お米の精米の仕方によって栄養価が変わってきます。一般的に3分精米(3分づき)・5分精米(5分づき)・7分精米(7分づき)・分つき米等がありますので、今回は精米について紹介したいと思います。
- 分つき米(3分づき・5分づき・7分づき)の良い点
- 3分づき・5分づき・7分づきに含まれる主な栄養素とその働き
- 3分づき・5分づき・7分づきの研ぎ方
- 3分づき・5分づき・7分づきの水加減
- お米に賞味期限の記載はない
- 分つき米の購入のポイント
- 『保存』精米前も精米後と同じ、冷蔵庫がおすすめ
- 『保存』容器はどんなものが良い?
- 最後に
近年ご家族の健康を考えて3分・5分・7分づき精米が大変増えてきております。
玄米食はどうしても食べづらいというお声も多いのが実情です。
玄米ほど栄養分は少ないですが、白米よりは栄養分があり玄米より食べやすい3分精米・5分精米・7分精米、 玄米食が苦手な方は、一度お試しください。
◆分づき米とは、白米を10割の精米率としたら何割精米しているかで、3分づき米・5分づき米・7分づき米といいます。(数字が小さいほど玄米に、大きいほど白米に近くなります。)
玄米 【ごはん】 ボソボソしていて初めて食べるには、食べ難い。 【米粒】 籾殻(もみがら)を取り除いた状態。 ※一番栄養価が高いが、クセがあり食べ難いのが欠点。 |
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3分づき(3分精米) 【ごはん】 ボソボソ感がありますが、そこまで食べ難いことはない。 【米粒】玄米に近く茶色い。 |
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5分づき(5分精米) 【ごはん】 ボソボソ感が残るものの食べやすい。風味がある。 【米粒】 胚芽もそのまま残り、白っぽさが出ている ※7分精米(7分づき)になれてきたらチャレンジしてみて下さい。 |
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7分づき(7分精米) 【ごはん】 やわらかい食感も白米にかなり近く、食べやすい。 【米粒】 胚芽が少し失われている。白米にかなり近い。 ※初めて分つき米を食べられるに方は、こちらから始めると良いと思います。 |
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白米 【ごはん】 一般的に食べられている白米です。とても美味しい。 【米粒】 白く精米されていて胚芽が失われている。 |
分つき米(3分づき・5分づき・7分づき)の良い点
玄米の栄養分を残しつつ、白米と同様に炊け、食感も玄米ほどボソボソした感じがなく玄米食より飽きづに食べ続けられます。
また、食べ続けると玄米同様の効果で、便秘が治ったり、肌がきれいになったり、ダイエットできたという事例もございます。
精米前のお米は、精米した後のお米よりも1年程度長持ちするといわれています。そのため、大量に購入して保存する必要がある場合は、精米前のお米の方がいいでしょう。
3分づき・5分づき・7分づきに含まれる主な栄養素とその働き
胚乳部には主としてでんぷんとたんぱく質が存在し糠と胚芽の合計された糠層には脂質、ビタミン、無機質、機能成分などが存在します。
よって玄米→三分精米→五分精米→七分精米→白米と精白度が多くなるにしたがって糠層に含まれる成分が失われる事になります。
ビタミン | ビタミンB1 |
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ビタミンB2 |
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ビタミンE |
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ミネラル | カルシウム |
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マグネシウム |
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カリウム |
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亜鉛 |
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鉄 |
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食物繊維 |
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炭水化物 |
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3分づき・5分づき・7分づきの研ぎ方
3分・5分・7分精米は、白米に比べると糖成分が多いのでスピードがモノをいいます。
研ぐときの一番最初は、かなり濃い研ぎ汁がでます。
この研ぎ汁をお米が吸ってしまうと大変です!炊き上がりが糠臭くなってしまいます。
ですから1、2回目の研ぎ汁をとにかく早く捨てることがかんじんです。
1 )ボールに正確に測ったお米を入れ、勢いよくその中へ水を注ぎ、軽くかき混ぜるとうにして2回すすぐ。(すすぎは1回につき約10秒)
2 )水を捨てる。
3 )水のない状態で、ソフトボールを握ったような形に指を広げて、お米を約30回かくはん。
4 )にごり水を捨てる。
5 )たっぷりの水を注ぎ、軽くかき混ぜてすぐに水を捨てる(これを2回行う)。
6 )再び(3)~(5)を繰り返し(1回~2回)、水がにごらなくなったらOK!
●全工程を約3分以内で
3分づき・5分づき・7分づきの水加減
水の量は白米より少し多め、または同量でかまいません。
むしろ、白米より長めに浸すことがポイントです。
塩をひとつまみ入れると、比較的ふんわりと炊けるようです。
また、3分・5分・7分精米保温には向きません。
色がどんどん変わりますし、ジャーが糠臭くなる可能性もあります。
あまったお米は、ジャーで保温せず、ラップに包んで冷凍保存してください。
その日中に食べるなら冷蔵保存でかまいません。
お米に賞味期限の記載はない
お米は野菜などと同じように生きている「生もの」という扱いになるので、生鮮食品の中でも青果と同じ「農産物」に当たります。そのため、お肉や魚のような消費期限や、その他の加工食品にあるような賞味期限の記載はありません。
その代わり、精米した日を表示することが義務づけられています。これは、先ほどご紹介したように、精米した後から徐々に酸化が進んでしまい、風味が落ちてしまうから。精米した日に近ければ、よりお米の風味を落とさず美味しく食べられます。
分つき米の購入のポイント
1、精米したてを購入する
2、無農薬米・減農薬米を購入する
分つき米を購入する時の大切なポイントとは、精米したてを購入することです。
分つき米は、非常に酸化が早いお米なので精米したてを購入することをオススメします。
もうひとつ注意しなければいけないのが、残留農薬です。
胚芽やヌカ層には、残留農薬がたまりやすいと言われているので、分つき米は胚芽やヌカ層を残して精米するので、できたら無農薬のお米をもしくは、減農薬のお米をオススメします。
『保存』精米前も精米後と同じ、冷蔵庫がおすすめ
精米前のお米も精米後と同じように、高温多湿の場所では痛みやすいです。また、コクゾウムシといった虫が発生したり、水分の多い場所ではカビが発生したりする可能性もあります。これらの被害を防ぐためには、温度や湿度の低い場所で保存すると良いでしょう。
保管場所としては、温度が10℃以下の場所が理想とされています。冷蔵庫の野菜室の中がおすすめです。また、お米はにおいが移りやすいので、においの強い食材の近くに置かないように気をつけましょう。。
『保存』容器はどんなものが良い?
お米は空気に触れると酸化すること、湿度が多いとカビが発生してしまうことから、密閉容器に保存しましょう。また、冷蔵庫の中に保存していれば湿度の心配はそれほどありませんが、乾燥しすぎてしまう可能性もあるので、乾燥で水分が飛んでしまうのを防ぐ役割もあります。
密閉容器や真空パックなど、保存方法や容器もいろいろありますが、密封できる袋やペットボトルなどの少量ずつ取り出せる容器がおすすめ。計量カップに出すのが簡単なだけでなく、冷蔵庫や野菜室の隙間でも収納しやすいです。
最後に
せっかくいいお米を買っても保存や水分量で味は変わってしまうデリケートなものです。
精米具合でも味は変わりますので、色々試して自分の食べたいお米に出会えるといいですね。