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japan-eat’s blog

食に関する事や飲食店の運営に関する内容を記載してます。

日本ではチェーン店(特に飲食・小売チェーン)が閉店・撤退を相次いでいる

業種別にみると、7業種中6業種で前年同月を上回った。
『サービス業』(前年同月195件→218件、11.8%増)が最も多く、1月としては2009年(204件)を超え、2000年以降で最多となった。『小売業』(同134件→179件、33.6%増)、『建設業』(同124件→170件、37.1%増)が続いた。『製造業』(同72件→87件、20.8%増)は、5カ月連続で前年同月を上回った。
業種を細かくみると、資材価格高騰や人手不足が続く『建設業』では内装工事などの「職別工事」(前年同月57件→84件)が増加した。『小売業』では、物価高の影響で消費者の節約志向が高まり、「飲食料品小売」(同15件→30件)が大幅に増加した。『製造業』では「鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造」(同8件→14件)の増加が目立った。

 

最近のチェーン店閉店の動向と背景

① ドミノ・ピザのケース

オーストラリア本部のDomino's Pizza Enterprisesは、日本国内で累計172店舗を閉鎖する計画を発表しました(2025年2月時点)。これはコロナ禍の拡大期に急拡大したフランチャイズ網の中で、低収益店舗(“immature stores”)が多く存在したためで、採算重視の再編とされています。結果として、2025年度中には同一店舗売上(same‑store sales)がプラス転換し、2026年度までにはグループ全体で店舗数3〜4%の成長を見込んでいます。

② その他チェーン店・スーパーマーケットの撤退

伊藤洋華堂(Ito‑Yokado)は、2025年2月までに33店を閉鎖すると報じられています。また、METRO Cash & Carryは東京の直営10店舗を含め撤退し、日本市場から撤退している事例もあります。

 

チェーン店閉店の主な原因(共通する要因)

① 過剰出店と採算ミス

パンデミック期や景気回復期待などを背景に急拡大したチェーンでは、需要を読み違えた“ミスマッチ出店”が多発。Domino’sも「不採算店182店の一斉閉店」という例に表れており、無計画な拡大の反動が深刻です。

② 需要減と消費構造の変化

たとえばコンビニでは、たばこ販売の落ち込みや来店客数の減が続き、その結果、アメリカ・カナダで7‑Elevenが約450店舗を閉鎖しているという報道もあります。当然、日本でも類似の構造変化が影響しています。

③ コスト上昇と固定費負担

家賃、人件費、光熱費、原材料価格の上昇が収益を圧迫。利益率が低い業態では些細なコスト上昇でも存続を脅かします。

④ 人手不足と労務環境

少子高齢化でアルバイト候補も少なく、スタッフ確保が困難。賃上げ要求や離職率の上昇が経営負担となり、人件費の増加によって採算が悪化します。

⑤ 集客力の低下・差別化不足

特に都心や地方ともに競争激化/ニーズの多様化で、チェーン店でも特徴が薄いと埋没しやすい傾向があります。SNS活用やデジタル施策の未導入による顧客取りこぼしも深刻です。

⑥ 経営判断の遅れ・ノウハウ不足

フランチャイズ経営とはいえ、出店戦略や原価管理、マーケティング施策などで本部・加盟店ともに計画性や変化への対応力が欠如していると、短期の需要変化に耐えられません。

 

3. 今後の対策と発展への取り組み

これらの教訓を踏まえ、チェーン店側が取るべき主な方向性を整理します。

A. 店舗戦略の再構築:採算重視のスクラップ&ビルド

Domino’sのように、低収益店舗は潔く閉鎖し、資源を成長市場や優良立地に集中する戦略を採ることが重要です。全体として規模維持よりも利益率重視の構造改革が求められます。

B. 顧客価値の明確化・差別化

USP(ユニークセリングポイント)の明確化やブランドストーリー強化が必須。ターゲット顧客にとっての「ここでしか味わえない価値」を提供することが必要です。また、サブブランドや専門業態による多角展開も有効です。

C. デジタル化とオペレーションの合理化

セルフオーダー端末、モバイルオーダー、バックオフィス分析などを導入し、人手依存から脱却。ITを活用した省力化でコストを抑えつつ、顧客体験の質を上げる施策が重要です。

D. マーケティングの強化と顧客ロイヤルティ育成

グルメサイトやSNSなどを活用し、積極的な情報発信と口コミ拡大に努める。LINEや会員制度によるリピーター施策、クーポン・ポイント制導入も顧客維持に効果的です。また顧客データ分析による精緻な販促設計も今後不可欠です。

E. 人材施策と労働環境改善

シフト柔軟性の向上、休暇取得制度、福利厚生、研修制度などを整備し、「働きたい職場」へと進化させる。さらに、AIやロボットによるサポートを導入し、人材不足への耐性を高めます。

F. 経営判断の迅速化と専門支援の活用

フランチャイズ本部・企業では特に、経営に強い専門家(中小企業診断士、コンサルティング会社)を活用し、データに基づいた意思決定を進める。環境変化に合わせて戦略を見直す“アジャイル経営”が必要です。

G. 事業承継・M&Aの促進

チェーンとは逆に、個店や地域資源の側では、後継者不在の店舗に対してM&Aや地域共同買収などを促進し「ファンを維持しつつ別運営に継続させる」選択肢を拡充する必要があります。

 

4. チェーン店舗全体に見られる傾向と対策のまとめ

要因カテゴリ 主な課題例 対策・戦略
出店戦略 過剰出店による未成熟店舗の増加 採算重視の店舗整理/利益率重視の投資再配置
顧客戦略 差別化不足、集客力の低下 強み訴求、SNS・口コミ活用、ターゲティング販促強化
オペレーション 効率化不能による人件費高騰とサービス低下 デジタル化・自動化(オーダー、厨房、会計)
マーケティング 広告予算不足、デジタル施策未導入 オンライン施策拡充(SNS、ウェブ、口コミ対応)、リピーター施策
人材・労務管理 採用難、離職率高、過重労働 働き方改革、福利厚生、教育・研修制度整備
経営意思決定 経営ノウハウ不足、戦略修正の遅れ データ駆動型/専門家活用型の迅速な意思決定体制
事業承継・撤退戦略 高齢化による黒字廃業、地域店の喪失 M&A支援、地域共同保全・継続モデルの活用

5. 今後の展望と提言

全国的に飲食・流通チェーンの閉店傾向は、主に「需要 mis‑match」「採算悪化」「人手不足」「経営戦略の誤り」が複合的に作用しています。Domino’sのような多店舗チェーンでも、拡大・縮小のサイクルが企業体質改善のために必要になる時代です。
今後は、単なる店舗数拡大ではなく「資源を絞り、儲かる店舗モデルを構築する」ことが求められます。特に地域特性・立地・消費者ニーズの変化を的確に捉え、柔軟に店舗戦略を転換するアプローチが鍵になります。加えて、中小チェーンや個店オーナーに対しても、経営支援や事業承継支援を充実させることで、地域経済の持続可能性を確保できます。
 

総括

チェーン店の閉店が相次ぐのは、過剰出店や人手不足、固定費増加、マーケティング戦略の欠落など複合的な構造問題によるものです。
しかし、Domino’sのように不採算店舗を整理し、再投資と集客戦略に注力する流れは、成功モデルとして注目です。
今後は事業者それぞれが「採算性を見据えた合理化」「差別化による集客」「デジタル化と人材戦略」「事業承継の視点」などを総合的に策定することが、生き残りの鍵となります。
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