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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

ラーメンの原価率は何%くらいなのか?

ラーメンが好きな人は、「この店は最近味が落ちた」「ここはスープが薄くなった気がする。原価率を落としたのでは?」などとよく議論をしています。

では、実際にラーメンの原価率というのは何%くらいなのでしょうか。気になりますよね?

先に結論を言えば、ラーメンの原価率は平均して30%〜35%程度です。分かりやすく例えるならば1,000円のラーメンの場合350円の原価がかかっている、ということです。

 

ラーメンの原価率を計算する際には

「①タレ+スープ ②麺 ③具材」の3種類を足した金額が、売価(ラーメンの価格)の何%にあたるのか、という考え方をします。

ラーメン屋の経営という視点で言えば、家賃、人件費、水道光熱費、雑費などを考慮すべきですが、ここではシンプルに、食材に関する原価を計算することとします。

 

 

タレ+スープ、麺、具材の具体的な原価は?

では、実際に「①タレ+スープ ②麺 ③具材」がラーメン1杯あたり、いくらくらいかかるものなのかを計算してみましょう。

実は、醤油ラーメン、味噌ラーメン、とんこつラーメンでは①タレ+スープの金額が全く変わってきます。

最も安いのが醤油ラーメン、次にとんこつ、最後に味噌ラーメンと並びます。

もちろん、ラーメンの種類はこの3種類だけではありませんが、分かりやすくこの3種類のみで考えてみましょう。

 

①タレは、醤油(濃口・薄口)やみりん、砂糖、グルタミン酸ソーダ、香油などで、1杯あたりの原価は大体10円〜15円程度です。スープは、使用食材の質と量によって原価が大きく異なりますが、醤油ラーメンで約50円、味噌ラーメンで約120円、とんこつラーメンで約100円程度が一般的と言えるでしょう。

なぜ味噌ラーメンのタレ+スープ原価が高くなるのかというと、実はラーメン1杯あたりのスープの量が味噌ラーメンが一番多くなるからです。

とんこつラーメンは浅めのドンブリにスープを入れるため、スープ量は300cc程度ですみますが、味噌ラーメンは1.5倍の450ccものスープが必要となります。

 

②麺は、茹でる前で100グラムあたり40円程度。通常150グラム程度の麺量が多いので、一杯あたり60円程度の原価ということになります。

もちろんこれは、「○○製麺」などの有名製麺店から仕入れるとなると、1杯あたり20円ほど(30%程度)高くなったりします。

とんこつラーメンは一般的に麺量が一杯あたり120グラム程度と若干少ないことが多いため、50円/杯程度で収まるでしょう。

 

③具材については、やはり味噌ラーメンが最も原価がかかります。炒めたもやしやキャベツなど、野菜を多めに盛ることが多いため、どうしても原価がかかり80円程度になってしまいます。

 

醤油ラーメンの場合はネギ、煮卵半分、メンマ、ナルト、チャーシューなどのため、65円程度。とんこつラーメンの場合はメンマ、ショウガ、ネギ、キクラゲ、チャーシュー、ゴマなどで55円程度かかります。チャーシューは原価が高いので、思い切ってトッピング具材から外してしまうと、原価率を抑えることが可能となります。

 

ラーメンの価格と原価率の関係

ここまでの原価をざっと計算してみると、醤油ラーメンは185円、味噌ラーメンが270円、とんこつラーメンが215円となりました。

一杯つくるための直接原価が、結構かかってしまうことが分かります。

 

では、このラーメンをそれぞれいくらで売ったら良いでしょうか?原価率30%で設定して考えると、売価はそれぞれ620円、900円、720円。原価率35%とすると、売価はそれぞれ530円、770円、620円となります。

飲食店経営の本などを見ると、「原価率は30%に抑えるべし」などと書いてありますが、これを鵜呑みにして機械的な売価設定をしてしまうと、やはり売れない=儲からないラーメン屋になってしまいます。近隣競合店の価格設定を調査して、そこに負けない金額に設定するか、使っている食材などをアピールすることで「うちの店の金額が高いのには理由がある」ことをお客様に伝えるかなど、「いかにして納得感をお客様に持っていただくか」をしっかりと考えていく必要があります。

 

原価率を下げるために食材の質を落とすのは、お客様にすぐに気がつかれてしまい、客離れにつながってしまいますので、絶対にやめましょう。

それよりは、売る杯数を増やしてスケールメリットを出すことを考えてみてください。

お客様が多く来店していただけるようになれば、食材仕入れ値の交渉も可能となり、原価のコントロールもしやすくなるはずです。

 

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