梅雨の時期になんとなく感じるだるさ。理由がはっきりしないだけに、どう対応していいかわからない人も多いのではないでしょうか。
気象病の症状
気象病の症状は人によって異なり、心身問わず様々な不調を伴います。
主な症状として、食欲不振、体のだるさ、むくみ、下痢、頭痛、不安感、めまい、不眠などが挙げられます。
食事のポイント
梅雨の時期を元気に過ごすためには、毎日の食事が重要になってきます。
今回はよく起こりやすい症状別に、食事のポイントをご紹介します。
食欲不振
湿度が高いと体内の消化吸収や水分代謝が上手くできなくなり、消化不良になりがちです。無理せず食べやすいものを食べましょう。
おかゆやうどんなど消化の良い炭水化物のほかに、内蔵の機能を修復するために必要であるたんぱく質も一緒にとることがおすすめです。また、ビタミンB1をとることでエネルギー代謝を亢進させ、食欲を取り戻す働きがあります。
味の濃いものや脂肪分が多いものなどは胃腸に負担がかかるため、なるべく避けるようにしましょう。
食品 豆腐、ささみ肉、乳製品
成分 たんぱく質
効果 体の機能の維持
食品 玉ねぎ、ねぎ
成分 アリシン
効果 食欲を増進し、ビタミンB1の吸収を高める
食品 豚肉
成分 ビタミンB1
効果 疲労回復、エネルギー代謝に必要
体がだるい、不眠、ストレス
低気圧が続くことで、自律神経が乱れて副交感神経が優位になりがちです。日中でも体が休息した状態になり、だるさや眠気を感じてしまいます。朝カーテンを開けて太陽の光を浴びたり、軽い運動などを行ったりすることで、日中に交感神経を優位にさせ、夕方から夜にかけて副交感神経を優位にさせていくという本来のリズムを取り戻せるようにしましょう。
また、疲れが溜まるのは、疲労物質が体内に蓄積され、代謝が上手くいっていないからであるとも言われています。代謝を高めるために、パントテン酸などのビタミンやミネラルをとることを意識しましょう。
食品 ピーナッツ、アボカド
成分 パントテン酸
効果 エネルギー代謝を促す
食品 牛乳
成分 カルシウム
効果 精神的疲労やイライラを静める
食品 大豆製品、バナナ
成分 トリプトファン
効果 睡眠に関わるホルモンのメラトニンを合成する材料となる
むくみ
湿度が高いと、体の水分を汗として排泄することが難しくなります。その結果、体内に水分が溜まり、むくみやすくなります。また、低気圧の影響により自律神経が乱れ、血の巡りが悪くなってしまうことも影響しています。
濃い味のものを食べ過ぎると、喉が渇いて水分の摂取量が増加してしまいます。外食やレトルト食品は塩分が多く含まれていることが多いので注意が必要です。
塩分の取り過ぎを防ぐためには、薄味を心掛け、ナトリウムの排泄を促すカリウムが多く含まれている食品をとることが効果的です。野菜やいも類、果物などを意識して摂取しましょう。カリウムは水に溶けやすいので、汁物やスープにして食べることがおすすめです。
成分 カフェイン
効果 利尿作用で体内の余分な水分の排泄
食品 さといも、バナナ、ほうれん草
成分 カリウム
効果 カリウムを効率よく摂取できる
食品 レモン
成分 クエン酸
効果 香りや酸味
梅雨の時期におすすめの食べ物
「体内に水分が溜まる」ことで梅雨バテに繋がっています。かと言って、水分を取らない!といった対処をしてしまっては返って身体によくありません。適度に汗で水分を流し、体内に水をためない食材を選んで日頃の食事を見直してみましょうね!
●発汗を促すもの(解表作用のある食材):唐辛子、しそ、しょうが、ねぎ、香菜、香辛料など
●利尿作用のあるもの:パセリ、納豆、冬瓜、小豆、黒豆、サクランボ、アサリ、ハマグリ、ハモ、昆布、ハトムギ、とうもろこしのひげ根など
●胃腸の機能を高めるもの:米、長芋、じゃがいも、とうもろこし、キャベツ、いんげん、しいたけ、たら、いわし、すずき、かつお、さば、鶏肉、牛肉など
●体にこもった余分な熱と湿気を取り去るもの:緑豆、豆腐、きゅうり、セロリ、そば
日本のスーパーフード
おすすめなのが日本の誇る
スーパーフード“梅干し”
◎冷え性改善
◎ダイエット効果
◎美肌効果
◎デトックス効果
◎アンチエイジング
など様々な効果が期待できるほか、クエン酸などの豊富に含まれる有機酸が代謝をうながし、おなかの調子を整えて免疫力を高めてくれます!
また、強力な殺菌作用もあり、食中毒の起こりやすい梅雨の季節にはありがたい食材。お米に梅肉をまぜた梅ごはんやおくらやきゅうりなどの野菜と和えたり、いわしやごぼうの梅煮、簡単な梅ドレッシングなど、疲労回復に効果的な食材を毎日の食事にうまく取り入れて、梅雨の体調不良を元気に乗り切りたいですね。
最後に
身体に余分な湿気を溜め込まないよう意識しながらしっかり食べて、本格的な夏に備えてスタミナを付けておきましょう!もちろん適度な運動も!