運営状況に応じて検討するのが良いのではないでしょうか。

 

STEP2:許認可の申請
開業に必要な許認可「防⽕管理者」、「⾷品衛⽣責任者」、「営業許可書」などはゴーストレストランの運営会社が取得している場合もありますが、⾃社で取得する⽅がのぞましいでしょう。

なぜならば、デリバリープラットフォームと契約をする際に、事業者名の相違があると審査が遅くなる可能性があるからです。

 

STEP3:ゴーストレストランの運営会社と賃貸契約をする
ゴーストレストランやクラウドキッチンとして貸し出している物件は、テナントを4〜8つで区分けしており、各ブースにキッチン設備を設けています。
物件を選ぶ際には、調理器具や材料をどれだけ保管できるのか、提供予定の料理が問題なく調理可能か、効率の良い導線かを確認しましょう。

 

STEP4:デリバリープラットフォームと契約
デリバリープラットフォームとの契約は、登録完了するまでに2週間から2ヶ⽉程度の時間を要します。参考までに、主要なものを紹介します。

A プラットフォーム

出店審査はさほど厳しくはありませんが、申請店舗が多いため承認までの時間がかかります。最短で1ヶ⽉程度ですが、余裕をもって2ヶ⽉程度はみておいたほうが良いでしょう。

 

B プラットフォーム

お店のコンセプトや業態の審査が厳しいのが特徴。売上が⾒込めるかといった審査が特に厳しく、販売実績が無い場合は要注意です。地域別のサポートセンターによって差があるため、デリバリーが多い激戦区では2ヶ月程度みておいた方が良いでしょう。

 

C プラットフォーム

料理のオプション数が必要なのが特徴です。メイン料理+オプションセットがないと登録が難しい為、商品数を確保することが必須です。

ゴーストレストランで開業するメリット

 

初期費⽤が安い

都内で飲⾷店を開業する場合、物件取得の初期費⽤で300〜400万円かかります。さらに、内装で300〜500万円以上。冷蔵庫などの重機の⽤意に100〜200万円かかるため、トータルで1000〜1500万円かかります。
しかし、ゴーストレストランであれば、提供メニューなどにもよりますが50〜300万円程度で開業が可能です。

 

開業経験がない⽅も安⼼

クラウドキッチンの運営会社で開業する場合、運営会社にノウハウがあるため、販売促進やSNS運⽤、広告出稿などもサポートしてくれます。
また、テナント内は複数の飲⾷店で成り⽴っているため、個⼈商店が集まった「商店街のキッチン版」のようなもの。お互いに意⾒交換ができるのもメリットなのではないでしょうか。

 

実店舗に来店されるお客様に案内ができる

実店舗がある場合によりますが、満席で予約をとることができない際にデリバリーの案内ができます。また、デリバリーのお客様が実店舗に来店される場合もあり、相互で認知度を⾼める効果があります

ゴーストレストランで開業するデメリット

デリバリープラットフォームに⼿数料がかかる
店舗側がデリバリープラットフォームに⽀払う⼿数料が売り上げの約35〜40%以上(税込み)となるため、商品⾃体の価格を上げなければ利益が出ません。さらに、ユーザー側は配達⼿数料もかかるので、ユーザーが求めるコストパフォーマンスと店舗側がだす料理の間に⼤きな格差が⽣じます。
提供するエリアの平均価格や競合他社の商品を分析し、値段設定に気を付けましょう。

 

天候に左右される

ユーザーは⾬など悪天候であるほどデリバリーを頼みたいものですが、デリバリープラットフォームでは対応しきれていないことが現状。⾃転⾞やバイクで配達するため、悪天候であると「近くに配達員がいません」の表⽰になり、対応不可となります。
従来どおり、⾃社で注⽂を受け配達することが可能であれば良いですが、配達員の⼈件費が⽣じますので注意が必要です。

テイクアウト⽤の容器が⾼い

デリバリーはテイクアウト⽤の容器が随時必要です。2022年1⽉の⽯油価格⾼騰により、容器の値段が⾮常に⾼値になり、さらに他の素材を使⽤した容器も⾼値になっています。料理の値段設定をする際には、容器の値段を加味しなければなりません。また、汁物であれば汁と麺が分かれたものを使⽤するなど、適した容器を選ぶことも⼤切です。

 

ゴーストレストランを経営する上での注意点とアドバイス

限られたスペースを有効活⽤し商品数を増やす
クラウドキッチンは平均2〜3坪と、どうしても限られたスペースになるため、調理スペースと⾷材のストックスペースを有効活⽤することが重要です。ひとりで出来るオペレーションと、豊富なメニュー数を確保できるかが鍵となります。

ゴーストレストラン運営会社への売上連動型の賃料が発⽣するか確認すること
基本的には(キッチンの)賃料のみを支払う場合が多いですが、ベースの賃料が安いかわりに、売上連動型の賃料が発⽣する場合もあります。その場合は、デリバリープラットフォームに⽀払う⼿数料に加えて、賃料に値する売上連動型のパーセンテージもコスト計算する必要があります。

通常の飲⾷店開業と違い、初期費⽤や⼈件費などをおさえることができるゴーストレストラン。開業後も、コンセプトやメニューの変更など簡単に業態変更も出来るので、トライアンドエラーを繰り返して運⽤できることが最⼤の魅⼒ではないでしょうか。

 

 

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