飲食店、経営者が直面するお悩みあるある
- 飲食店の売り上げアップ方法はズバリ!
- 料理の美味しいはもちろん大切、しかし、、、
- 飲食店経営の重要な側面
- より具体的な、従業員教育方法とは
- 飲食店の集客を左右するのは!
- 目玉メニューの決定に大きく関わってくるのがコンセプト
飲食店の経営を業とする方、あるいは検討している方の多くは、食材の調理ということに関しては、人並み以上の自信や経験をお持ちのことでしょう。それこそ、一流のレストランや料亭などでも通用する技量と自他ともに認められていらっしゃる方も少なくないはずです。
しかしながらシビアな現実として、料理の腕と飲食店経営者としてのセンスや資質といったものは、必ずしもイコールではありません。
料理は美味しいのに経営が上手くいかない、あるいは計画立案が思うようにいかないというのは、飲食店経営者としての正しい考え方や判断力を身につければ、大きく改善される余地があるということです。
例えば、売上が伸びないのであれば、メニューやダーゲット、価格設定といったものを再検討。従業員教育が上手くいかないなら、経営者としての心構えと実践方法を学んでみる。目玉メニューがないという状態なら、それを作り上げるための考え方を今一度考えてみる。飲食店としての立地や物件選びについても、根本となるポイントをおさえておく。そしてお店の内装デザインを決める、変更する場合についても然り。
飲食店の売り上げアップ方法はズバリ!
まずは、飲食店の売上というものについておさらいしておきましょう。既に飲食店を経営されている方や、開業に向けて計画を練っている方にはご説明するまでもないことかもしれませんが、一応お伝えしておきますと、飲食店の売上は次のような公式で表すことができます。
客数×客単価×来店頻度=売上
つまり、飲食店の売上アップ方法とは・・・
- 来店してくれるお客さんの数を増やす
- 来店したお客さんが使ってくれる金額を増やす
- お客さんがお店に来てくれる回数を増やす
これら3つの要素を、複合的に実現していくことが、何より重要となってきます。
では、その具体策を、より詳しく見ていきましょう。
料理の美味しいはもちろん大切、しかし、、、
飲食店を経営している方、しようと目指している方は、「美味しい料理を出せば、自然に客数は増える」というプライドや自負をお持ちの方も多いことでしょう。もちろんそれは大切です。
しかし、お気を悪くしないでお読みいただきたいのですが、料理の美味しさだけでは集客につながらないというケースが、現実に多々あるのです。
飲食店の売上アップ方法で重要になってくるのが、「誰」に「何」を提供するのかというターゲット戦略とコンセプト設定なのです。
ひとつ極端な例を挙げてみましょう。仕事帰りのサラリーマンのオアシスとして名高い東京・新橋エリア。この界隈には、安くて美味しい料理を出す店が多数軒を連ねており、そのことが街全体に中高年男性を呼び寄せる集客効果を果たしています。
そんな立地に、女性や子供をターゲットとしたこだわりスイーツのお店を出したらどうなるでしょうか?100%失敗すると断言はできませんが、成功する可能性が低いことは否めませんね。
逆に郊外や住宅街にほど近い立地なら、成功の可能性が出てきます。ターゲット戦略とコンセプト設定の重要性とは、そういうことなのです。
さらには、客単価アップや、来店頻度アップのための工夫といったものをしっかりと考えておきたいところ。例えばランチタイムに、プラス数百円でドリンクセット、サラダ&デザートセットといったものを用意しておけば、客単価アップの期待は高まります。
リピーター獲得には、日替わりメニュー・週替わりメニューの設定や、ポイントスタンプ、常連さん向け特別裏メニューの提供などが考えられます。もうひとつ、競合ライバル店の存在の有無や差別化といったことも見逃せません。
以上、ざっと飲食店の売上アップ方法について述べてきましたが、これらはあくまでも例であり、すべてのお店に通用するという訳ではありません。個々のお店ごとに正解の数は存在します。
飲食店経営の重要な側面
お店の規模や繁盛度合いなどにもよりますが、オーナー1人だけでお店を切り盛りしていくというのは、なかなか困難なもの。そこで重要になってくるのが、従業員教育の重要性です。
とは言え、飲食店経営者の皆様は、一般的な企業での社員研修や教育といったものに関しては、さほど知識や経験といったものはお持ちでないことでしょう。そこで、飲食店経営における従業員教育について、具体的なポイントを見ていきましょう。
まずは経営者として心しておくべきポイントから。
従業員は「自ら育てていく」という意識
従業員に対して「給料を払っているのだからその分キチンと働け!」という気持ちは持つべきではありません。当然、そうした言動は従業員に伝わり、モチベーションの低下を招きます。
ひいては来客数の低下にも繋がりかねません。ご自分の家族のように、長い目で育てていくというスタンスが重要です。
従業員は、いつか辞めるものと覚悟しておく
学生のアルバイト・主婦のパート、どちらの場合にも言えることですが、こうした方たちは然るべきタイミングがくれば辞めていくもの。そのことを前提としておくべきです。
決して未来永劫、お店で働いてくれるとは限らないのです。この点をあらかじめ踏まえておくべきです。だからといって、前述の長い目で育てていくというスタンスは捨ててはなりません。来客数の低下は、気を抜けばすぐにやってきます。
より具体的な、従業員教育方法とは
実際の現場で行うべき、従業員教育についてです。と言っても、これはマニュアルという訳ではありません。芯となる考え方の参考資料と思っていただくのがよいかと思います。
お店のビジョンの説明
大企業などでは、自社のビジョンを知らないまま働いている社員もいるようです。そのようなことがないように、ご自分のお店について開店した理由やどんなお店を目指しているのか、お客様にどんなサービスを提供したいのか、将来どのような展望なのかをぜひ語ってください。
従業員の意識が変わってくるはずです。また、店舗が複数にまたがる場合などは、ビジョンの共有化によって、スタッフの意識統一という効果も望めます。
接客のロールプレイング
お客様の来店からお帰りまでをどのように接客して、どのような気持ちで過ごしてもれるかを想定し、席への案内、注文時、料理の給仕、会計時といった具合に、各場面に応じた対応やトーク、立ち振る舞いを考え、実践形式で何度も練習し自然に振る舞えるようにします。
例えば、男女ペアのお客様にはレディファーストで先に椅子を引く、お帰りの際は、外で姿が見えなくなるまで見送るといった具合です。
各種作業のマニュアル・チェックシート化
上記の接客以外では、仕込み等の開店準備や、調理スタッフとホールスタッフの連携、メニューについての説明、レジの使用方法、清掃や衛生管理のやり方などは、マニュアル・チェックシート化しておくことで漏れがないようにしておくと良いでしょう。人員の入れ替わりの際にも、スムーズに移行できます。
飲食店の集客を左右するのは!
まずは、「お店の売上や集客がなかなかアップしない」とお悩みの方にご質問です。メニューとして用意されている品数はどの位ですか?メニューの品数は多ければ多いほどいいと考えていませんか?
実はメニューの品数の多さと集客は、必ずしも比例するというものではありません。
予算と人手が豊富で食材の調達も万全ということであれば、メニューの品数の多さをお店のウリとすることも可能でしょう。
しかし、そこまで規模の大きくないお店の場合、メニューを闇雲に増やしてしまうと、それだけ手間暇も増えてしまいます。お客様に提供する時間も遅れ、ひいては味そのものが大雑把になり低下してしまうという事態を招きやすくなるのです。
当然、お客様の満足度は下がり売上は減る一方、人件費や材料費はかさむという悪循環。
では、どうすればいいのかというと、目玉メニューあるいは看板商品の設定です。異業種の例えですが、今やファストファッションの一大成功例となっているユニクロ。
同社が大きな飛躍を遂げる原動力となったのは、フリースを戦略的な目玉商品としたことでした。また、中華の四川料理の店では、その多くが麻婆豆腐やエビのチリソースを看板メニューとしていますね。つまりは、そういうことなのです。
目玉メニューの決定に大きく関わってくるのがコンセプト
では、集客効果をもたらす目玉メニューはどのように考えればよいのでしょうか?
理想的なのは、お店として最も自信のあるメニューということになりますが、必ずしもそうなる保証はありません。ある洋食店の例では、ハンバーグを目玉としていたものの、お客さんにはむしろコロッケの方が評判となってしまったそうです。
この場合は結果オーライですが、下手をすればお店の経営にも大きく関わってきますね。
そこで重要になってくるのが「menu1、売上が伸びないなら」のページでも触れている、お店のコンセプトとターゲットの想定です。これは安易に行なってよいものではなく、必ず実績・信頼のあるその道のプロに協力を仰いでください。それこそ、思いつきや薄い情報だけで決めるべきではありません。
そうしたコンセプトとターゲットを踏まえた上で、お店として出したい料理は何か、ターゲット層が望んでいる料理は何か、妥当な金額はいくらかといった要素で目玉メニューを決め、それを補足するメニュー群を増やしていくというやり方が王道と言えるでしょう。
例えば大人向けの焼肉店で、ターゲットは30代以上とするなら、最上級の国産牛のタン塩を目玉メニューに、カルビやロース、ホルモン類を充実させる。女性客も視野に入れるなら、デザート類にもこだわりのものを用意するといった具合です。