みなさんは、「梅雨(つゆ)」という言葉を聞いたことがありますか?
日本では、毎年6月ごろになると雨の日が多くなります。この時期のことを「梅雨(ばいう)」「つゆ」と呼びます。
雨がたくさん降るので、「外で遊べない」「洗濯ものが乾かない」「ジメジメして気持ち悪い」など、ちょっと困ることもありますよね。でも、梅雨には大切な意味もあるんですよ。
では、「梅雨っていったい何?」「どうして雨がたくさんふるの?」「どんな良いことや注意することがあるの?」ということを、わかりやすく説明していきます!

- 梅雨のしくみ ~どうして雨がたくさんふるの?~
- 梅雨の時期はいつ?
- 梅雨(つゆ)」という名前の意味は?
- 梅雨のいいところってあるの?
- 梅雨のときに気をつけること
- 梅雨のあとの楽しみ「梅雨明け(つゆあけ)」
- 梅雨の過ごし方のコツ
- まとめ:梅雨ってどんな季節?
梅雨のしくみ ~どうして雨がたくさんふるの?~

まず、「なぜ梅雨の時期に雨がふるのか?」という理由から説明します。
空の上では、空気がけんかしている!
地球には「空気の流れ(気流)」があります。暑いところから冷たいところに向かって空気が動きます。
6月ごろ、日本のまわりでは次のような2つの空気がぶつかります。
- 南から来る「温かくて湿った空気(太平洋高気圧)」
- 北から来る「冷たくて乾いた空気(オホーツク海高気圧)」
この2つの空気がぶつかると、その間に「梅雨前線(ばいうぜんせん)」という、雨をふらせる線のようなものができます。この前線はちょうど日本の上に長い間とどまり、雨雲がどんどんできて、雨がたくさんふるのです。
これが「梅雨」です!
梅雨の時期はいつ?

日本では、ふつう6月から7月にかけてが梅雨の時期です。でも、地域によってちがいます。
| 地域 | 梅雨入りの時期 | 梅雨明けの時期 |
|---|---|---|
| 沖縄 | 5月上旬~ | 6月中旬~ |
| 九州 | 6月上旬~ | 7月中旬~ |
| 関西・関東 | 6月上旬~中旬 | 7月中旬~下旬 |
| 東北 | 6月中旬~ | 7月下旬~8月ごろ |
※年によって、梅雨の始まりや終わりは変わります。
梅雨(つゆ)」という名前の意味は?

「梅雨」は「ばいう」とも読みますが、なぜ「梅の雨」と書くのでしょう?
実は、中国では「梅の実がなるころにふる雨」ということで「梅雨」という言葉が生まれました。日本にもそれが伝わってきたのです。
また、「つゆ」という読み方は、「露(つゆ)」のように、「草や葉っぱにつく水のしずく」から来ているという説もあります。
梅雨のいいところってあるの?

雨が多くてイヤだな~と思うかもしれませんが、梅雨には良いところもあります。
① 植物がよく育つ!
雨がたくさんふることで、草や木、野菜やお米が元気に育ちます。もし梅雨がなかったら、水が足りなくなって、作物が育たなくなってしまいます。
② 水がたまってダムや川がうるおう!
日本では、水道水や電気(ダムの水力発電)は、山や川の水が大切な役割をしています。梅雨にたくさん雨がふることで、夏の間に使う水をしっかりためることができるんです。
梅雨のときに気をつけること

では、反対に、梅雨にはどんな注意が必要でしょうか?
① 土砂災害(どしゃさいがい)や洪水に注意!
雨が何日もふりつづくと、山や川が危なくなります。
- 山の土がゆるんで「がけくずれ」がおきる
- 川の水があふれて「こうずい」になる
ニュースなどで「避難(ひなん)してください」と言われたら、安全な場所に行くことが大事です。
② 食べものがくさりやすい
梅雨の時期は、気温が高くてジメジメしているので、細菌(ばい菌)が増えやすく、食べものがくさりやすいです。だから、お弁当やごはんは冷ましてからふたをする、お肉やお魚は早めに冷蔵庫に入れる、などの注意が必要です。
③ カビやダニにも注意!
部屋の中もジメジメするので、カビやダニが増えやすくなります。カビやダニは、アレルギーやぜんそくの原因になることもあります。
- ときどき窓をあけて風をとおす
- ふとんを干す
- エアコンや除湿機(じょしつき)を使う
などの対策が効果的です。
梅雨のあとの楽しみ「梅雨明け(つゆあけ)」

雨の季節が終わることを「梅雨明け」といいます。梅雨が明けると、いよいよ本格的な「夏」が始まります!
- 空が青く晴れる
- セミの声が聞こえる
- プールや海に行ける
梅雨明けは、夏休みの始まりを感じさせるワクワクする時期でもありますね。
梅雨の過ごし方のコツ

梅雨の時期を気持ちよく過ごすために、いくつかのアイデアを紹介します!
● おうちで楽しむ工夫
- 折り紙やぬり絵
- パズルや読書
- おやつ作り(カビに注意してね)
● レインコートや長ぐつで外に出よう
お気に入りのレインコートやカサがあると、雨の日も楽しくなります。「雨の日セット」をそろえておくと便利です。
● あじさいの観察
梅雨の花といえば「あじさい」です。雨にぬれると色がきれいに見えて、とてもすてきです。青・紫・ピンクなど、色が変わる不思議な花なので、観察してみるのもおすすめです。
まとめ:梅雨ってどんな季節?

さいごに、もう一度まとめてみましょう。
- 梅雨は6月から7月にかけて雨が多くふる季節です。
- 南からのあたたかい空気と北からの冷たい空気がぶつかることで「梅雨前線」ができて、雨をふらせます。
- 植物が育ち、水がたまるなど大切な時期でもあります。
- 土砂災害や食べ物の腐敗(ふはい)などには注意が必要です。
- 梅雨が明けると、楽しい夏が始まります!
ちょっとジメジメしてうっとうしい季節かもしれませんが、自然や生活にとってとても大切な時期なんです。うまく付き合って、楽しい梅雨をすごしましょう!
