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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

麻婆豆腐はお婆さんが作ったのか?

中華料理の人気メニューである麻婆豆腐。お店ではもちろん、家庭の食卓に並ぶことも多い日本でもおなじみの料理ですが、その名前の由来はご存じですか?
「麻」に「婆」と書くので、麻という名前のお婆さんが作った料理なのかと思われがちですが、実際の由来は少し違うようです。

 

家庭で簡単に麻婆豆腐が作れる調味料も豊富に市販されていますが、最近では辛さだけではなく、四川式(四川風)、広東式(広東風)も選べるようにもなっています。

そもそも四川式(四川風)麻婆豆腐と広東式(広東風)麻婆豆腐の違いをご存知でしょうか?

3軒長屋で生まれた麻婆豆腐

麻婆豆腐が生まれたのは、およそ100年前の清王朝末期のこと。四川省の都・成都に住んでいたチャオチャオという顔にあばた(天然痘が治った後に、顔に残ったくぼみのようなもの)がある女性が生み出しました。
17歳で結婚したチャオチャオは、豆腐屋と羊肉屋と共に並ぶ3軒続きの長屋に夫と暮らしていましたが、夫は結婚して10年後に急死します。若くして未亡人となり、以降も独身を貫いたチャオチャオ。彼女が生活の糧として選んだのは料理でした。
チャオチャオの住まいの両隣にはそれぞれ豆腐屋と羊肉屋が並んでいて、そこから食材を調達していたので、豆腐と羊肉を使った料理を考案しました。その料理こそが「麻婆豆腐」です。チャオチャオ自身は当初「羊肉料理」と名付けていたそうですが、彼女が亡くなってからは名前に変化が。
「あばた」という意味をもつ「麻」の字と、「妻」や「身持ちの固いおばさん」という意味をもつ「婆」の字を合わせて「麻婆豆腐」と呼ばれるようになったそうです。

四川式麻婆豆腐の生まれは四川!

もともと麻婆豆腐は中国の四川省で生まれた四川料理です。

陳さんという店主の後を継いだ老婆の女将の作る豆腐料理が評判で、陳麻婆(あばたのおばさん)と呼ばれていたことと、「麻」とは山椒のしびれる味という意味も含め「麻婆豆腐」という名前となったと言われています(諸説あり)。

内陸で極寒の四川ならではのスパイシーな四川式麻婆豆腐

四川の料理は、唐辛子や花椒(中国の山椒)、豆板醤などの香辛料を多用しているためかなりの激辛です。冬には厳寒の内陸の地である四川ならではの文化といえます。実は、日本で食べる四川料理は辛さが控えられていることが多いので、四川式ではなく、四川風と呼ばれる由縁です。

豆板醤を基本にした唐辛子の辛さと、甜麺醤でコクと甘みを出し、花椒の舌がしびれるような辛さがあるかどうかが、四川式(四川風)麻婆豆腐の大きな特徴です。

四川式・四川風麻婆豆腐見た目からして辛そう

四川式はスパイスを多めに使ったりするため、色が広東式に比べると濃くなり見た目からも想像できるほど辛くなります。激辛が好みな方にはたまらない一品です。

麻婆豆腐を日本で広めたのは陳建民

中国で人気を集めた麻婆豆腐を日本で広めたのは、“中華の鉄人”として知られる陳建一氏の父・陳建民氏と言われています。
そもそも本場の麻婆豆腐はとても辛い料理です。1952年に来日して、東京に店を構えた建民氏ですが、本場と同じ味付けでは受け入れられないと考え、最初は日本人の口に合うように辛さを控えめにして提供したといいます。その味は、辛さのなかにまろやかさがありながら、どこか甘みも感じられるもの。この味が一度食べたらクセになると評判を呼び、次第に親しまれるようになりました。
さらに、テレビでも取り上げられるようになると、その知名度や味は瞬く間に世間に広がることに。麻婆豆腐は、日本中の家庭で愛される料理となったのです。

日本人に衝撃を与えた画期的な豆腐料理

麻婆豆腐が日本人に受け入れられた理由として考えられるのが、味のギャップです。
麻婆豆腐が登場する以前の日本では、豆腐料理というと冷ややっこなどあっさりとしたものが多く、淡白な印象がありました。しかし、濃い味付けで作られた麻婆豆腐は、ご飯のおともにもぴったり。当時の日本人にとって、他の豆腐料理とは一線を画したものでした。
また、豆板醤や甜麺醤といった中華調味料や、手早く使える合わせ調味料などが普及したことで、家庭でも手軽に作ることができるようになったことも一役買ったと言えるでしょう。
それまでの概念を覆し、多くの日本人に衝撃を与えた麻婆豆腐。そのインパクトの大きさと手軽さが、日本で麻婆豆腐が広まった理由ではないでしょうか。

「麻婆」と「麻辣」の“麻”は別物?

今日の日本では、中華料理店はいたるところで目につくが、筆者が最初に日本留学に来た1978年頃はまだ少なく、たまに見る「中華料理」店もコックは皆日本人で、メニューも拉麺と野菜炒め定食がメインで品数が非常に少なかった。それでも、定番料理には麻婆豆腐があったように記憶している。

日本の中華料理店で食べる定番の麻婆豆腐を、中国を訪れる日本人観光客の大半が中国でも味わおうと思っている。しかし、中国の料理店の麻婆豆腐は、店によって色も形も味も違って、驚いた方も多かろう。

“麻婆豆腐”の名前の由来について勤務校の日本人学生に聞いても、ほとんどの学生は分からないという。言うまでもなく、“麻婆”の意味が分からない。味さえ分かればいいが、料理名はその国や民族の文化を含むものなので、分かると楽しみも倍増する。現在の若い世代の中国人も、“麻婆”の“麻”の意味を理解するのに一苦労するだろう。というのも、この“麻”は「痘痕(あばた)」という意味なのだ。“麻婆”は「痘痕のばあさん」という意味である。麻婆豆腐は、四川省成都市のある痘痕のばあさんが作ったことから中国一般へ広がったものである。

広東式麻婆豆腐は広州が本場!

中国南部の海に面した温暖な気候である広東省(いわゆる広州)。

広州に位置する香港、マカオが中心となる広東料理は、野菜や海産物をふんだんに使用し、薄味で素材の旨みを生かしたマイルドな味付けのものが多くあります。

麻婆豆腐が広州に伝わり、広州の味付けになったのが広東式麻婆豆腐と言われています。

マイルドな広東式麻婆豆腐は日本人好み

本場の麻婆豆腐は四川式ですが、日本人好みの麻婆豆腐はこのマイルドな広東式(広東風)麻婆豆腐です。実は日本の中華料理の味は、広東料理であることが多いです。

広東風麻婆豆腐には様々な味付けがありますが、豆板醤だけの辛さで、オイスターソースと醤油でコクを出し、マイルドな味わいとなっているのが広東風麻婆豆腐と呼ばれていいます。

広東式麻婆豆腐は、お米との相性抜群!

上述していますが、オイスターソースなどで深いコクが出ており、旨味が濃いためお米との相性が抜群にいいです。辛さ単体だけでいうと四川式には劣りますが、お米と一緒にとなると広東式は負けていません!

豆板醤の違い

陳麻婆豆腐では、二種類のピーシェン豆板醤をブレンドして使っています。それに対して、普通の麻婆豆腐は、四川豆板醤のみを使用しています。

使用している肉と調理方法の違い

陳麻婆豆腐は、挽き肉も牛肉と豚肉の合挽き肉を使いコクを出しています。そして、この合挽き肉には、甘み、醤油の味がついており、煮込んでいる間は味を足しません。そして、トウチー(ブラックビーンズ)が入っており、出来上がりに中国山椒(花椒)が多めに入っています。

それに対して、麻婆豆腐は豚肉のみです。炒めた挽肉に甘み(甜麵醬)と色を付け、スープを入れ煮込んでいる時に、酒・砂糖・醤油で味を付けていきます。中国山椒を仕上げに入れますが、こちらは卓上の中国山椒を設置しております。お好みの味にできるのも特徴の一つと言えます。

 

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