トマトとミニトマト。大きさが違うだけだと思っていませんか?同じトマトですが、実は栄養素の量に差があります!今回はトマトとミニトマトの栄養素の違いや効果的な食べ方について注目してみましょう。
- トマトの栄養について
- 品種について
- トマトの効果的な食べ方
- ミニトマトと大玉トマト栄養価が高いのはどっち?
- ミニトマトとは?
- フルーツトマトとは?
- フルーツトマトとミニトマトの栄養価の違い
- リコピン|美肌づくりや生活習慣病の予防・改善
- βカロテン|粘膜・皮膚の健康維持や免疫力の向上
- ビタミンC|抵抗力の向上や老化の防止
- カリウム|むくみや高血圧の予防・改善
- 食物繊維|腸内環境の整備やコレステロール値の改善
トマトの栄養について
抗酸化作用のあるリコピンが豊富に含まれています。そのほか、β‐カロテンやビタミンC、毛細血管に働くルチン、肌荒れを防ぐビオチン、余分な塩分を排出するカリウムなども含まれ、とても栄養価の高い野菜の1つです。
品種について
次に品種についてですが、みなさんもご存じのとおり、トマトにはさまざまな品種がありますが、長野ベリーファームは、中玉サイズの「ぜいたくトマト」「華小町」を中心に栽培しています。
そして、ミニトマトにもたくさんの品種があり、家庭菜園で人気のアイコや千果といった種類もありますが、長野ベリーファームでは、カラフルミニトマトとして赤い色の「華コロコロ」、楕円形の「華オーバル」、黄色の「イエローミミ」、緑色の「サングリーン」、ピンク色の「ピンキー」、オレンジ色をした「オレンジ千果」、紫赤の「トスカーナバイオレット」を中心に栽培しています。
トマトの効果的な食べ方
ミニトマトの方が栄養価が高いことが分かりましたが、どのトマトも組みわせや工夫次第でより栄養を効率よく栄養を摂ることができます。
生で栄養を無駄なく摂取
トマトには水に溶けやすいビタミンが多く含まれてます。栄養を漏れなく摂るなら生が一番です。ミニトマトはヘタを取って洗えばすぐ食べられるので、常備しておくと野菜をプラスしたい時にすぐ食べられて便利です。
市販のトマト缶+フレッシュトマト
市販のホールトマト缶やカットトマト缶はトマトの皮が取り除かれていることが多いです。トマトの皮にもトマト特有の栄養素であるリコピンやβカロテンなどが豊富に含まれています。カットした皮つきのトマトをプラスすると栄養素を強化できるだけでなく、フレッシュなトマトの風味も加わりおいしさもアップします。
油と一緒に摂る
トマトは油に溶けやすい脂溶性のビタミンも含まれており、油との相性が良い食材です。ドレッシングをかえて食べる他、脂っぽい料理の付け合わせにトマトを添えると箸休めになるだけでなく栄養素の吸収もアップし一石二鳥です。
ミニトマトと大玉トマト栄養価が高いのはどっち?
結論…ミニトマトの方が栄養価が高い!
100gあたりの量を比べるとミニトマトの方がリコピンとビタミンCは約2倍、β‐カロテンは約1.8倍、動脈硬化の予防が期待されるサポニンは約3倍も大玉トマトより多く含まれています。
そのほか、ビタミンK・食物繊維・カリウム・鉄・葉酸もミニトマトの方が多く含まれているので、圧倒的にミニトマトの方が栄養価が高いと言えます。
ミニトマトとは?
ミニトマトとは、一般的なトマトよりも小さいトマトのことです。
ミニトマトは、フルーツトマトと同じく、トマトの品種の一つではなく、大きさの基準を満たしたトマトの総称です。
ミニトマトの基準は、以下の通りです。
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重さが10g~30g
ミニトマトは、一般的なトマトに比べて、水分が少なくて肉厚でジューシーなのが特徴です。また、栄養価も高く、ビタミンAやビタミンCやリコピンなどが豊富に含まれています。
ミニトマトは、そのまま食べるだけでなく、煮物やスープなどにも使えます。
フルーツトマトとは?
フルーツトマトとは、一般的なトマトよりも小さくて甘いトマトのことです。
フルーツトマトは、トマトの品種の一つではなく、糖度や酸味や形などの基準を満たしたトマトの総称です。
フルーツトマトの基準は、以下の通りです。
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糖度が10度以上
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酸味が0.4%以下
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形が丸くてへたがついている
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重さが15g~50g
フルーツトマトは、一般的なトマトに比べて、甘みが強くて酸味が少ないのが特徴です。
また、栄養価も高く、ビタミンCやリコピンやカリウムなどが豊富に含まれています。
フルーツトマトは、そのまま食べるだけでなく、サラダやデザートなどにも使えます。
フルーツトマトとミニトマトの栄養価の違い
フルーツトマトとミニトマトは、栄養価にも違いがあります。
フルーツトマトは、ビタミンCやリコピンやカリウムなどの栄養素が多く含まれています。
ビタミンCは、美肌や免疫力の向上に効果があります。
リコピンは、抗酸化作用や血圧の低下に効果があります。
カリウムは、むくみの解消や血圧の調整に効果があります。
一方、ミニトマトは、ビタミンAやビタミンCやリコピンなどの栄養素が多く含まれています。ビタミンAは、視力や粘膜の保護に効果があります。
ビタミンCは、フルーツトマトと同じく、美肌や免疫力の向上に効果があります。
リコピンは、フルーツトマトと同じく、抗酸化作用や血圧の低下に効果があります。
フルーツトマトとミニトマトは、栄養価において大きな差はありませんが、ビタミンAやリコピンの含有量には若干の違いがあります。
リコピン|美肌づくりや生活習慣病の予防・改善
真っ赤に熟したトマトには、リコピンがたっぷり含まれています。
リコピンはトマトの赤色のもととなる成分で、野菜の赤や黄色、 橙色などの色素であるカロテノイドの一種です。
リコピンには強い抗酸化作用があり、増えすぎた活性酸素によるシミやしわ、免疫機能の低下などの予防・改善に効果があります。
また、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ効果も期待できるでしょう。
なお、完熟していないトマトは常温に置いて追熟させることでリコピンを増やせます。
βカロテン|粘膜・皮膚の健康維持や免疫力の向上
βカロテンは緑黄色野菜に含まれる色素で、リコピンと同じくカロテノイドの一種です。
βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、ビタミンA不足によって起こる視力の低下や夜盲症を予防する効果が期待できます。
また、ビタミンAは皮膚や粘膜、免疫機能を正常に保つため、口や鼻、喉のほか、肺や胃腸の健康維持にも欠かせません。
さらに、ビタミンAは皮膚の新陳代謝を促すため、健やかな美肌づくりのためにも意識して摂りたい栄養成分です。
ビタミンC|抵抗力の向上や老化の防止
生のトマトはビタミンCが豊富です。
ビタミンCはストレスや風邪に対する抵抗力を強めるほか、鉄やカルシウムの吸収をよくする働きがあります。
また、ビタミンCはコラーゲンの合成に必須の栄養素であり、日焼けの原因となるメラニン色素の生成を抑えるため、美容や老化防止の効果も期待できるでしょう。
カリウム|むくみや高血圧の予防・改善
トマトにはミネラルの一種であるカリウムも含まれます。
カリウムは摂り過ぎたナトリウムを尿として排せつする作用があるため、むくみや高血圧の予防・改善効果が期待できるでしょう。
食物繊維|腸内環境の整備やコレステロール値の改善
第6の栄養素と呼ばれる食物繊維には水に溶けやすい水溶性と、繊維質で溶けにくい不溶性があります。
トマトは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維ともに豊富です。
ペクチンという水溶性食物繊維には血中コレステロール値を下げる働きがあります。
ちなみに、肉厚なトマトの独特な食感は、ペクチンによるものです。
不溶性食物繊維は便のかさを増やして便通をよくし、腸内環境を良好に保つ効果が期待できます。