パテ、テリーヌ、リエット……?メニューを開いて、「このカタカナメニューってなんだろう、でもデート中に恥ずかしくて聞けないから適当に頼んでしまおう!」そんな経験ありませんか? そして出てきて唖然!「あれ?想像と違う!」
実は違いが全然よく分かっていないけど、今さら聞けないカタカナメニューを、一挙に紹介!
- パテ『Pâte』
- テリーヌ『Terrine』
- リエット『Rillettes』
- ステック・フリット『Steak Frits』
- スープ・ド・ポワッソン『Sope de Poisson』
- 仔羊のロースト『Carre d'agneau』
- シュークルート『Choucroute』
- アリゴ『Aligot』
- ガトーショコラ『Gâteau au chocolat』
パテ『Pâte』
パイ生地で包んで焼く料理が、本来の姿
どんなビストロにもある、といっても過言ではないほどおなじみのこのメニューがこちらの「パテ」。本来、パテは肉類をミンチ状にしたものを、「パイ生地」で包んで焼く料理。近年はパイで包まないものも多く見られる。 (仕込みが大変なので!)
店によって、レバーが多めに入っていたり、食感が滑らかだったりと、見た目は同じように見えても、実はその店の個性が表れる料理でもある。ワインとともに、まずは前菜としてお勧めの1品です。
テリーヌ『Terrine』
四角いテリーヌ型で作れば、それはテリーヌ
すり潰したり刻んだりした材料を固めて調理する点ではパテと一緒だが、「テリーヌ」とは、もともと陶製の深い器を意味することば。四角いテリーヌ型に具を詰めて蓋をし、調理したものをテリーヌと言います。
したがって、素材は何であってもテリーヌ型で作ればそれはテリーヌ。四角いテリーヌ型だけではなく樋型や丸筒型で作ってもテリーヌと名乗る場合もある。
加熱する際の温度や時間が、食感を大きく左右する。濃厚でリッチな口溶けが愛される一品。ブリオッシュを添えて出す店も多です。また、四季折々の食材を使用できるので店ごとに多種多様なテリーヌが楽しめます。
リエット『Rillettes』
焼くのではなく、長時間「煮て」ペースト状に冷やすのがリエット
パテ、テリーヌとあわせて、こちらも何が違うのか混乱する料理。フランスの肉料理で、パンやトーストに塗って食べる一般的な保存食。
パテはオーブンを使う調理法なのに対し、リエットは基本的に豚のバラ肉や肩肉を角切りまたはみじん切りにし、強めに塩を振って、脂肪の中で簡単にほぐれるまで弱火でゆっくりと「煮てから」つぶし、脂肪分がペースト状になるまで冷やす。
場所によっては「牛のリエット」とか「鳥のリエット」なんかもあります。
こちらも前菜向きの「とりあえず」と頼みやすいメニューだが、バゲットに塗って食べ始めたら最後、止められない恐れアリ。こちらを頼み、食べらなが料理を注文するのもオシャレだな〜。
ステック・フリット『Steak Frits』
ステック(steak)=ステーキ、フリット(frites)=フライド・ポテト。
パリにはこの料理の専門店もあるほど、フランスで広く愛されている定番料理。いわゆるステーキ&フライドポテト。
ステーキ肉は部位を表記しないのが一般的。
ワインとの相性が重視されるため、口に余韻の残る噛み応えを持つものが多く、それをワインで流し込む口福感がたまらない。現地にいた時も毎日のように食べてましたが、稀にフリットをインゲン豆に変更できる店もあります。
スープ・ド・ポワッソン『Sope de Poisson』
冬の訪れを告げる定番スープ
ビストロのメニューの黒板に冬の訪れを告げるのがこの料理名。南仏のビストロの定番料理で、魚介のアラのスープである。アラや甲殻類を香味野菜と炒めてからトマトやハーブと一緒に煮込み、仕込みが大変で丁寧にこして仕上げる。
こすために固形の具は入っていないですが、スープには魚介の旨みが凝縮されている。ニンニクと唐辛子がベースの「ルイユ」と呼ばれる調味料とチーズを添える。
仔羊のロースト『Carre d'agneau』
ラムを一番美味しくいただく料理は間違いなくコレ!
フランス語での料理名は「ロティ・ダニョ」。骨付きの背肉を、ローズマリーやニンニクとオーブンでローストする。
肉の中央を、美しいロゼ色に焼き上げるのがシェフの腕の見せ所。ソースは肉のジュ(汁)で、あとはオレンジソースなんかもいいですね。
ラムのおいしさを引き出すには、塩、こしょうで焼くのが一番。ハーブミックスをまぶすと、より香りがよくなって、ラム特有のくせも気にならず、抜群のおいしく美女も子供も手でかぶりつく!
シュークルート『Choucroute』
ザワークラウト(キャベツ)を用いた煮込み料理
わたしの師匠がいるフランス・アルザス地方発祥の煮込み料理のこと。
ザワークラウトと同様の意味で使われることもあるが、料理としてはザワークラウトをソーセージやベーコン、豚のすね肉などとともに煮て、ゆでたジャガイモをつけ合わせた、フランス東部アルザス地方の料理。 粒マスタードと一緒に召し上がれ!
ビールがとまらなくなる逸品ですよ。
アリゴ『Aligot』
じゃがいもとチーズたっぷりな人気メニューのひとつ。
肉料理のつけ合わせとしてよく出てくる、フランス・オーベルニュ地方の郷土料理。じゃがいもとチーズがたっぷり入った、粘り気のあるいも料理。
フランスの中南部オーブラック地方の郷土料理。粘度が非常に高く、餅のようによく伸びる。
『ビストロ アリゴ』では店名に掲げているように、看板メニューに据えている。ビストロでこのメニューが出てくると、ほっとして嬉しくなる一品ですが、あまりおいてある店は少ないですね。
ガトーショコラ『Gâteau au chocolat』
デザートはやっぱりチョコレートケーキ。定番中の定番。ケーキ屋さんにも登場していますね。
牛乳にアーモンドやバニラで風味をつけゼラチンで固めた「ブランマンジェ」、カスタードクリームの表面を焦がしたカラメルで固めた「クレームブリュレ」などとともに、ビストロのデザートでよく見かけるのがこちらの「ガトーショコラ」。
つまりチョコレートケーキである。
カシスのソースやソルベ、果物を盛り少ししゃれたデコレーションにしたり、ホイップクリームを添える店も。
色合い通りの濃厚な味が、エスプレッソや食後酒のブランデーなんかと相性がいいですね。
最後に
ほんの一部ですが紹介しました。基本的にどこにでもあるメニューですので安心。また、店のスタイルによって形や味わいなども変わってくるので、その料理を見て、どこの地方で修行してきたかも意外とわかります。それぐらい色々あります。楽しいですよね。そして一緒にワインを飲みながら1日の疲れを癒せれば最高!